「どうした、雍也・・・・。何かあったのか?」
――― 「・・・・ああ、今俺の部屋で、早速彼らの中継を切ろうとしたんだが・・・・・・。中継offの操作をすると、
コントロール・ルーム内に設置されている監視装置が時限爆弾化すると、メニューに示されているんだ・・・・」
―――
・・・・さすがだな、ただじゃ中継を切れないって訳か・・・・・・。どうする―――?
俺が悩んでいる間に、
「爆発までの設定時間はわかるの? 雍也・・・・」
史生が必死で通信機に向かって喋っていた。
――― 「暗号文だから、確信は持てないが・・・・、多分30分は大丈夫のようだ。それ以上過ぎたら、
ランダムに爆発していくような設定になってるようだ・・・・」 ―――
「・・・・30分・・・・・・。30分は大丈夫なんだね?」
史生が念を押して聞いている。
――― 「ああ・・・・、今解読出来た。30分は確かに大丈夫だ。その後は、5つのうちどれから爆発するか、わからない」 ―――
「僕が30分の間に、コントロール・ルームの衛星誘導コンピュータをチェックして、時限爆弾も解除してみるよ・・・・」
史生が俺を見つめ、訴えた。
「し・・・・、しかし・・・・・・」
口篭もっている俺に、史生は檄を飛ばすように言う。
「直はすぐにオクテクス星人とコンタクトを取らなきゃいけないんだろう?
その役目を全うして僕にどんどん情報を流して欲しい。だから、コントロール・ルームに行くのは僕の役目なんだよ。
大丈夫、危ないようだったらちゃんと逃げるから・・・・・・。さぁ、早く。時間がないんだよ。直ッ!」
史生の言葉に促されて、俺も覚悟を決めた。
確かに史生の言う通りだ。
ここは、それぞれが自分の役目を果たさなければならないし、尚且つ、それが迅速に出来なければ、成功も何もあったもんじゃない。
「よし、わかったよ、史生。さっそくそうしよう。
俺は直ぐプライベート・ルームへ行って、オクテクス星人と連絡を取る。史生はコントロール・ルームの外で待機しろ。
監視装置の中継が切れるまで、中に入るのは危険だ。雍也の指示で、中継が切れてから中に入って、コンピュータをチェックしてくれ。
・・・・・・雍也、そう言うことだ。史生への指示を頼んだぞ」
――― 「わかった。直ぐに中継offのメニューに入る。
史生・・・・、ゆっくりでいい、コントロール・ルームへ進んで、ドアの外で待っていてくれ・・・・」 ―――
「わかった・・・・」
史生は雍也に返事をすると、俺に視線を合わせて頷いてから、コントロール・ルームへと足早に歩いて行った。