小説『フェアリーテイル〜虹の滅竜魔道士〜』
作者:冒険ファンタジー()

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前書き
ギアス視点です。


『虹竜、散る(ギアスサイド)』


ラクリマ化楽園の塔


「はっ…はっ…はっ…はっ…はっ…」

急げ、急げ、ん?
アリアの魔法で気配を無くしてっと。

「ジェラール!貴様に私が殺せるか!!?」

何とか間に合った。

「ゼレフ復活に必要な肉体なんだろ?」
「ああ…おおよその条件は、聖十大魔導にも匹敵する魔導士の体が必要だ。しかし今となっては、別にお前でなくてもよい」

シモンが防ぐ前に出ないと。

「二人揃って砕け散れ!」
「エルザどけっ!」
「お前は何も心配するな。私が守ってやる!」
「やめろぉーーーーー!」
「天体魔法、アルテアリス!!!」

さて、そろそろ出るかな。
おっと、エーテルナノを持ってっと。

「エルザーーーーーーー!!」

エルザの前にシモンが立ち塞がった。

「エルザっ!」
「!?シモン!?」
「エルザは、俺が守る!」
「やめろーーーーーー!」

アルテアリスがシモンにぶつかる瞬間、前に出てアルテアリスを吸い込んだ。
不味いな、この魔法。

「バカな!?アルテアリスが!?」
「ギアス、お前まで…」
「助かったのか!?」
「ところでお前、何食ってんだ?」

全員がギアスの手に持ち、食してる物を見た。

「!?それは、エーテルナノ!?」
「バカな!?いくらドラゴンスレイヤーでも、多種類の魔力が融合したエーテルナノを食って無事でいられるわk…しまった!?」
「そうか!ギアスは虹のドラゴンスレイヤー、全部で八種類の魔力を持つギアスにとっては…最高の餌だ!」

周りから、エーテリオン魔力があふれ出し、ギアスに取り込まれていった。
そしてギアスは、一瞬で消えた。

「グハアァッ!?」

俺はスピードで移動して、ジェラールをぶっ飛ばした。

「くそっ、ミーティア!」

ジェラールの速度が上がった!
だが、スピードはこの程度ではない!

「この速さにはついて来れm「ハァァッ!」なっガハァッ!?」

ジェラールよりも速く移動したギアス。

「バカなっ!?」

ジェラールは驚愕した。

「ハァァァァァ…」

また俺はエーテリオンを吸い込んだ。
俺の体の許容量を越えて体が膨れた。まぁゴムの体だからな、そりゃ膨らむって。

「!?待てギアス、それ以上エーテリオンを取り込むな!いくらお前の身体でも、膨大な魔力であるエーテリオンを取り込み続けてたら、お前の身体が弾け飛ぶぞ!」
「何だって!?おいギアスやめろーーー!」

大丈夫だよエルザ。
でもこのまま心配されると罪悪感が出て来るな。
俺はマスターの巨人化(ジャイアント)で少しずつ身体を大きくした。

「ハァァァァァァァァァァ…」

良し、身体を大きくする事で、許容量が増した。

「あっあれ?気のせいかな…ギアスの体が大きく見えるんだけど?」
「気が合うなサラマンダー、俺もそう思っていたところだ」

まだまだだ!もっと吸い込んで!

「バカな!?あれだけエーテリオンを取り込んでおいて、まだ取り込む気か!?」
「ハァァァァァァァァァァ…」

少しずつ大きくなるギアス。
そうだ!面白い事考えた。
そう考えた俺は、ドッペルゲンガーで身体を変化した。
バサッ

「「「「!!?」」」」

翼を生やしてみました。
ジャキッ
次は爪を伸ばし、肘から角を出した。

「な、なんだ!?ギアスから翼が出て、それにその腕!?」
「エーテリオンの影響で、ギアセルシアの身体の構造を変化させたのか!?」

ドサッ
ジャキッ
尻尾と角が生やした。
ここまで変化してても腹が減らないとはな、エーテリオンはデロドロンドリンクの原液みたいなもんだな。

「もういいギアス、それ以上はだめだ!お前がお前じゃ無くなるぞ!」

バキバキバキッ
少しずつ体の構造を変えていってっと、

「グオオォォォォォォォォ!」

ギアスの顔が変形していき、姿が大きく変わっていった。

「ギ…ギア…ス…!?」
「なっ!?」
「こ、これは!?」

その姿は、

「ど、ドラゴン!?」

そうだ!俺の身体は、雅にドラゴンだ!
身体の色はかなりカラフルにした。

『グオオオオオオオオォォォォォォォォォォォォォォォッッッ!!!』

ドラゴンの叫び声を上げてみました。

「…そんな事で、俺は怯まん!」

ジェラールはギアスに向かって行った。

「ミーティア!」

ジェラールは速度を上げた。
無駄だ!スピード!
シュンッ

「何!?」

ギアスは一瞬でジェラールの後ろを取り、殴り付けた。

「グハァッ!?」

起き上がろうとするジェラール。

「オレは…負けられ…ない!オレが…創るんだ…自由の国を!」

グランシャリオで反撃するジェラール。

「痛みと恐怖の中で、ゼレフはオレに囁いたんだ!真の自由が欲しいかと呟いた!」

尚もグランシャリオで追い打ちをするジェラール。
全然痛くも痒くも感じないな。

「そうさ…ゼレフはオレにしか感じる事が出来ない!オレは選ばれし者だ!オレがゼレフと共に、真の自由国家を創るのだ!」

どうでもいい事をよく喋るな。
ナツが叫んだ。

「ふざけんなァー!それは…人の自由を奪って創るモノなのかァァーーー!!」

ジェラールはエルザ達の方を見た。

「世界を変えようとする意思だけが、歴史を動かす事が出来る!貴様等には、何故それが解らんのだァーー!!」

ジェラールは魔法陣を描きだした。
あれって確か…アビスブレイクだっけ?

「アビスブレイク!?貴様、塔ごと消滅させるつもりか!?」

しかし、ジェラールは…、

「また8年、いや…今度は5年でさせてみせる!ゼレフ、待っていr…!?(うっ、しまった!?さっきエルザに斬られた所が…)」

アビスブレイクって、まともに発動してないよな。
取り合えず、今の内にジェラールの魔法を覚えないとな。スピード!……そして頭突き!

「ガハッ!?」

ジェラールの魔法、覚えた。

『オ前ハ自由ニナンカナラナイ!』
「!?」

カタコトで喋ってみた。

『亡霊如キニ縛ラレテイル者ニ、自由ニナドナレナイ!決シテナ!!』
「!!?」
「己ヲ解放シロ!ジェラァァァァァァァァァァル!!」

虹竜の聖拳!

「グアァァァァァァッ!!?」

弾き飛ばされるジェラール。
そしてジェラールに近づくギアス。

「…!?バ…バ…バケモノ…!?」

おぅおぅ怖がっちゃってまぁ、もっと恐怖しな!
足を上げるギアス。

「!?もういい、やめろギアス!?」
「ギアスやり過ぎだ!」
「まずい!?このままじゃジェラールが…」

そう見える様にしてっと、

「ウワァァァァァァァァァァ!!?」
「やめろぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!?」

ドシーーン
足に穴を空けてジェラールを踏み潰さずに済んだ。

「ジェラァァァァァルゥゥゥ!!?」

踏んだ衝撃で床が崩れちまったぜ。
落ちて着地し、気絶したジェラールをラクリマの中に入れた。

『グオオオオオオオオォォォォォォォォォォォォォォォッッッ(判決ぅぅぅ、死刑)!!!』

すると、周りのラクリマが膨張してきた。

「まずい!?エーテリオンが暴走を始めた!?」
「暴走!?」
「元々、あれだけの大魔法を此処に留めておく事自体不安定なんだ!」

シモンが状況の説明していた。

「行き場を無くした魔力の渦が弾けて…大爆発を起こす…」
「おい、まずいじゃねぇーかそりゃ!?早く逃げねぇーと!?」
「それどころではない!俺達と、外にいるショウ達を含めて…全滅だ!」
「諦めんな!何か方法がある筈だ!」
「しかしナツ、エーテリオンが暴発したら、どんなに急いで脱出しても、その被害は免れない!」
「……くそーーーーー!!」

皆には脱出させてっと。
ギアスはエルザ達にウォータードームを展開させた。

「何だこりゃ!?」
「これは一体…」
「何が起きたんだ?」

エルザ達の下に近づいた。

「おいギアス!この膜はお前がやったのか!?」
『…皆、助ケル…』
「ギアス…何を…」
『俺ガエーテリオンヲ吸イ尽クシテ、空ニ放ツ』
「!?何をバカな事を言うんだギアス!?そんな事をしたら、お前の身体がもたない!」
『コレシカナインダ!行ケ!』

エルザ達を包んだ水の膜をそのまま外に出した。

「「ギアスーーーーー!!」」
「ギアセルシアーーーーー!!」

悪いな皆。
ギアスは一階まで降りていった。
ギアスはエーテリオンを吸いだした。
吸い込んだエーテリオンは、ギアスの身体を膨らませた。
これでほとんどだな。てかこれじゃまるでゴムゴムの風船だな。
さて、皆に聞こえる様に叫ばないとな。

『グオオオオオオオオォォォォォォォォォォォォォォォッッッ(虹竜の咆哮)!!!』」

ギアスの虹竜の咆哮で、楽園の塔を吹き飛ばした。
さて、海中に行かないとな。
つかジェラールの事ほったらかしにしちまったけど…まぁ大丈夫だろ。

「…ギアスの…バカヤロォォォォォォォォォォ!!」

!?ナツの叫び声が聞こえた様な…ごめんな。
ギアスは海底へと潜っていった。



後書き

後から覚えた魔法
ジェラールの天体魔法

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