小説『Indigo Moon ―――君と見つめた衛星(つき)――― Teen’s編 【完結】』
作者:杜子美甫(Indigo Moon ――君と見つめた衛星(つき)――)

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――― ど―しよ・・・・・・。
さやが一緒だったんだ。

ま・・・・、まさかね・・・・・・。一緒には泊まれないよな・・・・。

俺は男だからいいとしても、さやの方がなぁ・・・・、嫌がるだろうし・・・・・・。
“何もしない”とか言っても・・・・・・、俺の身体、20’sになってるし・・・・、知らないうちに・・・・・・。

うっわ――――っ!!

何考えてんだよ!

違う、違う・・・・、そ―じゃないってば・・・・・・。
お・・、落ち着け・・・・、動揺してる場合じゃないっ・・・・・・。


俺が深呼吸をして、気持ちを落ち着かせようとしているとき、ドアがス――ッと開いて、史生と雍也が入ってきた。

「お待たせ、直」

史生はそこまで言うと、急に黙って俺の顔をしばらく見つめていた。
そして、首をかしげながら聞いてきた。

「顔・・・・、真っ赤だけど・・・・、どうしたの?」
「な、何でもないよ。そ、それよりさ・・・・、雍也、アクセスの方はマスターしたのか?」
「・・・・ああ、忘れろって言われたって、忘れられないくらい完璧にマスターしてきたぜ」
「そ・・・・っか、よかった・・・・。俺の方も問題なしだ。・・・・急に呼び出して悪かったな。さあ、明日もあることだし、今日はもう帰ろうぜ」

俺は何とかその場をごまかして、二人に帰ることを促した。


―――よかった・・・・。
何とか俺の方も落ち着いてきたし、変な風に突っ込まれずに済んだし・・・・・・。

けどさ、史生のヤツなんて、人のこと なんか面白そうに覗き込んじゃってさぁ・・・・、俺、そんなに赤い顔してたのかなぁ・・・・・・?

雍也もなんだかニヤニヤしてたよな・・・・・・。

俺は今一つスッキリしない気分に悩まされながら、前を歩く二人の後姿を交互に見比べていた。


そのとき、いいことを思いついた。

そうだ。俺、史生の部屋に泊まりゃいいんじゃんか。
もともと、あそこは俺の部屋だったんだし・・・・・・、史生も文句は言わないよな?

うんうん、それがいいや。
さやさんの部屋は、さやにゆっくり使ってもらおう。

な―んでこんな簡単なこと、思いつかなかったんだろう。
そしたら、顔真っ赤にして悩まなくても済んだのにさ・・・・。
まぁいいや。早速言っとこうっと・・・・。

「なぁ、史生。ちょっと頼み事があるんだけどさ・・・・・・」


俺は足取りも軽く、史生に追いついて、声をかけた。
そして、俺たちはその打ち合わせをしながら、帰り道を急いだのだった。

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