小説『自称一般人』
作者:jack()

しおりをはさむ/はずす ここまでで読み終える << 前のページへ 次のページへ >>

side晴雨


英雄(そう呼べと本人に言われた)と友人関係になって一ヶ月が経った。
友人の上に隣の席だから話しかけられる回数が多い。
その都度メイドさんが殺気を飛ばしてくることが悩みだ。
尾行もされているからストレスが溜まる。


とりあえず4時限目が終わったので、購買へと昼食を買いに行く。
購買は、俺と同じ様に昼食を買いに来る生徒が多いので少し歩調を速める。

購買は混雑していたが、何とか昼食を買うことに成功した。
生徒の数が少なくなっていくので、購買は売り切れたらしい。

俺は空いているテーブルを探していると、ドタドタと走る音が聞こえたので、後ろを振り向くと購買の前で
猿の様な顔をした男と、筋肉質で長身の男と、中性的な顔立ちをしている男がいた。


「やっぱし間に合わなかったか〜」

「あの平安教師の説教が長いからだ!!」

「授業中に寝ている岳人が悪いよ。僕たちまで巻き込まないで欲しいよ、全く」


話の内容から察するに、あの筋肉男が授業中に寝ている所が歴史担当の綾小路にばれて説教をくらっていたから購買に行く時間が遅れて、間に合わなかったという所だろう。
あの教師、説教長いからな。

このままでは午後の授業中に盛大な腹の音が鳴ってしまうのは間違いないだろう。
さすがにそれは可哀想なので声をかけてやる。


「パン持ってるけどいるか?」

「「「頂きます!!!」」」


よほど腹が空いていたのか、即答で返された言葉にたじろぎつつ席に座る。
一人に一個ずつパンを渡していくと、中性的な顔の少年が遠慮がちに聞いててきた。


「こんなに貰っちゃって君の分は大丈夫なの?」


こいつ、優しいな。と思いつつ質問に答える。


「買えなかった時の予備の分があるから大丈夫だ」

俺は購買で買えなかった時の為に、何時も買える時は多めに買っているし。予備も持っているので問題は無い。
そう言えば、少年は安心した顔になった。


「そういえば、まだ自己紹介をしてなかったね。
僕は1-Fの師岡卓也。趣味はアニメやゲームかな。よろしく」

「俺様は島津岳人。1-F所属。
趣味はトレーニングだ。よろしく頼む」

「最後に俺は福島育郎。
1-Fで、皆からはヨンパチって呼ばれている。
趣味は美人な女の子を撮ることだ。よろしくな」


中性的な男は師岡卓也。
筋肉質の男は島津岳人。
猿に似ている男は福島育郎というらしい。


「俺は1-Sの柏原晴雨。趣味は寝ることだ。
晴雨って呼んでくれ」

「なら僕達も、名前やあだ名でいいよ」

「わかった。よろしく頼む。
卓也、岳人、ヨンパチ」


俺たちは昼休みが終わるまで、パンを食べながら色んな話で盛り上がった。





あれ?俺の名字出たの初めてじゃね?

-5-
<< 前のページへ 次のページへ >> ここまでで読み終える




真剣で私に恋しなさい!!?(原作wagi氏描き下ろし特大クロスポスター(由紀江&クリス)付き【初回限定仕様:封入】) [Blu-ray]
新品 \4698
中古 \1500
(参考価格:\9240)