聡美はさすがに疲れ切って十二時前にベッドに入った。うとうとしていると、電話が鳴った。寝ぼけた声で出てみると母親だった。
「あっ寝てた?」
「ううん、平気。それよりごめんね。迷惑ばかりかけちゃって」
「遅いから用件だけ言うね。お父さんはやっぱりまだ許してないみたい。でも凄く心配していることは確かだから、悪く思わないでね。顔をぶつけたんだって?だいじょうぶ?」
「うん、ちょっと痣になっただけだから」
「そう、それならいいけど・・・。それと、何かあったら私の携帯に電話ちょうだいね。できることもあるだろうから。用件はそれだけ。じゃ、おやすみ」