人形のことを話したら、エリーはすぐに来てくれた。
「どうかしたのか?」
「この人形なんだけど。」
エリーがジッと人形を見る。
「あ、はい。」
後ろではエルスが丁寧に香苗に自己紹介をしていた。
「では、今後ともよろしくお願いします。」
「あ、はい。」
香苗が俺に近づいてくる。
「あのさ、コレは夢・・・だよね?」
「悪いけど、現実だ諦めろ。」
「訳がわからないよ・・・」
「主殿。」
「ん?」
振り返ると、エリーが人形を持っていた。
「ひとまずは保留だ。とりあえずこの人形は保護する。」
「え!?」
そう驚いたように声を上げたのは千夏だった。
「どうかしたのか?」
「あ、いえ、なんでもありません・・・。」