小説『ハイスクールD×D 黒と赤』
作者:shimo()

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エクスカリバ―破壊団結成

side レオン

 今学園の校庭に出て木場とイッセーがイリナとゼノヴィアに対峙をしている。俺はさっき木場が言っていたことをリアス先輩に訊いてみることにした。

「なあ、さっき木場が「先輩だよ・・・失敗したけど」って言っていたけど、どういうことだ?」
「そういえばレオンには言ってなかったわね。佑斗はね、聖剣計画の生き残りなのよ」
「聖剣計画?」
「聖剣計画はね、数年前までキリスト教内で聖剣エクスカリバ―を扱える者を育てる計画のことよ。でも聖剣を扱えるものは十年に一人しかいないと言われているわ。そこで人為的に聖剣を扱える者を作ることにしたのよ」

 俺はそれを聞き驚いて

「人為的って体をいじくるってことか!?」
「そうよ。それでも扱えない者が続出したのよ。その中に佑斗がいたのよ」
「それで木場は聖剣を恨んでいるってことか」

 そういい戦いを見るとイッセーが「洋服崩壊」をイリナにしようとして、イリナが当たる瞬間にかわしたため後ろにいた、アーシアと小猫当たり二人の洋服と下着まではじけ飛んだ、小猫が怒りイッセーを殴り飛ばした。俺とリアス先輩が呆れて、朱乃先輩は「あらあら」と微笑んでいた。木場の方をいてみるとゼノヴィアの聖剣と木場の魔剣で力比べをしていたが木場の魔剣の方が先に折れ、ゼノヴィアが聖剣の柄頭を木場の腹に抉りこんだ。木場が倒れて勝負がついたのでイリナとゼノヴィアが立ち去るときにゼノヴィアが

「一つだけ言っておこう・・・『白い龍』(パニシング・ドラゴン)はもう目覚めているぞ。その程度だったらすぐに殺されるぞ」

 といいイリナとゼノヴィアは去って行った。木場が去ろうとしたのでリアス先輩が

「待ちなさい佑斗!」

 木場を止めようとするが木場はそのまま去って行った。
 次の日に俺は木場を探そうとして町を歩いていると通りに白いローブを着たイリナとゼノヴィアが

「迷える子羊にお恵みを〜」
「どうか、天の父に代わって哀れな私たちにお慈悲をぉぉぉ!」

 と通りを通っている人たちに頼んでいるが、周りの人が奇異な視線を向けている

「なんてことだ! これが超先進国であり経済大日本の現実なのか? これだから信仰心のない国は嫌いなんだ」
「毒ついちゃだめだよゼノヴィア。路銀のついた私達、異教徒が食事をとるにはこれしかないんだから」
「だいだいお前が変な絵画を買わされるからこんなこのになったんじゃないか」

 といい聖人らしい人が描かれた変な絵をさしながらイリナに言うとイリナが

「何を言っているの! この絵には聖なるお方が描かれているのよ。展示会の関係者が言っていたんだから」

 俺はそれを聞いてどう見ても詐欺だろ! と思った。ゼノヴィアが「じゃあこれは誰だ?」と聞くとイリナが

「え〜と、ペトロ・・・さま?」
「そんな絵が聖ペトロな訳ないだろ!」
「こんなもんだもん。私にはわかるもん!」

 と言い合っていると二人のお腹から「「ぐうぅぅ〜」」となって膝をついた。俺はそんな二人に近づき

「お前ら何やってんだよ?」

 二人が俺の方に向くとゼノヴィアとイリナが

「ん? なんだ昨日の悪魔か。お前こそ何しに来たんだ?」
「あ! レオン君。ちょっと路銀を切らしちゃって、お恵みを望んでいたの」

 と言ったので俺は

「腹が減ったんだろ? なら俺がおごってやるよ。ファミレスでいいだろ?」

 というと二人が俺に詰め寄って

「お願いだ!」
「お願いおごって!」

 と言ったので近くのファミレスに向かった。俺たちがファミレスで飯を食っていると外から「ドンドン!」と聞こえたので外を見て観るとそこにイッセーと小猫とサジがいた。

side out

 イッセー達がレオンの席に着きイッセーがゼノヴィアに

「俺たちに聖剣の破壊を手伝わせてくれないか?」
「おいそれはリアス先輩も知っているのか?」
「いやこれは俺たちの独断だ」

 レオンはそれを聞いてあきれているとゼノヴィアが

「いいだろう。三本の内の一本を任せようか、破壊できるんならな」
「ちょっとゼノヴィア。いいの? 相手はイッセー君だけど悪魔なのよ」

 イリナが異を唱えるがゼノヴィアが

「私達だけではコカビエルに戦っても勝てないだろだから少しでも戦力がほしいからな。それに力を借りるのは悪魔ではないドラゴンの力を借りるんだ」
「それはヘリクツよ。前から思っていたけどあなたの信仰心は少し変よ!」
「変で結構。それに彼らは、イリナの古い知り合いなんだろ?彼らの力を信じてみようじゃないか」

 そういうとイリナが黙ったので了承したんだろうと思いイッセーは

「商談成立だな! 俺のドラゴンの力を貸す。じゃあ今回のパートナーを呼ぶからちょっと待ってろ」

 といい木場に電話をした。しばらくして木場が来たので詳しく説明をしたら木場が

「話は分かったよ。けどまさかエクスカリバ―の使い手から破壊の依頼が来るのは遺憾だけどね」
「ずいぶんな言い方だな。『はぐれ』なら問答無用で切り捨てるところだ」

 木場とゼノヴィアがにらみ合うとイリナが

「『聖剣計画』のことで恨んでいるのね。エクスカリバーと教会に。でもそのおかげ聖剣使いの研究が飛躍的に進み、私やゼノヴィアみたいに聖剣使いが誕生したの」
「それで計画失敗として被験者をほぼ全員を始末することが許されると思っているのか?」

 木場がイリナににらみながら言うとイリナが黙り込んだ。そこにゼノヴィアが

「あの事件は我々の中でも最悪な事件とされたものだ。処分を決定した当時の責任者は信仰心に問題があるとして異端の烙印を押され今は堕天使側の住人だ」
「その名前は?」
「バルパー・ガリレイ。『皆殺しの大司教』と呼ばれた男だ」

 それを聞いた木場の目には新たな決意が生まれていた。

「僕も情報を提供した方がいいよね。きのうエクスカリバ―を持った神父に襲われたんだ」

 そういったときにそこにいた全員が驚いた。

「名前はフリード・セルゼン。この名前に聞き覚えは?」

 木場が聞くとゼノヴィアが

「なるほどヤツか。元ヴァチカン法王庁直属のエクソシストだったがアイツは悪魔だけではなく同胞も手にかけたから追放されたんだ」
「今日はここまでにしましょ! 何かあったらここに電話して」

 イリナが携帯の番号を書いた紙を渡すとイッセーが「なら俺のも・・・」と渡そうとしたがイリナが

「ああ大丈夫だよ。イッセー君のお母さんからもらったから」

 それを聞いたイッセーが頭を抱えた。そしてイリナがレオンの方に向き

「その・・・レオン君の携帯の番号を・・・教えてくれないかな?」

 と上目遣いでレオンに訊くと

「ああ、いいぞ。ちょっと待ってろ」

 そういいながら携帯を出してイリナに番号を教えた。

「ありがとう。レオン君今度もおごってね。悪魔だけどレオン君ならきっと主も許してくれるはずよ!」

 といい二人は去って行った。残ったメンバ―で木場が

「・・・イッセー君。どうしてこんなことを?」
「俺たちは仲間だろ! それに木場には助けてもらったことがあるからなそのお返しにな」
「僕が勝手に動けば部長に迷惑がかかるから。それもあるんでしょ?」
「まあな。部長がお前が『はぐれ』になると悲しむからな。まあ今回は俺の独断だけど」

 そうイッセーと話していたが木場はまだ納得していないようだった。そこに小猫が木場にしがみつき

「・・・佑斗先輩がいなくなるとさびしいです」

 と悲しそうな顔で木場にいうとイッセーとサジがその表情を見て衝撃を受けた。そして木場がおれて

「わかったよ。小猫ちゃんにそんな顔をされちゃあ僕も無理はできないね。ただし、絶対エクスカリバ―を破壊するからね」
「よし俺らエクスカリバ―破壊団結成だ。奪われたエクスカリバ―とフリードの野郎をぶっ飛ばすぞ〜」

 そうイッセーが宣言すると今まで蚊帳の外だったサジが

「話がよくわからないんだが、木場とエクスカリバ―の間に何があったんだ?」
「・・・わかった。少し話そうか」

 そういい木場がサジに説明するとサジが号泣しながら

「うぅぅぅぅぅ。木場! お前にそんな辛いことがあったなんて! いままでイケメンだから敵だと思ってたけどその話を聞いたら、イケメンとか関係ぇね! 俺も手を貸すぜ!」

 こうしてエクスカリバ―破壊団結成した。この後ファミレスを出るときにイッセーがレオンに「じゃあ勘定よろしく!」と言いながら全員で走って行った。

「は? ちょっと待て! 俺はお前らのはおごるとはいってねぇぞ!」

 レジに行くと

「合計で1,4500円です」
「あいつらどんだけ食ってんだよ〜」

 レオンが叫んでいた。

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