エルスが立ち止まったのはとある扉の前だった。
『コノナカダ。』
エルスが扉をあけて中に入る。
「わぁ・・・」
千夏が驚きながらもため息をつく。
部屋の中はソファもあり、生活感が溢れていた。
『テキトウニクツロイデクレ。』
「そうか、済まないな。それにしても気が利くではないか?」
『ワタシハショウネンタチ二イッタノダガ・・・』
俺も3人位座れそうなソファに千夏と共に座る。
「さて、どこから話そうか?」
エリーは聞いてきた。
「取り敢えず、エリー。
君は一体何者なんだ?」
「先ほど、いっただろう。私は『剣の魔女』だと。」
「・・・では、さっき襲ってきたのはなんなんですか?」
今度は千夏がエリーに問いただした。
「『怪異』・・・私はそう呼んでいる。」
『ワレワレノナカニモ、イロイロアルノダ。』
「ま、大抵が人間に憎しみを持っているがな。」
『ソウダ。ヤツラハコノセカイニマヨイコンデキタモノヲコロスノダ。』
怪異は基本的には人を襲う。
だが、中にはエルスみたいのもいるらしい。
「さて、エルスよ。君は私の為に働きたくないかね?」