小説『IS〜インフィニットストラトス―ディケイドの力を宿す者 ―』
作者:黒猫(にじファン)

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専用機持ち女子ズside―



『千冬姉、久しぶりで緊張でもしてんのか?』



『そ、そんな訳あるかぁ……ほぉ〜……しかし、これはいいな』



『よっと……』



『ば、ばか!加減を……しろ』



『えーらい、可愛い声出てんぞ……こんなもんか?』



『くあっ!そ、そこは……やめっ……ぅぅ!』



『すぐに良くなるよ……結構溜まってるみたいだしな……』



『ああぁぁっ!』



…………………



箒、セシリア、鈴、シャル、ラウラ、簪は顔を赤らめながら入り口のドアに張り付いていた



端から見れば完全に不審者だが、今の彼女達にそんな余裕はない……



「ど、どうなってんのよ!」



鈴が小声で突っ込みを入れる



「し、知りませんわ……」



「ぼ、僕もたまたま、前を通りかかっただけだから……」



「私もだ……」



「私、は……士に、会いに、来た……」



「更識……お前、凄いな……」



『じゃ、次は……』



『士、ちょっと待て……』



バンッ!



「「「「「へぶっ!」」」」」



勢い良くドアが開けられた……



「何をしているか……馬鹿者が……」



「お、よぉ皆!遊びにでも来たのか?」



軽い口調で聞いてくる鈍感の笑顔が眩しい……







士side-



「何をしているか……馬鹿者が……」



千冬姉が勢いよくドアを開けたかと思えば……



「お、よぉ皆!遊びにでも来たのか?」



専用機持ちの皆だった



「まあまあ、入れよ……」



「……ふんっ、せっかく来たんだ、入っていけ……」



なーんで、そんなに不機嫌そうにするかな、千冬姉……



チェアにはもうすでに俺と千冬姉が座っているため6人が正座をする



なんか、申し訳ないんだけど……



「はふ〜、さすがにちょっと疲れたわ……」



「マッサージで疲れるとは訓練が足りていないのでは?」



「疲れるくらい頑張ったんだよ……千冬姉のためにな」



「……っ!そ、そうか……私の為か……ふふっ……」



「マッサージ?」



シャルが聞いてくる



「おう、マッサージ……なんか、変か?」



「い、いや!なんでも、ないよ〜」



なぜか知らんが皆胸を撫で下ろしている



ん?



「士、何か飲み物でも買って来い」



「へーい」



えーと、ヘッドフォンどこやったっけ?



「はぁー、また音楽か……」



「千冬姉は音楽、聴かない人だからな……」



「いいから、早く買って来い」



はーい



ドアを開ける





専用機持ち女子ズside-



ビール片手に片膝をつきながら座っている千冬が



「おい、いつもの馬鹿騒ぎはどうした?」



と、聞く



「い、いえ、その……」



「お、織斑先生とこうして話すのは、初めてですし……」



「まぁいい。そろそろ肝心の話をするか」



「で?お前らあいつのどこがいいんだ?」



「わ、私は……格好いいから……では、ダメでしょうか?」



「はははっ!まあ、原点帰ってと言うところか……」



「わたくしは……男らしさがある、わたくしの理想の男性だからですわ!」



「ほぉー」



「私は、どんな時でも助けてくれるところでしょうか……」



「なるほどな……」



「僕……私は、優しいところ、です///」



「アイツは、誰にでも優しいぞ?」



「そ、そうですね……」



「お前は?ボーデビッヒ」



「強いとこが……でしょうか」



「ま、アイツもそこそこは強いか……」



「わ、私は……そ、その、アニメの、ヒーロー、みたいに……頼りに、なるし、……強いし、格好いい、から……ですぅ///」



「ヒーロー……か」



「はい……」





「まぁ確かにあいつは家事も料理も出来るし、成績も良い、それにマッサージも上手い。付き合える女は得だな。どうだ欲しいか?」



「「「「「「くれるんですか!!!!」」」」」」





「やるか馬鹿」





「「「「「「えーーーーーー」」」」」」





「女ならな奪うくらいの気持ちでなくてどうする。自分を磨けよガキども」



士side-



翌朝



「ふわぁ〜、箒?」



俺ははあくびをしながら、別館へ向かう途中で箒と会った。



箒の視線をたどると



道端にウサギの耳が生えている。しかも『ひっぱってください』と書かれた木製の板も一緒で



汚い字だな……





「なあ、これってもしかして……」



「知らん。私に聞くな」





それだけ言い去っていった





「おい!ほっておいていいのか?」



「何してらっしゃいますの?」



そこにセシリアが……



「いや、ちょっとな……」



「それ!」



ウサ耳を思いっきり引っ張る



『キィィィィン…………』





何かが落ちてくるのがわかる……そして





『ドガーーーーーン!』



何かが地面に激突した

煙が晴れると、そこには人参が地面に突き刺さっていた



すると、人参が真っ二つに割れて、中から人が出てきた。腰まである長い髪、ウサギ耳のカチューシャをつけ、青と白のワンピースを着た女性が



「つっく〜〜〜〜〜ん!!」



「ちょ、束さん!?急に抱きつかないでください!///」



中に入っていた束さんが急に抱きついてきた



「え〜〜!ずっと、会ってなかったんだよ〜。束さん寂しかったよ〜」



頬を擦り付けるな〜///



「ところでつっくん。箒ちゃんはどこかな?」



「えーと……」





どう答えればいいか迷っていると



「まっ、この私が開発した箒ちゃん探知機ですぐ見つかるけどねー、じゃあつっくん。また後でね」



そして探知機片手にどこかへ去っていった





「士さん?今の方は一体……?」



そんなに睨まないで……



「篠ノ之束さん。箒の姉貴さんだよ」





「えええっ!?」



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