「エリー!!どういうことだよ!!」
「彼女は『魔導探査』が使えるようになったのだ!!」
「魔導探査!?」
校内で走りながら俺たちは話す。
生活指導に見つかったら面倒だよな・・・
「待っておれ!!」
しばらく、無言で走る。
-よし、繋げた。主殿聞こえるか?-
「あ、あぁ・・・」
-あれ?先輩?-
今度は頭の中に千夏の声が聞こえてきた。
「千夏ぁ!?」
-主殿、もうこれなら念じるだけで会話が可能になるぞ。-
・・・え?
・・・じゃ、じゃあ。
-あ〜あ、テステス・・・-
-つまらんのう。-
-なっ!?失礼な!!-
-あ、ははは・・・先輩、先ほどの感覚はどうやら第1実験室に向かっているみたいです-
第1実験室?
-よく、わかるな。-
第1実験室だと・・・この上の階か・・・
-エリーさんこの先右に曲がりますと階段がありますから。-
-我のことはよい!!場所は第1実験室なんだな!?-
-え、えぇ・・・先輩、お願いします!!-
-わかった。-
階段を駆け上がり、目的の場所のある階に到着する。
-は、反応あり!!目の前に何かが来ます!!-
千夏の声が届いた直後だった、目の前の床に突如黒いシミができて中からスライムみたいのが現れた。
-反応は弱いようですが気をつけてください!!-
「主殿!!先に行けッ!!」
「わ、わかった!!」
俺は目もくれずにその場を走り抜ける。
第1実験室・・・第1実験室・・・あった!!
俺は扉に手をかける。