小説『ハイスクールD×D 黒と赤』
作者:shimo()

しおりをはさむ/はずす ここまでで読み終える << 前のページへ 次のページへ >>

オーディン訪問

side レオン

「ホッホッホ。というわけで訪問に来たぞ」

 次の日に俺の家にオーディンのジジイが来た。なんでも日本で用事があるらしくついでにこの町に寄ったらしい、この町は悪魔、天使、堕天使の三大勢力が協力体制だから他のところより安全らしい。グレモリー眷属も全員いる。アザゼル先生も今回は顔を出していた。

「どうぞ、お茶です」

 リアスが笑顔でジジイに対応していた。

「構わんでいいぞ。しかし、相変わらずデカい胸だのぅ。そっちもデカいのぅ」

 ジジイがリアスと朱乃の胸を見てそういうと

「もう! オーディン様ったら、いやらしい目線を送らないでください。こちらの方は魔王ルシファー様の妹君なんですよ」

 ロスヴァイセさんがどこからかハリセンを出してジジイの頭を叩いた。自分の主をハリセンでたたくとかいいのか?

「まったくお主も堅いのぅ。サーゼクスの妹はべっぴんさまでグラマーなんだから。そりゃ、儂でも目が胸に行ってしまうのじゃよ。それと、こやつは儂のお付きのヴァルキリーの、名は―――」
「ロスヴァイセと申します。日本にいる間よろしくお世話になります。以後、お見知りおきを」

 初めて会った時もそうだったがかなりまじめな性格らしい。見た目も綺麗でクールビューティーって感じがした。

「年齢=彼氏いない歴の生娘のヴァルキリーじゃ」

 ジジイが余計な情報を言うとロスヴァイセさんが激しく狼狽して

「そ、そ、そんなの関係ないじゃないですかぁぁぁっ! わ、私だって好きで今まで彼氏がいなかったんじゃないんですからねぇ! 好きで処女じゃあないんですからぁぁ! うぅぅ!」

 どうやら相当気にしているらしい。ってか、見た目とのギャップが激しすぎるだろこれ。アザゼル先生が

「爺さんが日本にいる間俺達が護衛になっている。バラキエルは堕天使からのバックアップだ。いつも俺がいるとは限らないからな。その間バラキエルが見てくれるだろう」
「よろしく頼む」

 バラキエルさんが短く挨拶をした。

「それにしても、爺さん来るのが早いんじゃないか? 俺が訊いた話だともう少し後だったような気がするが・・」

 アザゼル先生はそういうとジジイが

「まぁの。少々厄介事―――というより儂のやり方に不満があるやつが居ってのそれで早めに出てきたんじゃ」
「厄介事ってヴァン神族にでも狙われたか? お願いだから『神々の黄昏』(ラグナロク)を起こさないでくれよ」
「ヴァン神族などどうでもいいんだがの。・・・この話をしても仕方ないの。それより『禍の団』が禁手化の使い手を増やしているそうじゃな」

 いきなりその話題に入り俺達は驚いた。

「ああ。どっかのバカが手っ取り早く、それでいて危険なやり方で増やしているらしい。神器の研究者ならだれもが考えるが成功しても失敗してもどちらにしろ大批判だから誰もやらなかったんだがな」

 イッセーがアザゼル先生に

「その方法ってなんですか?」
「リアスの報告でおおむねあっている。まず世界中の神器所有者を集める。まあ、簡単に言えば誘拐・拉致がそうだ。そして洗脳。次に強い連中―――今回はお前らだ。そいつらを戦闘させ禁手に至るまで続ける。この前の報告にあった影使いがまさにそれだったわけだが、これらのやり方はテロリストの連中だからできることだ。各勢力の連中は段階を踏んで禁手に至らせるんだ」
「それをやっている連中ってどんな奴らなんですか?」
「英雄派の正メンバーは伝説の勇者や英雄の子孫が集まっているらしい。身体能力は悪魔、天使に引けを取らないほどだ。でもこいつらはオーフィスの『蛇』には手を出さないやつらでな、底上げに関してはまだわからんが」

 それで一段落したのかジジイが「おっぱいパブに行きたい」って言ってアザゼル先生と一緒に町に繰り出した。ロスヴァイセさんはジジイが暴走しないように後をついていった。残ったバラキエルさんが

「すまないが少し話をしないか?」

 俺にそういってきたので

「いいですよ。それじゃあお茶を用意しますね」

 キッチンに行ってお茶の用意を始めた。それからしばらくバラキエルさんと話をしていて最後にバラキエルさんが

「君は朱乃の事をどう思っている?」
「どうって・・そりゃあ綺麗な女性かと思いますよ。・・・っあ! でも、この前の時は綺麗っていうよりかわいかったですよ」
「そうか・・・じゃあ朱乃の事は好きか?」
「もちろん好きに決まっているじゃないですか! 好きでもない人とデートになんか行きませんよ」

 俺が正直に言うとバラキエルさんは「・・・そうか」と笑い、話は終わった。

side out

side バラキエル

 私はあの時の少年と話、朱乃の事をどう思っているか? と聞いてみたら

「もちろん好きに決まっているじゃないですか! 好きでもない人とデートになんか行きませんよ」

 と言っていた。はっきり言って娘の朱乃にはまだ早いと思っていたがあれだけ本気なら少しは認めないとな、って思い始めている。

「・・・朱乃。良かったな。あそこまでお前を思ってくれていて」

 私は後ろに隠れている朱乃に言ったら朱乃が出てきて

「・・・気づいてたの? それにしてもレオン君に何なことを言うなんて」

 頬を赤くしながら俺に言うと

「お前が訊きたかったことじゃないのか? それに本人の前じゃないときは本音が聞けると思ってな。・・・はっきり言って私はまだ認めんからな。まだあの青年の事を知らないからな」
「・・ならレオン君の事を知れば認めてくれるの?」
「それは・・・」
「母様に電話を・・・」

 そういい朱乃は携帯を取り出しかけようとしたので

「わ、わかった! 認める! 認めるからそれだけはやめてくれっ!」
「よかったですわ」

 だんだん朱乃が朱璃に似てきているような気がしてきた。

side out

-63-
<< 前のページへ 次のページへ >> ここまでで読み終える




「ハイスクールD×D」リアス・グレモリー 抱き枕カバー(スムースニット&セベリスライクラ本体改)セット
新品 \0
中古 \
(参考価格:\)