小説『幼馴染みは航海士!?』
作者:じゃパーン()

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  〜〜ルフィside〜〜

「メー!」

「ふんっ!」

「メー!」

「どりゃ!」

「メ「あぁ〜もう!ゴムゴムの銃乱打!!」ギャアァァァ!!」

 ったく、せっかく蛇が出てきて楽しくなったのに、出てくるのはニセやぎばっかじゃねェか。
 ゾロ達もどっかに行ったみてェだし、ちゃんとついてこいよな。しょうがねェ、とりあえず先に遺跡に向かうか。
 でもさっきから聞こえるデカイ音は何だ?あっちも面白そうだし行ってみてェな。


「メー!!」

「しつこい!」

 またニセやぎが出てきやがった。もうお前らは面白くねェんだよ。
 
 しかし南ってどっちだ?こっちがあったかい気がするし、そっちに行ってみるか!
 せっかくだし歌も歌うか!

「み〜〜なみのほうは〜あったかい〜。ラーズのしっぽはフッカフカ〜〜」


 早く黄金見つからないかな〜。





  〜〜ゾロside〜〜


 あの蛇からは逃げ切ったみてェだが…あの馬鹿ども、いつの間にか迷子になりやがったな。
 人の事を方向音痴なんて言うくせに、自分達が迷子になってちゃ世話ないぜ。

「さて、遺跡は右だったな」

 ここで待ってても仕方ないし、目的の場所に進むとするか。


「ジョ〜〜」


「ん?」

 何か聞いた事ある様な声が聞こえた気がするな。

「ジョ〜〜!」

「うおっ!?」

 何かと思ったらジャヤにもいたサウスバードじゃねェか。しかし何だかデカくねェか?おれ達が見つけたのは
 もっと小さかったよな?コイツはおれの倍くらいはあるぞ。
 サウスバードは左を向きながらおれに近付いてくる。何だ?

「ジョ〜」

 …コイツもしかして腹が減ってるのか?

「メシならあるが…食うか?」

「ジョ〜!!」

 やっぱ腹が減ってたのか。おれの弁当もそんなに多くはねェが仕方ない。

「ほら、お前の分だ」

「ジョジョ〜〜!」


 …何でおれはコイツとメシ食ってんだろうな。遺跡にさっさと行きたいんだが。しばらくサウスバードとメシを食って
 休憩する。すると、サウスバードが何かしている。何だ?

「ジョ〜!」

「あん?背中に乗れって言ってんのか?」

「ジョ!」

「おれは遺跡に行きてェんだが…分かるのか?」

「ジョ!」

 会話が成立してるのか怪しいが、どうせヒマだし乗って行ってみるか。
 こうしておれはサウスバードの背中に乗って空に飛んだ。さっきまで変な方向いてた首が真っ直ぐになってやがる。
 コイツが遺跡まで飛んで行ったら楽なんだが…さて、どうやって遺跡に向かうか。






  〜〜ロビンside〜〜



「みんなと逸れちゃったわね…」

 蛇から逃げた後に、一応元の場所に行ってみたけれど…見事に誰もいないわ。待ってても仕方ないし、
 先に進むしかなさそうね。
 
 そうして遺跡に向かって進んでいると、少しずつ人工の建造物が見えてきた。

「これは…都市から離れた民家かしら?」

 だけど、どの民家も成長した森に飲み込まれている。この分だと、肝心の遺跡は大丈夫かしら?
 ラーズ言うとおりならこの島に歴史の本文があるハズだし、遺跡が心配ね。


「メ〜〜!!」

 歩いていると、さっき船長さんが倒した神兵が出て来た。その神兵は上から下りて来て…民家の上に着地した。

「これより先は”神の社”へと続く道。これ以上進むは無礼なり!」

 この神兵は遺跡の歴史的価値を全く分かってないようね。

「…そこから下りなさい。でないと…」

「でないと、何だ?貴様等青海人を始末する為に我等神兵が「六輪咲き(セイスフルーレ)」ん?」

「ツイスト!」

「ホガッ!?」

 この神兵達は見つけ次第始末して行かないと、遺跡がメチャクチャに壊されてしまうわね。
 全く、歴史を軽く考えすぎなのよ。

「ココの遺跡は期待してもいいかもね」

 この島は少なくても400年以上前からそのままだし、地上と違って世界政府の手も伸びていない。ココなら
 地上では途切れた歴史の欠片が見つかるかもしれない。


「こんなにドキドキするのは久し振りね」


 ウイスキーピークでラーズに会えて本当に良かったわ。でないと私の旅はアラバスタで終わってたかもしれない。

 でも…私の居場所はすでに世界政府に見つかっている。
 ラーズはバスターコールなんかに負けないって言ってたけど…私の為に無茶はして欲しくない。
 彼に何かあったら航海士さんが悲しむだろうし、航海士さんに何かあっても彼が悲しむ。

 私は……どうするべきなのかしら?一味のみんなは一緒にいて楽しいけど、彼等の旅を私が邪魔してしまったらと
 考えると心が苦しい。
  
「いずれ…答えは出さないとね」


 私の独り言は森の中へ消えて行った。






  〜〜ウソップside〜〜


「鉛星!」

「ほほーう!甘い!」

 この丸デブ(サトリって言ってたっけ?)、さっきから的確におれの攻撃を読んできやがる!おれも何とか
 丸デブの攻撃をかわしている。コイツはどうも手の平に貝を仕込んでるみたいだな。さっきから手でばっかり
 攻撃してくるし。しかしパチンコも直線の軌道じゃ読まれるなんてデタラメだな。

 だけど、さっきから時間が経つにつれて丸デブの攻撃がより読める様になってきたぞ。やっぱ実践で
 鍛えるのが一番なんだな。

 サンジの方を見ると、丸デブの一人は蹴り倒したみたいだな。もう一人は…ん?いない?
 一度「剃」でサンジに近付く。

「おいサンジ、もう一人の丸デブはどこ行った?」

「どうやらナミさんが吹っ飛ばしたみたいだ」

 あん!?どうやって吹っ飛ばしたんだよ!?ナミのヤツ、そんなに強かったのかよ。

「空に来た時ラーズが仮面の奴から武器奪ってただろ?そん時のバズーカ撃ったみたいだ。大砲並の威力だった
 みたいで、喰らってそのまま遠くに飛んで行ったよ」

 ……他人の武器を使いこなすなんて、とんでもねェな。

「私だってやる時はやるわよ!」

 バズーカ片手に仁王立ちのナミ。天候棒よりバズーカの方が似合ってるのは気のせいか?


「貴様等よくも私の弟達を!」

 帽子の丸デブが突っ込んでくる…左手の掌底は囮で本命は右だな!おれは左に引っかかったフリをして、右手を
 体を捻ってかわす。そのまま後ろに回り、丸デブを羽交い絞めにする。

「サンジ!今だ!これなら攻撃が読めても関係ないだろ」

「ウソップ、上出来だ」

「クソッ!卑怯だぞ貴様等!」

 丸デブが何か言ってるが気にしない。卑怯?そんなもんは地上に忘れてきたよ。大体テメエから乗り込んで
 来ておいて、不利になったらコレかよ。

 サンジが回転しながらこっちに突っ込んでくる…なるほど、その攻撃は効くな。

「粗砕(コンカッセ)!!」

 回転の勢いを利用して、強烈な踵落としが丸デブの頭に決まる。丸デブはそのまま倒れこみ、動かなくなった。

「これでフィニッシュだな」

 サンジがタバコに火を点けながらクールに決める。コイツいつもこうならカッコいいと思うんだがな。
 そんな事を考えているとナミが丸デブに近寄っている。

「何すんだナミ?」

「コイツ等の貝を頂いておこうかと思ってね。この衝撃貝(インパクトダイアル)とか便利そうだし」

 …コイツが一番立派な海賊かもな。まァこの貝は便利そうだし、もう一人の丸デブからも頂いておくか。
 こっちの貝は…炎貝(フレイムダイアル)と斬撃貝(アックスダイアル)か。持ってたら何かに使えそうだな。
 

「ひとまずこっちは片付いたが…ラーズは大丈夫なのか?」

 タバコを吸いながら、サンジは森を見る。おそらくラーズとエネルが戦っているんだろう。さっきは森から
 雷鳴が轟いてきたし、まだ音がするって事は一応ラーズが生きてるんだ。

「きっと大丈夫よ」

 ナミはラーズを信じてるみたいだが…冷や汗出まくりだぞ。やっぱ不安なんだろうな。

「おれもラーズを信じてるさ」

 アイツが勝てなかったら一味は全滅かもしれねェしな。だから必ず勝てよ!みんなで待ってるからな!!


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