「奴はこの世界に絶対にいる探せ!!」
ドタドタと廊下が騒がしくなる。
「一体、なんなのよぉ・・・」
私は結局最初にいた部屋に鍵を閉めて立てこもっていた。
携帯を見る・・・見事に圏外だ。
「なんとか・・・なんとかして・・・」
けど、焦るばかりでなにも頭に考えが浮かばない。
「直樹・・・」
思わずそう呟いていた。
けど、いない奴を呼んだって無駄だ。
なんとかして・・・なんとかして連絡を取らないと・・・
けど、どうやって?
連絡はできない、あいつらとは戦うこともできない。
八方塞がりとはまさにこの事だ・・・
「まぁ、私だったら。諦めますがね。」
「そんなこと出来るわけないじゃない。」
・・・え?
となりを見るそこには
「きゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」
白衣をきて眠そうな目をした人がいた。
「なんだ!?今の声は!!」
「あの部屋からだ!!」
大勢の足音が近づいてくる。
「気づかれちゃいましたね。」
そうだ、このひとは
「山岡先生?」
「いまさら・・・ですか。」
「おい!!ここを開けろ!!」
鍵を閉めた扉が力任せに叩かれる。
「せ、先生逃げましょう!!」
先生の手を掴むが先生は動こうとしない。
「いや、まぁ、君だけ逃げてください。・・・まぁ、逃げれるならですが。」
ついに鍵が破壊される。
「・・・あぁん?女1人だけじゃないじゃねぇか!!男連れだぞ!!」
「いや、確かに女1人だけだったんだが。」
怪異たちはガヤガヤと騒ぎ出す。
「う、そ?」
絶対絶命・・・?
「だけどよぉ!!1人が2人に増えたんだ!!」
1体の怪異が飛びかかってくる。
「一石二鳥ってや「まぁ、遅いですね。」
先生の手から炎が出て生徒を焼く。