〜〜ラーズside〜〜
ナミと仲直り出来ないままリトルガーデンに着いてしまった。どうにかして上着くらいは着て欲しい。
「ナミ、あのさ「行きましょサンジ君。」…。」
「弁当の準備もオッケーだよ〜!」
ナミはさっさと上陸しようとしていた。このままでは不味い。
「サンジ、お願いがある。」
「何だよ白髪野郎、見苦しいぞ。女神はおれに微笑んだ。」
カッチーン。いや、我慢だ我慢。ナミのためだ。
「…俺が付いて行くとは言わない。だがナミの上着だけは持って行ってくれ。こんな島じゃどんな病気を持った虫がいるかわからない。」
「そんなのはテメエが「頼む。」…分かったよ。」
そうしてサンジは追いかけて行った。
「おれも冒険だー!!」
「なら私達はルフィさんと。」
「クエックエーー!!」
「おれはこっちだ。」
「なら私は剣士さんと行こうかしら。」
それぞれ好きに出発して行く。
「ウソップは行かないのか?」
「今の内にちょっとやりたい事があってな。それにラーズの近くが一番安全だろう?」
「そうか…。俺も船で大人しくしとくよ。今は冒険する気力がない。」
「しっかしモテる男は大変だな。どうやって口説いてるんだ?」
「俺はナミだけに好かれればそれでいい。ロビンやビビにはさして興味はない。つーか大体口説いてねえ。」
「でも二人ともナミのライバルみたいだけどな。魅惑のお姉様と麗しき王女か。…なんかラーズに腹が立ってきたぞ。」
「もう好きにしてくれ。」
ウソップと下らない会話をしていると、火山が爆発した。
「うぉっ、すげー爆発だな。」
「活火山があるみたいだな。さっきから見た事ない鳥も飛んでるし、まさに恐竜島だ。」
今頃巨人の二人が戦ってるんだろ。ぶっちゃけどうでもいい。この船に来て舐めた口聞いたら全力で戦ってやろうか。
「ウソップー、多分この島巨人が居るぞ。すげーデカい奴が。」
「おいおい幾らラーズでもおれを馬鹿にし過ぎだぜ?そんなの「おおうい!」ギャー!居たー!!」
ウソップは気絶したフリをしている。相変わらず忙しい奴だ。
「初めまして巨人さん。こんな小さな船に何か用かい?」
「おめえ俺を見ても驚かねえんだな?」
「敵なら話てくる前に攻撃してくるだろ。それに”エルハブ”の戦士ならそんな卑怯な事はしないだろうし。」
「俺の事知ってんのか?」
「少しくらいはな。でも俺はどっちか分からない。ブロギーなのか?ドリーなのか?何しろ知ってるのは名前だけだからな。」
「ガバババババ!!面白いな人間!俺はブロギーだ。名は何と言う?」
「俺はラーズ、こっちの長い鼻はウソップだ。」
「うぉい!もう少し説明の仕方があるだろ!」
あっ、いつの間にか起きてやがった。
「ガババババ!面白い奴等だな。ところで船に酒は積んであるか?」
「あぁ、一応は。良かったらいるか?」
「ありがたい!お礼に肉をご馳走しよう!」
「サンキュー、んじゃ肩に失礼するぜ。行くぞウソップ。」
「あん?ってええ!?」
ウソップを尾で掴み「月歩」でブロギーの肩に乗る。
「本当に面白いなラーズは!ガバババババ」
「酒は自分で持ってくれよ。」
こうしてブロギーと仲良くなり一緒に飯を食う事になった。…船空っぽにして大丈夫かな?
島の中へと進んで行く。しばらくするとドリーが見えてきた。こっちではルフィ達が仲良くなってるみたいだ。
「ルフィー、ビビー、やっほー。」
「ラーズ楽しそうだな!」
「何で巨人の肩に!?」
「んー何か仲良くなってな、今からブロギーと宴会だ。ついでにドリーにも酒持って来たんだよ。」
「ゲギャギャギャギャ!面白い仲間だなルフィよ!」
「まぁな!」
「あっ、ブロギーのおっさんとウソップは先に行っててくれ。ちょっと用事思い出した。」
「おう、早く来ないと肉食うからな!」
「直ぐに終わるさ。」
そう言って俺は「剃」でそれらしい意識のする方へ向けて島を駆け巡った。
「あいつは凄いな、飛んだり消えたり。」
「アイツだけ特別製だ。」
しかしこの島は植物も変なのばっかだな。移動中にちょっと棘みたいなので腕切っちゃったし。まぁ大した傷ではない。
しばらく高速で移動していると目当ての人物を見つけた。
「よう、バロックワークスのお二人さん。こんなとこまで何の用だ?」
目の前にはMr・5とミス・バレンタインがいた。
「…何だ貴様は?」
「キャハハハハ!何アイツの尻尾。」
いい感じに馬鹿にしてやがるな。ウイスキーピークでは会ってないから知らないのも当然だが。
「別に俺の事は知らなくていいよ、それよりウチの船の酒に仕込みやがったな?」
二人の顔つきが変わる。
「貴様、何故それを…。」
「うるさい、俺は今イライラが頂点に達してるんだ。これ以上余計な邪魔をするな。」
「コイツ、私等を倒そうっての?キャハハハ!」
最近ストレスが溜まってたから少し解消しておこう。
「もういい、行くぞ。」
尾を巻き付け一瞬でMr・5の顔を蹴り飛ばす。その後、飛んで行った方向に新技を食らわす。
「白火・一閃(いっせん)」
尾から炎を収束させたレーザーの様なものを放つ。ボルサリーノさんみたいに爆発はしないが、圧縮した直径5センチ程の高熱の
レーザーは人間くらいなら軽く貫く。速さも十分で、九発同時に出せばほぼ逃げ場はない。
吹っ飛ばした所は土煙が上がっているので見えないが、何発か当たれば多分立ち上がれないだろう。死んでいてもどうでもいい。
試し撃ちの練習としてはまずまずだな。
「そ、そんな…。」
ミス・バレンタインが怯えている。相方が一瞬でやられたのだから当然か。これでひとまず酒は爆発しないな。
「さて、と。次はアンタだ。俺は敵なら女でも容赦しない。」
言いながら近付く。
「くっ、来るなぁ!!」
空中へ飛び上がるミス・バレンタイン。しかし、
「甘い。」
「月歩」で飛び上がる。驚いたミス・バレンタインが何か言う前に殴り飛ばす。大分派手に飛んでいった。
「ふぅ、少しはすっきりしたかな。」
これで巨人の争いに横槍が入る心配が減ったな。残りは二人だが、ルフィ達に任せてもいいや。
「さて、俺も酒を頂くとするかね。」
そうしてまた高速移動を開始した。はぁ〜なんかダルい。