小説『真・恋姫†無双〜外史の守り手〜』
作者:ブリッジ()

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第93話〜愛と絆、帰るべき場所〜















第三者side

桃「ご主人様!」

昴が倒れ、その場に居た将達が急いで華佗の待つ自陣に昴を運んだ。

愛「華佗! 早くご主人様を・・ご主人様を治療してくれ!」

華佗「治療はもうとっくに施している。しかし、妙なんだ」

星「妙?」

華佗「昴から急速に生命力が失われていくんだ」

愛「生命力が? いったいどういう事なんだ?」

華佗「生命力とは人が生きる為の力だ。個人差はあるが、誰しもが生命力を持っている。これが無くなると人は死ぬ。通常、生命力は年月を重ねる毎に減少していく。所謂寿命だ。それ以外では大病を患ったり、重症を負ったりすると一時的に生命力が減少する。完治すれば元に戻るのだが・・」

桃「ならどうしてご主人様からその生命力が無くなっていくの?」

華佗「・・分からない。怪我は確かに俺が治した。今昴は健康体そのものだ。なのに何故昴から生命力が失われていくのかが分からないんだ」

愛「そんな・・」

桃香達は悲観する。するとそこに、真桜と、真桜の肩を借りた凪と沙和がやってきた。

凪「もしかしたら、七星閃氣を使ったからではないかと・・」

桃「七星閃氣?」

凪「七星閃氣とは氣功闘法の最終奥義。自身の限界以上の力を引き出す奥義です。この奥義は蒼天の北斗七星の如く、7段階に分けて力を引き出すのですが、私は師匠にこの奥義を託された時、極力この奥義は使うなと言われました。命に関わるからと」

真「ちょい待ちぃや! 凪はその七星閃氣を使ったのにこうして生きとるやんか!」

沙「そうなの! あっ、別に凪ちゃんに死んでほしかった訳じゃなくて・・」

凪「分かっているさ。私は七星あるこの奥義の四星、文曲まで解放しました。しかし、師匠は七星、最終星である破軍まで解放してしまった。四星を解放した私でさえ生死の境をさ迷いました。最終星を解放したとなると・・」

凪はそこで言葉を止める。

桃「華佗さん! ご主人様の生命力を回復させる事は出来ないんですか!?」

華佗「・・すまない。怪我や病を治療し、その過程で生命力を元に戻す事は出来ても、生命力そのものを戻す事は出来ない。ホントにすまない! 俺の力が足りないばかりに!」

華佗は悔しそうに、申し訳なさそうに頭を下げる。

桃「そんな・・。嫌だよ。ご主人様とお別れなんてそんなの嫌・・。ご主人様言ったじゃないですか。生きろって。目を覚ましてよ、ご主人様!」

桃香が昴にすがり付く。すると・・。

華佗「ん?」

華佗ある異変に気付く。

愛「どうした、華佗!?」

華佗「今、僅かだが、昴の生命力が戻った・・」

愛「本当か!?」

華佗「いったい何故・・っ!? もしかしたら・・!」

愛「どうした、華佗?」

華佗「もしかしたら、昴を救う事が出来るかもしれない!」

桃「!? 本当!?」

華佗「医者を志す者の中では有名な話なのだが、とある、重症を負った患者が居た。その患者の傷は深く、出来る限りの手を尽くしたが、もう助からないだろうと言われたらしい。その夜、その患者の家族が一晩中声を掛け続けたんだ。するとその患者は助からないだろうと思われた状態から持ち直し、峠を越した。そのままその患者はみるみる回復し、やがて完治した。医者の間では、何故この患者が死の淵から生還する事が出来たか。それはその患者を想う者が一晩中想いをぶつけた事により、死の淵でその患者がその想いに応えた事により、生命力を回復させたのではと言われている。事実、天涯孤独の人間より、大切な者が傍にいた人間の方が遥かに重症や大病からの生存率は高い。これが昴を救う為の最後の方法かもしれない! 皆、昴に声を・・想いをぶつけてくれ!」

華佗がそう告げると、集まっていた将が昴に詰め寄った。

雪「昴、死なないで! あなたと過ごした僅かな時は私にとってかけがえのないものだったわ。お別れなんて嫌よ! お願い、もう一度私の名を呼んでよ! 帰って・・きてよ・・」

蓮「昴! 私はあなたのおかげで私の道を歩む事が出来たわ。新しい自分を見つける事が出来たわ。でも、まだあなたにその姿を見てもらってないわ! だから昴・・。目を覚まして! 死なないで!」

小「昴! 死んじゃ嫌だよ! 昴はシャオの夫になるんだから。だから目を覚ましてよ!」

冥「昴、私はお前に命を救われた。おかげで私はこうして孫家の悲願の為に尽力する事が出来た。お前には感謝している。・・だが私はまだお前に何も返していない! だから目を覚ましてくれ、昴!」

祭「昴、儂は昴のおかげで忘れかけていたものを思い出す事が出来た。儂はもう一度昴と共にいたい。昴よ、戻ってこい! もう一度儂と酒を酌み交わしてくれ、昴!」

穏「昴さん! 目を覚ましてください! また一緒に本を読んでください! また一緒に・・傍にいてください・・」

楓「旦那! 俺はあんたのおかげで思春と本当の意味での仲間になれた。友になれた。まだその礼をしてねぇーよ。こんな別れなんてねぇーよ・・。恩返しくらいさせてくれよ、旦那!」

思「昴! 私は貴様に・・、貴様にまだ伝えていない言葉がある。どうしても伝えなければならない想いがある。だから死ぬな! 目を覚まして私の想いを聞いてくれ、昴!」

明「昴様! 私は昴様を将として・・、殿方としてお慕いしております! 死なないでください! もう一度あの訓練の時のように抱きしめてください!」

亜「昴様! 私は昴様のおかげでこうして軍師として雪蓮様に仕える事が出来ました。昴様の教え、一時たりとも忘れた事はありません! まだ私は未熟です! まだまだ昴様に教えを乞いたいです! お願いです、死なないでください!」

華「昴・・、私はあなたのおかげでこの世界で孤独にならずに済んだわ。たとえ離れていてもあなたと王として繋がっていられた。そして、私の道を新たに歩む事が出来たわ。感謝しているわ。・・目を覚ましなさい! 死ぬなんて私が許さないわよ、昴!」

春「昴! 貴様、勝ち逃げは許さんぞ! 私が勝つまで死ぬな、昴!」

秋「昴、お前が私達の元を去り、三国連合が組まれるまでお前は敵だった。そのはずだった。しかし私には不思議とお前が敵だと思えなかった。お前は華琳様以外で初めて・・。昴、死なないでくれ。もう一度、あの笑顔を見せてくれ・・」

桂「この馬鹿! 何寝てるのよ! さっさと目を覚ましなさいよ! ・・・・・死なないで・・・・・・。あなたは初めて好きになれた男なの・・。だからお願い・・、死なないで!」

茉「センセ・・、死んじゃ嫌・・。お願い・・、もう一度私の頭を撫でて・・。茉里って呼んで・・。センセ・・死なないで・・」

凪「師匠! まだ私は師匠を・・、あなたを超えていません! 師匠ならば弟子を最後まで見届けてください!」

真「隊長! ウチは隊長に迷惑掛けてばかりやった。でも隊長は笑って許してくれた。これからは真面目に仕事する、せやから目を覚ましてぇーな、隊長・・」

沙「隊長・・。居なくなったら嫌なの・・。また一緒に服を選んでほしいの。目を・・覚ましてなの・・」

季「グス・・、兄ちゃん、死んじゃったら嫌だよ・・。また兄ちゃんの料理食べたいよ。また一緒にご飯食べたいよ。だから兄ちゃん、死なないで!」

流「兄様! 私は兄様とは面識はあまりありませんが、季衣や華琳様達からたくさんお話を聞きました。私は兄様からもっとお話をしたいです。もっと料理を学びたいです。ですから、死なないでください!」

霞「昴! 死んだらアカン! あんたはウチの憧れなんや! せやから死んだらアカン! 目を覚ましてや、昴!」

風「お兄さん。風にとってお兄さんは華琳様に並ぶ太陽でした。お兄さんに出会ったあの時、風はお兄さんに仕え、この手で日輪を支えたいと思ったのですよ? 此度の連合でその夢が僅かですが叶いました。・・ですが、これで終わりでは悲しいのですよ。ですからまた風に夢を見せてほしいのです。目を覚ましてください、お兄さん・・」

稟「昴殿。昴殿と別れてから昴殿の活躍を聞かない日はありませんでした。武勇だけではなく、その知勇も・・。風と同じく、私もあの時、あなたの元でこの手腕を振るってみたかった。昴殿。私のこの夢、夢で終わらせないでください。お願いします・・」

天「昴! 私は昴に私達の歌をもっと聞いてほしい! だからお願い! 死なないで!」

地「ちぃは昴が約束を守る為に涼州まで来てくれた事、すごく嬉しかった。昴の事、あの時から本気で好きになった。こんなお別れなんて嫌! だからお願い、死なないで!」

人「昴さん。涼州での昴さんの歌は全ての人を虜にしました。私もああいう歌を唄いたいって思いました。私、いっぱい頑張ったんですよ? だから・・、だから、目を、覚ましてください・・。お願い・・します・・」

愛「ご主人様! 私はまだご主人様に何も返せてません! 起きてください! 目を、覚ましてください! 昴様!」

鈴「嫌、なのだ・・。お兄ちゃんとお別れなんて嫌なのだ! またナデナデしてほしい・・。また一緒に遊んでほしい・・。お兄ちゃん、目を覚ましてなのだ!」

朱「ご主人様! 逝かないで! 私は軍師として至らなかったです。いつもご主人様に頼りっぱなしで・・。もっと勉強して・・、もっと頑張ってご主人様を支えますから・・。だから・・死なないでください!」

雛「ご主人様! あの日、ご主人様に出会って・・、助けられて・・、いっぱい学んで・・、私はまだご主人様の傍に居たいです。お別れなんて嫌です。・・ご主人様・・、逝かないで!」

星「主! あなたは狡いです・・。私の心を奪って、そのまま逝くなんて狡いですぞ・・。今一度主の声を聞かせてください。今一度、主に愛していると言わせてください・・。目を・・覚ましてください、主!」

翠「ご主人様! あたしはご主人様のおかげで前に進む事が出来た。大切なものの為に、戦う事が出来た。・・あたしはまだちゃんとご主人様に好きだって言ってないよ。今度はちゃんと好きって言わせてくれよ。頼むよ、逝かないでくれよ、ご主人様!」

紫「ご主人様! 私は2度も・・、2度も愛する人を失いたくありません! 居なくなってしまうなんて嫌よ! 私と、璃々と、皆と・・、そしてご主人様が居なくては駄目! だから・・、だから・・っ! 死なないで!」

璃「グス・・ごしゅじんさま、目を開けてよ。また璃々ってナデナデしてよ。また一緒に遊んでよ。ごしゅじんさまー!」

桔「お館様! 何故お館様はいつもいつも無茶ばかり・・、儂より先に逝かないでくだされ。儂より先に親父殿の所へ逝かないでくだされ、お館様!」

雫「昴様! わたくしはあの時から、昴様がわたくしの全てになりましたわ! ・・奪わないでください・・。わたくしから、存在意義を奪わないでください! 昴様!」

月「ご主人様! 約束・・、したじゃないですか・・。私と赦しの道を探してくれるって、言ったじゃないですか。目を、覚ましてください、ご主人様!」

詠「この馬鹿太守! どうしてアンタはいつもそうなのよ! 自分勝手で、無茶して、いつもいつも、アンタ1人で・・。支えるって、尽くすって言ったでしょ! 約束、守らせなさいよ・・、昴!」

恋「昴・・。嫌・・。居なくなったら嫌・・。傍に居て・・。恋をまた抱きしめて・・、昴!」

ね「外道君主! ねねはまだお前に勝っていないのです! 勝ち逃げは許さないのです! 起きて・・、またねねを・・またねねと・・っ! 遊んでほしいのです! 昴!」

想「昴! 私はお前に命をもらった! 武人として大切なものを教えてもらった! 私の命で良いならくれてやる! だから目を覚ませ、昴!」

白「昴! 私は昴のおかげで自分が少し好きになれた。自分の居場所を見つけられた。お前には感謝しきれないよ。だから・・、礼の1つぐらいはさせてくれ、昴!」

美「昴・・。嫌なのじゃ・・。昴が居なくなったら嫌なのじゃ。妾を置いていくなど許さぬぞ! グス・・、起きるのじゃ、昴!」

七「昴さん。このまま居なくなったら、私はあなたを一生許しませんよ。すぐにあなたの所に行って、お説教しちゃうんですから。だから・・、起きてください、昴さん!」

麗「昴様! わたくしはあなたのおかげで、見栄も外聞も捨て去り、新しい自分になることが出来ましたわ! こんなわたくしが、誰かの役に立つ事が出来ましたわ! ですがまだ足りません。もっと・・、もっと成長するわたくしを・・。これからも見てください、昴様!」

猪「アニキ! なんでアニキが死ななくちゃならないんだよ! そんなのおかしいだろ! 死ぬなよ、アニキ!」

斗「ご主人様! 私はご主人様にたくさんお世話になりました。麗羽様の事や、文ちゃんの事・・。私が悩んでいた時、ご主人様は親身になって相談にのってくれました。感謝しています。ですから・・、せめてお礼くらいはさせてください、ご主人様!」

蒲「ご主人様! 嫌だよ・・。たんぽぽはご主人様と一緒で楽しかった。ご主人様のおかげで強くなれた。これからも一緒だよね? うんって言ってよ、ご主人様!」

焔「お館様! 私は桃香様とお館様をお慕いしています! どちらも一緒に居なくては駄目なのです。私はまだまだ未熟です。まだまだお館様からたくさん学びたいです。ですから目を覚ましてください、お館様!」

以「にぃ! 目を覚ますにゃ! 街を案内してくれた礼に今度は美以が南蛮を案内するにゃ! だから起きるにゃ! にぃ!」

ミ・ト・シ「起きるにゃーっ! 目を覚ますにゃーっ!」

皆がそれぞれ想いを昴にぶつける。最後に桃香が昴の元に歩み寄った。

桃「ご主人様。皆がご主人様の事をこんなにも想ってるんだよ?勢力も国も関係なくご主人様の目を覚ますのを待ってるよ?」

桃香が昴の胸にすがり付いた。

桃「目を・・覚まして・・。駄目なの・・。ご主人様が居なくちゃ、駄目なの・・。またあの凛々しいご主人様の姿を見せて・・。また声を聞かせて・・。またあの笑顔を見せて・・。目を覚まして・・、ご主人様ーーっ!!」

桃香は泣きじゃくりながら昴の胸に抱きついた。





















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※※※※


昴side

暗い・・。

俺は真っ暗な空間を漂っていた。何も見えない。何も聞こえない。俺は今目を開けているのか。それすらも分からない場所に俺は居た。

昴「俺は・・、死んだのか?」

これが天国? それとも地獄か? 死後の世界は・・、こんなにも暗く冷たいのか・・。

昴「うっ!」

突如、目の前に眩い光が発生し、思わず俺は目を瞑った。おそるおそる目を開けるとそこには・・。

昴「っ!? ・・智・・夜・・」

智「久しぶりじゃな、昴」

そこには俺が忠誠と愛を誓ったかつての主の姿があった。

昴「智夜・・、なのか?」

そう告げると、智夜は笑顔を浮かべながら・・。

智「このたわけが! 自分の仕えた主の顔が分からぬのか!」

そう俺に怒鳴った。

間違いない、智夜だ。凛々しさと優しさと傲慢さを兼ね備えた俺の主・・。

智「むっ? 今何か失礼な事を考えなかった?」

昴「気のせいだ。それよりどうして智夜が・・。俺は死んだのか?」

智「・・正確にはまだ、じゃな。お主は今、その瀬戸際に居る」

昴「瀬戸際・・」

智「お主次第、という事じゃ」

俺次第・・。

昴「なぁ智夜」

智「なんじゃ?」

昴「智夜は今の俺を・・、覇道を歩んだ俺を・・、絶えず戦乱に身を置く俺を・・、怒っているか?」

智「・・・」

昴「俺はお前を守れなかった。お前の後を継いで、たくさん血を流して、戦乱を終わらせ、俺は戦乱に身を置き続けた。それが俺に出来る唯一の償いだと思ったから。だから俺は・・っ!?」

気が付くと、智夜が俺を抱きしめていた。

智「良い。もう良いのじゃ、昴」

昴「智夜・・」

智「お主は立派じゃった。お主は良くやった。誰もお主を責めん。我も同様にじゃ」

昴「智・・夜・・」

智夜はそっと俺を抱きしめ、優しく俺を諭した。気が付くと俺の目から涙が溢れていた。

昴「智夜・・俺は今でもお前の事を・・・・ん!?」

愛している・・。

そう告げようとすると、智夜が俺の口を自身の口で塞ぎ、そして首を横に振った。

智「お主のその気持ち、我はとても嬉しい。・・じゃが我はいつまでも我に縛られたお主は見たくない」

昴「智夜・・」

智「我の事はもう良い。お主には、お主を愛し、そしてお主が愛している者がおるはずじゃ。その者を大切にしてやってくれ。我の事は・・、時々思い出してくれるだけで良い。じゃから、お主は行け。お主が帰る場所へ・・。お主の帰りを待つ者の所へ・・」

昴「智夜・・」

その瞬間、智夜の左側から新たに光が発生した。やがて光が収まり、そこには・・。

昴「北郷一刀・・」

そこには宿敵であった北郷一刀の姿があった。

刃「御剣昴。皆を・・、彼女達を今度こそ幸せにしてやってくれ。俺の代わりに・・。俺は皆を幸せに出来なかった。守れなかった。頼む。俺の本当に最後の願いだ。見ろ」

北郷一刀が俺の後方を指差す。そこには優しい光と共に皆の声が聞こえてきた。皆の俺への想いが込もった言葉が。

刃「皆がお前の帰りを待っている。もう、皆を泣かせるな。幸せに、してやってくれ」

北郷一刀が心からの願いを俺に託した。

昴「・・ああ。分かった。約束する。俺は絶対皆を幸せにする。智夜、北郷一刀。2人は安心して見守っていてくれ」

刃「任せたぜ」

コツン・・。

北郷一刀は俺に拳を差し出す。俺はその拳に俺の拳をぶつけた。

智「今度こそ、幸せになるのじゃぞ」

智夜は俺の手を自身の手で包み込んだ。しばらく俺の手を包み込んだ後、そっと手を離した。

昴「俺は帰るよ。皆の所へ。最後に、2人に会えて良かった」

2人はフッと微笑む。

昴「じゃあな」

俺は2人から振り返り、声のする光へ飛び込んだ。

さよなら、俺の愛した人・・。

さよなら、俺の愛した人を愛し続けた人・・。




















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※※※※


桃香side

桃「ご主人様・・」

私はご主人様に泣きじゃくりながらすがり付き、ご主人様を呼び続けた。大好きな、ご主人様を・・。

スッ・・。

桃「っ!?」

突如、私の頬に何かが触れた。それは私の涙を拭ったご主人様の指だった。

昴「おはよう、桃香・・。皆・・」


















私達のご主人様が・・。














私達の御使い様が、目を覚ました・・!















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真・ラジオ恋姫†無双 Vol.3 再編集版
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