小説『ボーンシルヴィアの罪』
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■はじめまして。かねてから本を読むのが好きで
今回初めて書いてみました。初めての執筆故、見
苦しい部分はあると思いますが少しでも楽しんで
もらえれば幸いです(^^)


■ボーンシルヴィア
カルヴァン科シルヴィア属の多年草
草丈は30センチから50センチ
花径は5センチから8センチ
花弁は6枚
花言葉『決して折れない強い決意』



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「家に帰って妻と娘にまともに顔向け出来なくなる
様な事はしたくない。俺は兵士だ。敵を殺す事は
仕方がない。だが、敵でもない人間を痛めつけて
殺す事は人間として最低な行為だ。俺は最低な父親
にはなりたくない」


「ねぇ、お兄ちゃん。何で花は枯れると知っている
のに咲こうとするのかな。種から芽が出て、ぐんぐん
成長して花が咲いても絶対に最後は枯れちゃう。
それなのに花は絶対咲こうとするのを止めない。
だから花は綺麗なんだよきっと」



「餓鬼だろうが何だろうが人畜は人畜ですよ。中尉殿」


「出します!幾らでも出します!10年でも、20年でも、
一生タダ働きでもいい!僕にはもう妹しかいないんだ!
たった一人の妹なんだ!だから助けて下さい!お願いします!」


「何故生きるのかと問うことは何故戦うのかを問う事だ。
生きる事は何かと戦う事だ。戦うための牙を持たない者など
生きる資格はないのだ。だから貴様も牙を持て。戦うための、
生きるための牙を」

「そういう感情は大事にしておきな。強い兵隊になればなるほど
まともな人間からは遠ざかっていくんだ。俺達は人間として大事な
ものを失って強くなるんだ。怖いなら敵を撃て。血に酔え。きっと
大隊長ならそう言う」

「諦める。諦めるだと?ふざけんじゃねぇ!いいか。諦めるって
言葉はな。見苦しい程足掻いて、足掻いて、足掻きぬいて!それでも
どうにもならない時に渋々口にする言葉だ。足掻いてもいねぇお前が
軽々しく口にするんじゃねぇ!馬鹿野郎!」


「強きが生き!弱きが這う!多くの弱者を食らった強者がせめぎあう
相克を!我らは『世界』と呼ぶのだ!」

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