小説『フェアリーテイル〜虹の滅竜魔道士〜』
作者:冒険ファンタジー()

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『運命の出会いの日〜特別依頼。気になる彼に注意せよ!』


フェアリーテイル


ファンタジアは大好評に終わった。
でも、ラクサスを破門にした事にナツが不満をぶつけた。
マスターはラクサスの事で引退しようと思っていたが、坊主頭になったフリードの説得で考え直したらしい。
雷神衆の方も皆と打ち解けて来たみたいだ。
エルザはミストガンの事で悩むようになった。
あれから一週間、ルーシィの方は…、

「家賃ゲットならず〜〜〜!?ああ〜〜〜〜〜!!??」

どうやらミスコンで優勝出来なかったようだ。
そういえば俺の順位は?

1位、ギアセルシア

2位、エルザ

3位、ルーシィ

………えっ、1位!?マジかよ!?
ギアスは、50万Jをゲットした。
ちなみに使い道は、チームの皆に10万ずつ配った。
ルーシィが泣きながら礼を言った。
更に困った事に、最近街中で男達に囲まれて、

「「「「「「「「「「頼むギアス、女になって付き合ってくれ!!!」」」」」」」」」」
「アホかァァァァァァァァァァっ!!!??」

と告白された…ストーカーにもあった…。
バトル・オブ・フェアリーテイルの時は、こうなる事になるとは思いもしなかったなぁ…。
それからというもの、なにやら皆せかせかと身なりを気にしていた。

「何だ?」

すると、エルザが以前カジノで着てたドレス姿で慌てていた。

「あっ?エルザ、どうしたのそのドレス?」

ルーシィが気になった様だ。
するとエルザは、

「次はメイクだ!こうしてはいられない!」

慌ててメイク室へと行くエルザだった。
するとそこに、

「シュッビドゥッバ〜」
「!?」

ガジルが何時かのスーツ姿でギターを弾いていた。

「変ねぇ、もう収穫祭は終わったのに?」
「うふふ。知らなかったの?」

ミラが来た。

「今日、週刊ソーサラーの記者さんがうちに取材に来るのよ」
「えっ、ええーーーーーっ!!?」

そういえば今日は記者が来るとかどうとか言ってたな。
でもグラビアって少女幼女が出ていないからどうでもいいんだけどな。

「なんとぉ、週サラ(週刊ソーサラーの略)!?」
「フェアリーテイルを特集するですって」

その後、ルーシィが黒い笑顔をしていた。
さすがのミラも引いていたしな。
ナツ達もなんかルーシィをイタイ子を見る様な目で見てるしな。

「こうしちゃいられない!!」

ルーシィは全速力で出て行った。

「なんだありゃ?」
「何か…気合入ってたねルーシィ…」
「別に無理して着飾んなくても、普段通りにしてりゃ楽になのにな」
「ギアスは週サラには興味ないの?」
「別にそこまでじゃないけど、無理に良い所だけ見せてもそのうちボロが出るんだし、どうせ恥かくなら自分らしくしてた方がずっと良いしな」
「へ〜、ギアスは自然体なのね」
「まあな」

とか言ってる内に時間が過ぎ、ルーシィが戻って来た。
整えて来るつもりが普段通りな感じで来ちゃったようだ。

「オゥーーーーー!ティタァァァニア!!」
「ん?」
「やっべ、本物だ!クール、COOL、クゥール!!本物のエルザじゃぁん!!クゥゥゥール!!」

今来たのは週サラの記者のジェイソン。
つか暑苦しくてテンションマジ高っ!?
その後、エルザはいつもの鎧姿になっていた。

「これでは普段のままではないか…折角のドレスアップが…」
「ノープログレム!こーゆー自然体を期待してたんですよ!」
「なっミラ、言った通りだろ。自分らしくしてた方が良いって」
「そうだね」

その後ルーシィは、自分を見てほしいアピールをし続けるが、スルーされっぱなしだな。
つかエルザ、バニーって何だバニーって!?何でそれが一番のお気に入り!?
その後ハッピーを取材してて、ルーシィは嘆いてた。哀れ。
そしてグレイ、ジュビアに取材しに行き、ナツが出てきて記者を殴った。
でも殴られた記者はものともせずに記録を続けた。すごいプロ根性だ。
次にエルフマンに取材、返答はもちろん漢の一言。
シャドウ・ギアは三角関係を質問にドロイとジェットがノーコメントの一言を言って来た。
カナはグラビアの催促だが、それよりも酒らしい。
すると、俺の所に来た。

「虹竜のギアセルシア!貴方にとって、少女とは?」
「愛する者だ!」

と親指を立てて即答したら、COOLと返された。
そしてマスターの所に行った記者。
緊張の為か、かなり嘘っぽい事を言う。
その後雷神衆、ラキ、少女部隊、マカオとワカバの所に行っていた。
若干涙目になってたルーシィは、突然バニーの格好で出てきた。

「皆ぁー、注もーく!あたし歌いま〜s「歌なら俺だ!シュビドゥバー!!」!?」
「「ガジルーーーッ!!?」」
「「またお前かーーー!!?」」

折角のルーシィの出番がガジルによって遮られた。
当然記者はガジルに夢中になった。

『ぷぅ〜、正しいモンが馬鹿を見るこの世界で、お前はいつも…馬鹿をみていたよな。それってつまり、バカは正しいって事だろ?おい相棒、聞こえるかい?俺の魂の歌が!』

最初のぷぅ〜はハーモニカです。

「うっせーガジル!」

ガジルが歌い始める前にナツがぶっ飛ばした。

「テ…メェ…!」
「下手な歌唄ってんじゃねえ!俺はこいつに用があるんだよ!」

ここから先はいつもの通り、ナツとガジルのケンカが始まった。
何が気にいったのか、取材をし続ける記者。
そしてナツとガジルにぶっ飛ばされる記者。

「と…突撃レポ…ダゼ…くぅ〜る…」
「「プロだね…」」

ハッピーとルシアが突っ込んだ。


数日後、雨の日のマグノリア、ある魔法薬の店、ジュビアサイド


「しんしんと…」

ジュビアは待ってるだけじゃダメだと思って、呪(まじな)いに頼ってみますわ。
ジュビアは店に入り、店主に事情を話した。

「ほう…何とかして振り向かせたいか。そんな都合の良い代物あったかねぇ?」
「ただ、ジュビアを見つめてくれるだけで良いのです。しんしんと…」
「まぁ、呪(まじな)い程度なら無いとも言えん」

店主は怪しげな瓶を差し出した。

「ほれ、これを使ってみなさい」
「これは?」

ジュビアがその瓶を手に取った。

「熱い視線で見つめてもらえる呪(まじな)いの薬だよ。6万J」
「お高いのね」
「おっと、値切るんなら売らないよ。効き目は完璧なんだからね」
「完璧…熱い視線…どんなお呪(まじな)いなのでしょう?」
「うむ、瓶の中身をふぅと飛ばして、意中の相手に飲ませるんじゃ。すると相手にアンタの熱い想いが届くかも…という呪(まじな)いよ」
「お支払いしますわ!」
「まいど…」

ジュビアは店を出た。

「しんしんと…」

これでグレイ様はジュビアと…。
これが、フェアリーテイル崩壊の危機を招く事になろうとは、まだ、誰も知る由も無い(ギアスを除く)。


フェアリーテイル、ジュビアサイド


グレイ様…ジュビアだけに熱い視線を…ああ…緊張しますわ。手…手が震えてしまいますわ。ああ…ダメ…。
結局この日は何も出来ずに一日が終わってしまったという。


マグノリア、ルーシィの家の近くの土手、ルーシィサイド


「まったくミラさん、変な事言わないで欲しいな」
「ぷぷ…」

何故ルーシィが不機嫌かと言うと、先程ギルドにいた時にミラに言われた事だという。

『ルーシィとナツって、お似合いだと思うんだけどな〜』

との事だという。


ルーシィの家、ルーシィサイド


色々考えてるうちに付いた。

「ただいま〜…って!?」
「よう」
「また勝手に人ん家ー!?」

またナツがあたしの家に来てるし!?

「実はちょっと、大事な話があってさ」
「ホント、アンタあたしん家「好き」ね…なっ!?」

ふとミラの言ってた事を思いだすルーシィ。

『ナツはルーシィの事、好きなのかもね』

ルーシィはそれで意識してしまった。

「か…帰って…」
「ん?つーか話…」

だ…大事な話って…。

「帰ってー!?」
「うぉっ!?何だよ、機嫌悪いなぁ…」
「ドアから出てってー!」

窓から出て行くナツ。

「…ヤダ…何よこれ…」

一人になって急に恥ずかしさが出てきたルーシィだった。


翌日、フェアリーテイル、ジュビアサイド


最近仕事してないナツに怒るグレイにより、二人はケンカを始めた。

「(グレイ様…昨日はドキドキしてしまってだめだったけど、ジュビア…今日こそ決行します!)」

ジュビアはギュッと瓶を握りしめた。

「(ああ…グレイ様、相手にされなければされないほど、燃え上がるのが恋!近づけば近づくほど、ジュビアじれったい!)」

回想シーンに突入しながらトリップするジュビア。

「(でも、それも遂に今日で終わる!今日からは、ジュビアとグレイ様は、相思相愛の完全な恋人同士に!いや〜んですわ)」

悶える様に体を震わせるジュビアだった。


ルーシィサイド


「あ〜、そだ!こんな事してる場合じゃねえ!」
「どういう意味だコラ!」

この二人はいつまでケンカしてるのかしら。
ふとルーシィは、ウォーレン達がいる所に目が入った。

「ナツの奴、最近好きな女が出来たらしいぜ」
「えっ、あのナツが?」
「まさか〜」
「冗談、そうゆう話なら一番遠い所にいる奴だろうよ」

ウォーレン、マックス、マカオ、ワカバの順で言った。

「本当だって、ここんとこ何時も、会いてぇ会いてぇって言っててさ」
「誰に?」
「さあ?」
「(どうしようどうしよう、あたしだーーーーーっ!!?)」

ルーシィはドキドキしながらぎこちない足取りで歩いていた。

「(べ、別に嫌いじゃないけどね…好きとかお付き合いするとかそうゆうのはちょっと…あっでも、あたし男の子と付き合った事無いし…)」

すると、

『会いたい!』

ルーシィの妄想の中で、かなり美化したナツが言った。
しかも、自分とかなり美化したナツが抱き付きながら歩いてる妄想をした。

「(勝手に妄想するんじゃないわよあたしってば〜〜〜〜〜!!?)」

すると、ナツがルーシィを呼んだ。

「なあルーシィ」
「!?…は…はい…?」
「今日の夜、大事な話があるんだけど」

ルーシィは心の中で叫んだ。

「南口公園のソラの木まで来てくんねーかな?」
「な…な…何で?」

するとナツが、

「大事な話なんだ!一人で来てくれよ」

照れながら言った。

「(赤…赤く…ナツが赤くなった!?)」
「じゃ!」

ナツは走りながら出て行った。

「(これって…もしかして…告白!?)」

ルーシィは一気に赤くなった。

「み…ミラさん…あ…あたし…今日はもう…帰る…」
「?」

ルーシィは煙が出るほど照れながら出て行った。


ギアスサイド


照れてやがんなルーシィは。
ルーシィの行動を見ていたギアスは、にやけていた。

「まっ、どうせ空回りな展開に…ん?」

なんか口に入った様な…はっ、これって!?
その時ギアスは正気を失い、怒りに満ちていた。


ジュビアサイド


「(この呪(まじな)いの魔法薬でグレイ様に飲ませようと狙いを定めていましたけど、グレイ様が動き回るから周りの人達が飲んでしまわれていますわ!?グレイ様、お願いだから動かないで下さい!?このままではジュビア、皆から熱い視線を…そんな修羅場いらないのに!)」

そしてジュビアは、更に気合を入れてグレイに狙いを定めた。

「(グレイ様ァァァァァッ!!!)」
「ふぁ〜…ん?」
「(やったぁ!!)」

遂にグレイの口に入った。

「お?」

グレイは、ある人物に集中して見てた。

「何だ?この気持ち…」
「(遂に…遂に、ああ〜グレイ様の〜、熱い視線が〜)…って、えっ?」

グレイはジュビアを通り過ぎた。
そして、グレイの行き先は、ハッピーがいた。

「いっつも…いっつも自由気ままに空を飛びやがってぇ!」
「あい!?」
「俺は強ぇが空は飛べねぇ!お前は弱ぇが空は飛べる!だから実力は同じ!!ハッピー、お前は俺のライバルだぁーっ!!」
「うえーーー!!?」

フェアリーテイル崩壊の時が来てしまった。


三人称(主にウォーレンとマックス)サイド


「俺は強ぇが空は飛べねぇ!お前は弱ぇが空は飛べる!だから実力は同じ!!ハッピー、お前は俺のライバルだぁーっ!!」
「うえーーー!!?」

グレイは意味不明な事を言い始めた。

「何言ってんだグレイ?」

尚もハッピーにケンカを売り続けるグレイ。

「どうなってんだこりゃ?」
「さあ?」

すると、あちこちでいざこざが出来ていた。

「ワカバ!先月いくら稼いだ?」
「へっ、お前よりは多いと思うぜ!」
「俺がテメェに負ける訳が無ぇ!」
「お前にだけは絶対負けねぇ!」
「俺達って、どうゆう関係だっけ?」
「そりゃあライバルに決まってんだろうが!」
「「へっへっへっへっ…」」

マカオとワカバがいがみ合っていた。

「酒は飲んでも飲まれるな!おい酒!ワシは貴様にだけは負けんぞ!貴様こそワシのライバルじゃ!!」
「酒がライバルって、どうゆう事っすか?マスター…」
「酒って人じゃないし、ライバルとかありえねぇだろ…」
「飲まれはせん、飲まれはせんぞ!勝負じゃ!んごごごごごっ!」

酒をライバル視してがぶ飲み(思いっきりこぼれてる)するマスター。
するとそこに、

「マスタ〜、飲み比べだよ!一度アンタに挑もうと思ってたんだ!」
「ワシのライバルはお前などでは無い!まさに酒そのもの!」
「負けないよ!あがががががっ!」

カナはマスターをライバル視してたが、マスターに一蹴された。
一方マカオとワカバは、

「数え終わったか?ライバル」
「当然!しかもライバルのお前より、早くな!フッ、相変わらず詰めが甘いな!」
「こ…この野郎!俺としたことがっ!?」
「せーので行くぜ!」
「来やがれ!先月稼いだ金額は…」
「「せーの…占めて15万J!!」

引き分け。

「「…同じだと!?先々月で勝負じゃあっ!!」」

また計算し直す二人だった。

「3人と3人、例え人数が同じでも、実力まで同じと思わないでよ!」
「フェアリーテイルで3人組って言ったら、あたし達だけなんだからね!勝負する?」
「私たち少女部隊と貴方達シャドウ・ギア、どちらがフェアリーテイル最強の3人組か、決着を付けましょう!」
「あたし達の実力を見て驚かないでよ!」
「なんの!」
「ほわちゃ〜!」
「「(ポーズ対決かよ…)」」

セツナたち少女部隊と、レビィたちシャドウ・ギアの妙なポージングに突っ込むウォーレンとマックスだった。

「うおぉぉぉ、ロキィィィィィッ!テメェは俺が倒す!俺のライバルはお前なんだ!出て来ぉおおい!!」
「どうしたのギアス!?さっきから変だよ!?」
「つーかギアス、何でロキをライバルに?」
「てっきりラクサスかエルザ辺りかと…」
「奴は俺好みの美女たちをいつも掻っ攫って行ったんだ!少女たちにモテるのはこの俺だ!だから俺のライバルはロキなんだぁ!!」
「「(ひがみかよ…)」」
「ひがみだね…」

ギアスは一時期、ロキが少女幼女までモテてる事にムカついた時期があったかららしい。
ルシアは突っ込んだ。
すると、

「漢の中の漢、俺のライバルであるギアス!今こそ俺と真の漢をかけて勝負だ!」
「俺のライバルはテメェじゃねえ、ロキだ!引っ込んでろ!」
「そうはいかん!俺の漢とお前の漢は戦いたがっているんだ!勝負しろ!」

エルフマンがギアスをライバル視していた。
しかし、ギアスはロキをライバル視してた為に見事に堂々巡り状態になっていた。

「そこの柱!何故いつも私の行く手を阻む?私はいつもここをすんなり通りたいと思っているのに、何故だ!?何故この私に勝負を挑む?私のライバルだとだとでも言うつもりか!」
「いやいや、柱がライバルって無いから、さすがにそれは無いから…」
「まだ酒は何となく分かるが、柱は無い柱は…」
「人柱というのなら分かるけどね」
「いや、それも違うから」

ハッピーの意見に突っ込むマックス。

「エルザ!久しぶりに昔みたいに勝負よ!絶対に負けないんだから!エルザこそ、私の生涯をかけたライバルよ!」
「待てミラジェーン!お前のライバルはこの俺、サテンだろうがよ!」
「兄さん、どうしちゃったの!?様子がおかしいよ!?」

エルザは柱、ミラはエルザ、そしてサテンはミラにライバル視していた。
必死でサテンを止めようとするウテンもいた。

「どうなっているんだ?」
「何だぁこの状況は?」
「皆変ねぇ」

雷神衆はサテン以外無事みたいだった。

「換装…天輪の鎧!ハァッ!セリャァッ!」
「エルザ止めろって!?」
「折角新しくなったのに、壊すんじゃねえよ!?」
「黙れっ!こいつは常に私の前に立ちはだかるのだ!直ぐに奥に行きたい時など特に腹が立つ!こいつを迂回しなければ、奥にいけないのだ!私の目の前に常に立ちはだかるこの柱こそ、即ち私のライバル!」
「いや、ちょっと避ければいいだけだから…」
「どんだけ真っ直ぐ好きなんだよ…」
「エルザって、あんまり前見て歩いていないからね」
「違うだろ…」

柱に対して猛烈にライバル視するエルザ。
またハッピーの意見に突っ込むマックス。
するとミラが、3人を邪魔だと言わんばかりにぶっ飛ばした。

「エルザ!私と勝負しなさい!貴女のライバルはここよ!」
「違う!お前のライバルはこの俺だ!」
「今私は、生涯のライバルと向かい合っているのだ!」
「いや、ただの柱だから…ね」
「く〜〜〜、信じらんない〜!サタンソ〜ウル!!」
「「止めろって!!?」」
「換装、煉獄の鎧!」
「「だから止めろって!!?」」
「や〜ま〜ね〜こ〜ポ〜ン、パーンチ!!」
「「何でーーーーー!!??」」
「第四…「それだけは止めてぇぇぇっ!?」」

魔人化したミラにぶっ飛ばされるウォーレンとマックス。
サテンが第四波動を撃とうしていたが、ウテンが必死で止めようとしていた。

「ウオォォォッ!ロキどこだあぁぁぁぁぁっ!ドラゴンソウル!!」
「真の、漢ぉぉぉぉぉっ!!」
「邪魔だぁぁぁぁぁっ!」

ギアスは人型の竜に変身し、エルフマンはビーストソウルで変身したが、ギアスにぶっ飛ばされた。

「だ…だめだ…」
「ギルドが…また…壊れちまう…」

混沌(カオス)になってるフェアリーテイルだった。
ちなみに原因である薬は、ただ単にご禁制の薬を色々混ぜただけの粗悪品だった。
それを売り付けた魔法薬の店長は、夜逃げする資金が必要だった為に客(ジュビア)を騙したのだという。


ジュビアサイド

グレイ様がハッピーに飛ぶ対決を行おうとしていた。
それにしても…ジュビアじれったい!もっと呪(まじな)いを!
ジュビアはもう一度グレイに呪(まじな)いを飲ませた。
するとグレイは、ものすごい勢いで湖の淵へと進んで行った。

「(飛べ…俺…!)」

その後、みっともなく湖に落ちたグレイだった。


南口公園、ソラの木、ルーシィサイド


「(平常心…そう平常心、落ち着いてルーシィ…)」

たっぷりとめかし込んだルーシィは、ナツが待っているソラの木まで来た。

「おーいルーシィ!」
「はっ…はいっ!?」

呼ばれてびっくりするルーシィ。

「(どうしようどうしよう、あたしって…押しに弱いのよ〜…)」

ざっく…ざっく…

「(へっ?)」

告白って時に妙な音が聞こえてきた。

「遅ぇーぞ!早くメイド出してくれや」
「へっ?」
「なんつったっけ?ホラ…ああバルゴだ」

ナツは地面を掘りながら言った。

「ここの土、固ぇのなんのって…あの星霊メイドじゃねぇと掘れねえよ」

ルーシィは唖然としていた。

「あ…あの…大事な話…って…」

ナツは周りをキョロキョロした。
周りに誰もいない事確認したナツは小声で言った。

「ここにお宝が眠ってるらしいんだよ。何でも、フェアリーテイルの皆の恥ずかしい写真を集めたアルバム何だってよ。昔じっちゃんが隠したんだって、なっ?楽しみだろう」

笑顔で言うナツ。

「あ…あの…最近好きな女の子が出来たって…」
「はあ?」
「会いたい会いたいって言ってたって…」
「?別に好きでも嫌いでもねーけどバルゴの事かな?だから、あいつに穴掘ってもらおうと思って」
「穴って…穴って…穴って…」

ルーシィの中で何かが崩壊した。
そして、

バチィィィンッ!!

「ぬおわあああぁぁぁぁぁっ!!?」

ルーシィは思いっきりナツにビンタした。

「お…おお…??」

ナツにビンタした後、走り去るルーシィ。

「(あたしってば…バカ過ぎるーーーーー!!!)」

以上、残念なルーシィでした。


三人称(主にウォーレンとマックス)サイド


ようやく正気に戻ったギルドの皆。

「一体…何があったのだ?」

周りも訳が解らずにいた。

「「(良かったぁ…)」」

ウォーレンとマックスは、心の底から安堵した。


フェアリーテイル、裏の湖、ジュビアサイド


湖に落ちたグレイを助けたジュビア。

「ん?俺、どうなったんだ?」
「良かった。ご無事で…」
「どぅえきてぇるぅ」
「つか、何か冷てぇと思ったら、俺を水浸しにすんじゃねぇよ。いつも言ってんだろ」

ガーンとショックを受けるジュビア。

「ん?どうしたよ?」
「やっぱり、もどかしい…もどかしいから、ジュビア…」

するとジュビアは、

「呪(まじな)いに走りますぅ!!」

魔法薬を無理矢理直接グレイに飲ませた。

「ウオオオオオォォォォォォォォォォッ!!!」
「ジュビアはここです!」

しかし、

「そこの水平線!」
「えっ!?」
「テメェが俺のライバルだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」

水平線の彼方まで走って行くグレイ。

「グレイ様…待って…」
「やっぱり飛べないものは飛べないんだね…」

ルーシィに続いて、残念なジュビアだった。


数日後、フェアリーテイル、ルーシィサイド


ルーシィはだれていた。

「あ〜暇〜」
「ねぇルーシィ」
「はい?」
「私…思うんだけど、グレイってルーシィの事、好きなんじゃない?」
「もう…勘弁して下さい…」
「?」

ミラは分からずにいた。


別の魔法薬店、ジュビアサイド


ジュビアは懲りずに別の店に来ていた。

「なぁに?両想いになる呪文?無いよそんなモン」

魔法薬の店主の老婆に一蹴された。


ガルナ島、グレイサイド


一方、グレイは、

「つかよう…何で俺はこんな所にいんだよう…」
「月の呪いですじゃ!」

ガルナ島まで走って来てしまっていた。
余談だが、島中の女の子にモテてたという。

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FAIRY TAIL(30) (講談社コミックス)
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