小説『IS 転生を繰り返す銀の光』
作者:ルージュ()

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第2話 フランス滞在編1 お菓子の魔女現る!?「いや、名前にてるけど全然違いますから」



「「フランス 到 着よ(だよ)!!」」

そう大声を上げながら空港から出てきたのはアイリとイリヤの2人、そして少し遅れてユウと簪の2人が恥ずかしそうにしながら空港から出てくる。

「あら?2人ともどうしたのかしら?そんなに離れて、ほらこっちに来なさい」

「そうだよ2人とも!折角のフランスなんだよ!初めての旅行なんだよ!」

何故か自分達に近づいてこないためユウ達に急かすようにこちらに来るように言うアイリとイリヤ。

そんな2人だがアイリはギリギリ普通に見えるが、イリヤの方は誰が見てもテンションがあがっているのがわかるほどである。

「2人共テンション上がりすぎです!もう少し落ち着いてください!見てるこっちが恥ずかしくなりますから!」

そんな2人に対するユウの言葉は…

「「無 理 よ(だよ)」」

まさかの即答で一刀両断にされるのであった

「……心が折れそうです(いろんな意味で)」

「……えっと…元気出して?」

そんなユウに対して簪だけが慰めの言葉をかける

「うう…簪ちゃんありがとう………というか姉さんはともかく母様はいい加減いい年なんですから落ち着けばいいのに…」

あまりにも子供のような行動をするアイリに対してユウは文句を言うがその言葉は……

(背後に黒いオーラを纏いながら)「…何か言ったかしら?」

「ナ、ナニモイッテイマセン」

尋常では出せないほどの謎のオーラを出したアイリの一言により一瞬で黙らされてしまう。

「……ユウちゃん…」

「ミャー(ご主人様なさけないー)」

そんな様子を横で見る簪と簪の頭の上に乗っているシアであった。

その後もなんだかんだあったが、アイリがどこからか呼び寄せた車に全員で乗り目的地に向かうのであった







目的地に向かう車の中(運転主はアイリ)

「「「ところで(お)母様(アイリさん)一体どこに向かってるの(んですか)?」」」

車を運転するアイリに対して3人が突然ここに連れてこられた理由を聞いてきた

「あらー?いってなかったかしら?」

しかし理由を聞かれた本人はというとまるで言ったものと思っていたかのように返事を返してきたのであった。

「何も聞いてないんですが…」

「…急だったからわからないです」

「実は私もお母様のノリに乗ってただけだから知らないのよねー」

「ミュー(やっぱりアイリ様とイリヤ様は似たもの同士ですねー)」

そんな返事を聞いた3人(と1匹)は改めて目的を聞いていないという返事で返す(シアのみは別のことを考えているが、なお現在のシアのいる位置はユウの頭の上)

「うふふ…実はね…」

「「「実は?」」」

「私の学生時代の親友から手紙が来てね。子供の写真も入ってたんだけどただ返事を書くんじゃつまらないと思ってサプライズで訪問しようと思ったわけなのよ。あ…仕事は秘書の子に任せてきたから安心よ」

「「「うわぁ…」」」

自分の親友をサプライズで驚かしたいがために急な手続き等をしてユウたち3人だけではなく他にもこのサプライズの犠牲になった人がいたことに対しても若干非難の声を上げる3人であった。

そして、そんな会話から少ししてから……

「それじゃあスピード上げるわよ!」

「「「え?」」」

「ミャ?」

突然のアイリの宣言から車は文字通り加速して行くのであった。

その後市内で爆走する車が見られたとか何とか…
交通違反?見つからなければ(以下略)







そして、そんな車の暴走から数十分後、アイリの運転する車は街の郊外にある一軒の家の前で止まる

「さぁー到着よ。みんな」

「「「………」」」

返事がないただの屍のようだ

「あらあら、みんな情けないわね」

「ミュ(5歳児じゃ耐えられるわけないと思います)」

ちなみにシアはスピードが上がる直前にユウの懐に忍びこんだためほぼ無傷である。

…………しばらくお待ちください…………

「「「あー死ぬかと思った」」」

「みんな復活したわね。それじゃあいくわよ」

「「「……」」」

何か言いたそうな3人の視線を無視して目的の家の呼び鈴を鳴らすアイリであった

ピンポーンッ

呼び鈴を鳴らして少しすると家の中から金髪の女性が出てくる

「はーい。どちら様で……ってアイリ!?」

「久しぶりねコレット。手紙もらったから脅かしたくなって来ちゃったわ」

「いや、来ちゃったってあなた…今は日本に住んでるのにわざわざ来たの?」

家から出てきた金髪の女性『コレット』は久しぶりに会った親友の行動にかなり呆れながらも会話を続ける。

「ええ、そうよ。驚いたでしょ?」

「確かに驚いたけど…あなた、あいかわらずね」

「もうーコレットったらほめなくていいのにー」

「いや、ほめてないからね。まあいいわ折角来てくれたんだから上がっていって」

「ええもちろんよ。というかダメっていっても上がるけどね」

「……もういいわ。それで?後ろの子供達はあなたの子供?」

「水色の髪の子は違うけど銀髪の2人は正真正銘私の娘よ」

「「「は、初めまして」」」

「はい、初めまして。さあ、はいってちょうだい」

「「「お邪魔します」」」

「お邪魔するわねー」

「……ハァ…」

そして4人(と1匹)が家に入り居間まで案内されるとそこにはコレットと呼ばれた女性を幼くした感じの女の子がいた

「あ、お母さん……あれ?その人達だぁれ?」

「ええっとね。この人はお母さんの友達?……いえ、どちらかというと悪友ね」

「酷いわぁーコレット。私達親友でしょ?」

「学生時代にあんなに人にいたずらしておいてなにいってるのよ」

コレットがアイリの学生時代のことを話そうとするがアイリはそれを気にすることはせずに女の子に近づいていき声をかける。

「あなたがシャルロットちゃんね。私はあなたのお母さんの親友でアイリっていうのうよー」

「アイリさん?」

「そうよ。あと後ろにいる子たちは私の子供とそのお友達なんだけどよかったら仲良くしてくれないかしら?」

「こらアイリ!人の話無視しないでよ!……ってなにいっても無駄よね。…シャルロット、あっちの子達と遊んできていいわよ」

「はぁーい」

そう返事をしてユウたちの方に歩いていくシャルロット

「子供達は子供達で遊んでもらって、私達は私達で久々の再会に花を咲かせましょうコレット」

「全くあなたって人は……まあいいわ。あっちの部屋で話しましょうか」

「お菓子もよろしくねー」

「…ハァ…」

そんなやり取りをしつつ2人は奥の部屋へと入っていくのであった。






一方ユウたちはというと…

「は、初めましてシャルロットって言います」

「よろしくねーシャルロットー。私はイリヤスフィール・フォン・アインツベルン。長いからイリヤでいいよー」

「よろしくお願いします。私はユウナスフィール・フォン・アインツベルンといいます。私も長いからユウでいいですよ」

「…更識簪…私も簪でいい」

「よ、よろしくお願いします。イリヤちゃん、ユウちゃん、簪ちゃん」

何故か顔を赤くして恥ずかしがりながら自己紹介をしてきたシャルロットと軽く言葉を交わしながらそのまま4人と一匹で会話をしていくのであった。




そのまましばらく時間が過ぎていくと突然シャルロットが

「それにしてもユウちゃんってイリヤちゃんと違って随分ラフな格好なんだね?」

と言ってきた。
ちなみに3人の服装はイリヤ・簪が女の子らしいワンピースタイプの服なのに対し、ユウはどちらかと男の子が着るようなズボンである

そんなシャルロットの言葉に言われたユウ本人はというと……

「まあ、私が女の子の服着てもどうせ似合いませんしね」

などと返してきたのである。

なお、ユウの容姿は二卵性双生児のためイリヤとそっくりというわけではなくどちらかというとある人物に似ているが所詮美人に属する(ただし現在は5歳なため分かりやすく幼少時のイリヤでも想像してください)

そして、ユウのそんな応えに他の3人は一瞬フリーズしたが……

「………」

「………」

「…(ボソッ)集合」

イリヤが小さな声で集合をかけると、イリヤ・簪・シャルロットの3人は目にも止まらぬスピードで集合する

「みんなどうかしたの?」

「ユウはちょっと黙ってて!」

「はい…」

突然の行動に心配になったユウは3人に声をかけるが、それはイリヤの一言によって黙らせられる。

「ねえ、イリヤちゃん…ユウちゃんってもしかして…」

「そうよ。ユウは自分が可愛いなんてこれっぽっちも思ってないのよ…私やお母様、周りの人たちが言っても直らないのよね」

「それ?本当?」

「…本当、おかげで私達も困ってる」

「じゃあ、私のお母さんが私のために買ってくれた服があるからそれで…」

「いい考えね。じゃああれをこうして…」

「…じゃああれもこうして…」

「ぷにぷに…もふもふ…」

「ミャー」

「なでな……はっ!?」

なにやら怪しいことを相談している3人を目の端に収めながらもユウはシアをいじっていたのだが……突如背筋に寒気を感じるのであった

「……なんでしょう。私の勘がいやな予感を察知しました。………よし逃げましょう!」

自身の感じたいやな予感を信じ、逃げるために立ち上がるが時すでに遅く…

「逃がすなー!確保ー!」

「「了解!」」

「ちょ!?離して下さい!」

シャルロットと簪にあっさりとつかまってしまうのであった。

「さあ、ユウ。楽しい楽しい時間の始まりよ…フフフ」

「「逃がさないよ」」

「いやー!?誰か助けてー!」

「ミャー(頑張ってーご主人様ー)」

「この薄情者ー!」

……あったばかりなのに息の合っている3人であった。






一方その頃のアイリとコレットはというと……

「これはあの人と一回OHANASHIしないといけないわね」

「お願いだから物騒なことはやめて!」

「大丈夫よただのOHANASHIだもの」

「何か発音が違うから不安なのよー!」

一体何があったのか詳しくは次回明らかに………なるはず?

-6-
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