小説『フェアリーテイル〜虹の滅竜魔道士〜』
作者:冒険ファンタジー()

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明けましておめでとうございます。
年末前は仕事が忙し過ぎてたのと、正月は親戚の所に行ってました。(田舎の為パソコンが無かった)
他にも最近、ソードアート・オンラインとハイスクールD×Dにハマってて中々書けなかった事をお詫びします。


『ロギアの性質』


天狼島、どこかの森


今目の前にゼレフがいますよおい…。

「アダム…?」

しかも俺にアダムって、完全にアダム・キリストと勘違いしてるんじゃないか!?
ゼレフにとっちゃ自分を倒した仇敵が目の前にいるって感じなんだろうな…。
しかし、ゼレフはこの後思いもしない発言をしてギアスを唖然とさせた。

「久しぶりだねアダム、元気にしてた?」

ゼレフは微笑みながらそう言った。

「…え?」

…どゆ事?何かまるで旧知の友と再開したかの様な台詞だな?

「いや、俺はアダムじゃねぇぞ?」

ギアスは混乱してる所為か、ゼレフに自分がアダムじゃないと言った。

「えっ…?アダムじゃ…ない?」
「俺はギアセルシア・ニードレスだ。アダムは俺の…先祖の名前だ」

クローンとは言えなかったからな、信憑性の高いアダムの子孫て事にしよう。実際アダムの直系だしな。

「そうか、君はアダムの子孫なんだね。彼にそっくりだよ君」

どこか哀しそうな表情をするゼレフ。
そっくりって、そんなに似てるのか俺とアダムって?

「まるでアダムの事知ってるみたいな言い方だな?アダム・キリストってどんな奴だ?」

流石に気になったからな、ゼレフに聞いてみよう。

「アダムの事かい?彼は…」

だがギアスは、この時聞くんじゃなかったと後悔する事になった。

「とにかく女の子が好きだったよ。特に成長途中の幼い子が好みだったよ」

アダムゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ!!??アンタもまさかのロリコンだったのかい!!??
て事は何か!?俺自身は前世からの筋金入りだけど、周りから見ればアダムの子孫なんだなと思われてるって事かよ!?

「他にもこんな事があったよ。『少女とか、幼女とか、後特に妹系が良い!』って叫んでた事もあったし」

それ完璧に俺と同じじゃねぇか!!??行動パターンが俺と同じってどうなんだよ…。
ギアスはorz状態になった。

「あ、あの…大丈夫?」
「いや…気にしないでくれ…ちょっとした自己嫌悪になっただけだから…」

何かオロオロしてるなゼレフ…。黒魔導士じゃなかったら良い奴なんだけどなぁ…。
つかさっきから気になってたんだが、何でアダムと親しそうなんだゼレフって?

「アンタは一体何だ?アダムとどういう関係だ?」
「僕かい?僕は…」

この時ギアスは、ゼレフの思いもしない言葉を聞いて驚く事になった。

「僕はゼレフ。アダムとは親友さ」
「何だと!?」

ゼレフとアダムが親友!?どういう事だ!?確か言い伝えじゃアダムがゼレフを倒したって事になってるけど…。

「ちょっと待て!?アンタがアダムと親友!?アンタとアダムは敵対関係じゃなかったのか!?」
「敵対関係?やっぱりほとんどの人にとっては、僕と彼との間は認めてないんだね…」

うわぁ…ゼレフが目に見えて落ち込んでるよ…。
その時だった。

「っ!?」
「?」

ゼレフが急に苦しみ出した。

「どうしたゼレフ?」
「し、死の捕食が…」

死の捕食!?マズイ!?逃げねぇと!

「に、逃げて…」

ギアスは全速力でその場を退避した。
その瞬間、ゼレフを中心に黒い霧が発生した。


天狼島、崖


ふぅ〜、何とか危機を脱したか?
それにしても驚いたな、ゼレフがアダムと親友関係だったなんてな。
あれ?じゃあ歴史書にあったアダムとゼレフの神魔戦争的な展開とかは全部嘘って事になるのか?
実際ゼレフ復活の鍵もゼレフ信者が勝手に想像した物だって言うし、400年前に一体何があったんだ?
その時、すぐ下の森で爆発があった。

「!?四の五の考えてる場合じゃなかった!今はグリモアハートを叩んじまわないと!」

ギアスは崖から飛び降りた。


天狼島、別の森、セツナサイド


ギアスがゼレフと出会う少し前。
私達少女部隊は何とかグリモアハートの兵達を退けた。

「皆大丈夫?」
『なんとか〜』
「んい!」
「こっちも何とか…」

全員無事ね。それにしてもイヴちゃんとクルス君はどこにいるのかしら?
その時、

「とりゃ〜!」
「ガハァッ!?」

すぐ後ろでグリモア兵をブッ飛ばしているイヴの姿だった。
あら、すぐに見つかったわね。

「イヴちゃん、無事かしら?」
「ん?何だ清田達か、どったのこんな所で?」
「いや、あなた達を探しに来たのよ…試験も一旦中止してグリモアハートを迎撃しないと」
「そうですね。とにかくここにいてもしょうがないですので、一先ずベースキャンプの方に戻りませんか?」
「何仕切ってんだ山田?」
「イヴさん…」

相変わらずイヴちゃんに弄られてるわねクルス君。ていうか何でゴスロリ服?
少女部隊はベースキャンプに移動しようとしたその時、

「ところがギッチョン!」
「「「「「!?」」」」」
「誰!?」

声のした方に振り向くと、木にぶら下がってる男がいた。
ロギアだった。

「ビャハッハハハ、女との遭遇率高くねぇか俺?」
「敵!」
「誰だアイツ?」
「イヴさん!?どう見たって敵でしょう!?」

イヴちゃん…お願いだからもう少し緊張感を持って…。

「あの人、何でぶら下がってるんだろ?」
『カッコ付け?』
「あの…そういう問題じゃないと思ますけど…?」

イヴちゃんだけじゃなかったわね…。

「お前らはさっきの女どもより出来るのか?」
「さっきの女たち?」
「ああ、重力使いと磁力使いだったか?さっき仕留めてきたぜ」
「「「「「「!?」」」」」」

そんな!?セトさんとソルヴァさんがコイツに負けたっていうの!?
ロギアは木から降りた。

「そんじゃあ、とっとと片付けると…する…か…」

?どうしたのかしら、急に止まったみたいね?
するとロギアは、

「ウホォーーー!俺好みの女がいるじゃねぇか!」

な、何なのコイツ!?出会っていきなりイヤらしい事言うわね!

「特にクマのぬいぐるみを持った女とゴスロリの女だ!」

…は?
少女部隊はロギアのセリフに固まってしまった。

「やっと会えたぜ俺好み妖精がよぉ!」

何なのコイツ…ギアスと同じロリコンなの…?

「何かこの人、おにーちゃんみたいだね?」
『ギアスと同類?』
「あの人の他にもいたんですね…」
「何か永田みたいな奴だなコイツ」
「ギアスさん以外にもいるんですね…」

皆同じ意見ね。
しかしセツナはギアスと同じだと思っていたが、

「ああ…早くあの子達をぶっ殺したいィィィィィッ!!」

ロギアのロリコンはギアスのロリコンとはベクトルが違っていた。

「なっ!?何でそういう考えになるのよ!?」
「俺は好みの女はすぐに告白するのさ、俺の熱い魔法でな!」
「えっ!?アンタまさか、そうやって誘拐やら殺害やらしてきたの!?それで死んだら元も子もないじゃない!?」
「死ぬって事はよぉ、俺の告白を受け取ったって事なんだよぉ!そしてその死体を俺が色々してやるんだぁっ!」

何なのよその異常な考えは!?

「だが、逆に生きていたら俺は振られたって事になる。そんときゃ焼却させて無かった事にすりゃいい。そうすりゃイジイジせずに次の恋が出来るだろ?」

コイツ、イカレてるわね…。

「自己紹介がまだだったな。俺はロギア、ロギア・タイフーンだ」
「ロギア・タイフーン!?この人新聞に出ていました!少女連続誘拐殺人者のロギアですよこの人!?」
「ええっ!?」

胡桃がそう言った事でセツナはふと思い出した。
思い出したわ!確かにコイツは女の子を次々と誘拐して、凌辱させた後は殺してしまうという残虐非道な行いをした快楽殺人者だわ!
確かS級のリクエストボードにもそんな依頼書があったわね。
ちなみに内容は「少女連続誘拐殺人犯、ロギア・タイフーンの討伐」。
そんな奴がグリモアハートに属していたなんて、許せないわね!

「はぁ、はぁ、さあ!その子達を寄こせ!そして殺させてくれぇ!」

ロギアは両手を炎に変化させた。

「来るわよ!」

少女部隊は戦闘態勢に入った。

「フレイムストーム!!」

ロギアが炎の竜巻で少女部隊を襲いかかった。

「皆避けて!」

セツナは避けながら言うが、

「キャアアアァァァァァッ!!?」

胡桃が炎に巻き込まれてしまった。

「胡桃っ!?」

炎の竜巻に巻き込まれて気を失った胡桃は、多少火傷を負っていたが無事だった。

「埒が明かないわね!皆、行くわよ!」
「んい!」
『おけ!』
「はい!」
「あー頑張れー」
「ってイヴさん!?怠けないで下さいよ!?」
「掛ってこいや!雷の豪雨(サンダーレイン)!!」

ロギアは頭上に雷雲を出し、雨の様に雷を降らせた。

「きゃっ!?」
「わー!?」
「いやー!?」
「舐めないでよね!ディーンドライブ・フォックスハウンド!!」

セツナのスピードで攻撃するが、

ボフッ

「えっ!?」

ロギアには効果が無かった。

「俺に打撃は効かねぇ」
「煙!?」

セツナが殴った部分が煙が出ていた。

「俺の体は魔力で出来ている。魔力に攻撃できると思うか?」
「デタラメだわ…」

確かに煙じゃ攻撃しようがないわね。

「だったら、クチナシ!」
『イエッサー!メイデンリストリクション!!』

クチナシはフレグランスを発動し、香りがロギアを包んだ。

「何だこりゃ?目暗ましのつもりか?こんなモン吹き飛ばしてやるよ!」

ロギアの周囲に風が舞った。
その為香りも一緒に吹き飛んでしまった。

『しまった!?』
「おらよ!風圧縮弾(エアプレッサーブレット)!!」

ロギアの手から風を圧縮して固めた球(ドッジボールくらい)をクチナシに向けて放った。

『っ!?』

風を圧縮した球がクチナシに当たった瞬間、球から強烈な突風が吹き出してクチナシを吹き飛ばした。

「クチナシーッ!?」

吹き飛ばされたクチナシは周りの木々に当たって気を失った。

「まず1人」
「クチナシちゃん!?」
「アンタ!よくもクチナシを!」

セツナはロギア目掛けて駈け出した。

「ディーンドライブ・ブラックバード!!」

セツナは先程よりも速くなり、ロギアに連打の攻撃を繰り出すが、

「無駄だっての。いくら攻撃しようが俺には効かねぇよ」
「くっ!?」
「邪魔だ!」

ロギアの足が凍りついた。

氷槌蹴(ひょうついしゅう)!!」

ロギアはその凍りついた足でセツナに回し蹴りを喰らわせた。

「ガハッ!?」

セツナは蹴っ飛ばされた。

「どうだ、凍った足で蹴られる気分は?普通に蹴られるよりかなり痛いだろ?」
「く…ぅぅ…」

声が…出せない…。
セツナは蹲りながら蹴られた所を押さえた。

「んじゃそろそr「イヴキャノン!!」ぶぉっ!?何だ?」

ロギアがクルスとミオに近づこうとしたら、イヴがロギアの顔面に殴り付いていた。

「ったく、お前らは学習能力が無ぇのか?いくら攻撃しようが俺には…」
「オリャー!」
「効かn…っていきなり何すんだ!?」
「そんなの関係無いさ!ボク達が諦めなければ良いだけだ!」
「バカかお前は?いくら諦めなくたって、俺の体に傷一つ入れる事すら出来ない様な連中はな、ただの悪足掻きにしか見えねーよ!」
「それを何とかするんだろーが!」

再度イヴが殴りかかるが、ギアスの体は素通りし続けるだけだった。

「いい加減、諦めろや!」
「ガッ!?」

ロギアはイヴの首を掴んだ。

「この、離せぇ!」

イヴは抵抗してロギアの手を攻撃するが素通りされるだけだった。

「百万ボルト、放電(ヴァーリー)!!」

ロギアはイヴに掴んだ手から放電した。

「アアアアアアアアアアァァァァァァァァァァッ!!??」

イヴちゃん!?
放電を浴びているイヴは絶叫した。
そして放電が終わると、ロギアは掴んでた手をゆっくりと離し、イヴは倒れた。

「イヴさぁん!?」

クルスはイヴを見て叫んだ。
ロギアはクルスとミオの方を見た。

「っ!?」
「こ、怖いよぉ…」
「さて、まずはこの緑のゴスロリっ娘から頂こうかなぁ」

涎を垂らしながらクルスの方に近づいた。

「ぼ、僕は男ですよ!」
「……………なに?」

クルスがカミングアウトしてロギアは固まってしまった。

「ウアアアアアァァァァァァァァァァッ!!??」

そしてロギアは叫んだ。
ギアスは最初酒浸りになる程ショックを受けてたけど、こいつも酷く混乱してるはね。
セツナはロギアを見てそう思った。
するとロギアは、

「テメェ!よくも騙しやがったな!跡形も無く消してやらぁぁぁっ!!」
「ひっ!?」

右手を炎に変えた。
マズイ!?クルス君逃げて!動いて私の体!誰か、クルス君を助けて!!
セツナはそう思ったその時、

ドォォォン

ロギアとクルスの間に何かが落ちてきた。

「なっ!?」
「え…?」

今のは…!?
セツナの目に入ったのは、見覚えのある黒いコートだった。
あれは!?来るのが遅いわよバカ!


天狼島、別の森、クルスサイド


「テメェ!よくも騙しやがったな!跡形も無く消してやらぁぁぁっ!!」
「ひっ!?」

ロギアは右手を炎に変えた。
そんな…僕はまた死ぬの?嫌だ…嫌だ!死にたくない!もっと僕に…力があれば…。
その時だった。

ドォォォン

ロギアとクルスの間に何かが落ちてきた。

「なっ!?」
「え…?」

何が…降ってきたんだ?
土煙りが舞う中、黒い影が見えていた。

「ギリギリセーフって所か?」

!?この声は!間違いない!この人は!

「ギアスs…」

バサッ

土煙りが晴れると、そこにいたのは、顔の部分がコートの裾で覆われていたギアスだった。

「裾ぉー!!??」
「…誰だ?」



後書き
アダムとゼレフは友人関係にしちゃいました。
ロギアはアンチギアスっぽくして病んでるロリコンにしました。
もう忘れていると思いますが、自分の作品は今ある二つの他にもネギまとゼロ魔があるんです。
近々それを出そうと思っています。
そしてこの虹の滅竜魔導士は、天狼島編を終えるとしばらく休載します。
理由はギアスがテイルズオブエクシリアの世界に行くからです。
ヒロインはメイビスにしようと思っています。
まだまだ先は長いですが気長にお待ち下さい。

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