小説『幼馴染みは航海士!?』
作者:じゃパーン()

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  〜〜ナミside〜〜

 私は今甲板にいるラーズと特訓しているウソップを見ていた。
 ラーズの怪我は重傷だったが、左腕がまだ使えない以外は大丈夫らしい。
 まぁ普段から使ってるのは尻尾だからいい、のかな?

「どうだラーズ!?」

「…なんつーかすげーな。「剃」はまだまだだけど、その速さで動きながら的に当てるなんて
 俺にはまず無理だ。ここまで上手いとは思ってなかったぞ。」

「ラーズのアドバイス通りパチンコ強化したしな!いや〜これ便利だぜ。」

「後はひたすら反復だな。」

「おう!『戦場を駆けるスナイパー・ウソップ』として世界デビューだな!」

「本当になりそうだな、それ。」


 ワイワイやってる二人を見ながらこの前の事を考える。



「ナミは俺の一番大切な人だからな。」



 ラーズは昔から言っていた。

「大切な人を守る為に強くなりたい。」



 そして、聞こえてしまった男連中の会話。

「ナミは俺のだ。」


 あれ以降、いつもよりラーズの事を見てしまう。小さい頃からずっと一緒にいたせいで
 ちゃんと考えてなかった。



 二人で遊んでた時はいつも楽しかった。

 アーロンにやられた時は頭が真っ白になった。

 再会した時は嬉しくて仕方なかった。

 海軍にボロボロにされた時は悲しかった。

 ラーズの夢を思い出した時ようやく分かった。



 ラーズは昔から私をずっと見てくれてて、私の事を好きなんだと。
 



 …私はどうなんだろう?少しだけ考えたが、答えは出ていた。


 こんなにラーズの事しか考えてないのだ。

 もう、居なくならないで欲しい

 ずっと傍にいて欲しい

 隣でいつも笑っていて欲しい


 私も








 大好きなのだから




 …でも、今伝えるのは少し恥ずかしいから、もう少しだけ待っててね。





  −−ラーズが気付くのはもう少ししてからである−−






  〜〜ルフィside〜〜

「ラーズー!」

 訓練してる二人のとこへ行く。

「おれにもまた教えてくれよ!なんか必殺技みたいな奴!!かっこいいのがいいぞ!!」

「う〜ん俺が出来るのはあるが多分これは世界で俺ひとりしか出来ないしなぁ。」

「なんだそりゃ!?見せてくれよ!」

「いいぞ。…よっと。」

「うおーー!すげーー!」

 ラーズの体から白い炎が出て来て体を覆っている。

「燃える狐野郎・ラーズだ!」

「「かっけーーー!!」」

 ウソップもびっくりしてるな。やっぱラーズはすげーや!

「でも白い火なんて聞いた事ないぞ?」

「これは残念だが俺の能力だからな。教えられないんだよ。」

「ちぇー。」

「一応ルフィ用の技もあるんだけど…あんまりオススメは出来ないぞ。」

「教えてくれ!」

「ルフィは全身ゴム人間だよな。って事は体の血管や内臓もゴムなんだよ。それを利用して、
 体内の血液を爆発的に速く流す。それで身体能力が跳ね上がるはずだ。…だけどこの技は
 リスクもある。普通の人間は出来ないしゴムのルフィにも多少は体に負担が来る。
 慣れない内に使い過ぎたら死ぬ恐れもある。やるなら少しずつ練習して使用時間を延ばすんだ。
 ちなみにこれは俺も出来ん。世界でルフィだけの技だ。」

 おれだけ!?なんかかっけー!

「分かんねーけど分かった!」

 ラーズだって頑張ってるんだ。おれだって強くなってみせる!

「おりゃ!!」

 あれっ?体から湯気みたいなのが出て来たぞ!

「…まさか一発で成功するとは。これが主人公パワーなのか…。ウソップもルフィも
 もう少し努力しろよ。俺がどんだけやってきたと思ってんだぁ!」

 なんかラーズが怒りだしたぞ!?

「…まぁいい。ルフィ、その状態で船首に動いてみてくれ。」

「おう!」

 やってみたら…今までより全然はえー!この技すげーなー!!

「「あっ」」

「あれっ?」

 下を見ると床が無くなってた。代わりに海が見える。

「ぎゃあぁぁぁぁ!」

 ボチャン。

「…ウソップ隊員出撃だ!俺が行ったら俺も沈む!尾も海の中では使えん!!」

「サー!イエッサー!!」




 ……ウソップになんとか引き上げてもらった。なんか体のあちこちが痛い。

「いきなり無茶するなよ。少しずつじゃないと体に負担が大きすぎるから。それにその状態の
 感覚を掴まないと今みたいな事になるからな。」

「うぃーす。」

「とにかく無理はするなよ。」

「ラーズに言われても説得力ないぞ!」

「ええい!ルフィのくせに正論で返すな!」

「おれもルフィに激しく同意する。」

「ウソップまで!?この裏切り者!髪の毛サラッサラのストレートにして根暗っぽくすんぞコラ!!」

「髪は関係ないだろ!?」

 ラーズおもしれー!



















「お前はいいのか?」

「うるせえ、俺はライバルを越えなきゃなんだよ。」

「…おれは無理だと思うが。」

「そういうお前はどうなんだよ?」

「おれは稽古に付き合って貰ってるぞ。アイツの尾は硬いからな。」

「…なに?」

「アイツは尾しか使わないから、おれが剣振ってる間も寝そべって尾だけ振り回してるけどな。」

「…テメエにはプライドはないのか?」

「鷹の目を超えれるなら安いもんだ。」

「…そうか。」







 こうしてラーズの傷が癒えるまでのんびりする一味であった



   −−−偉大なる航路まではもう少しかかりそうだ−−−




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