小説『end』
作者:千涙()

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次の日。

登校した私は標的となった彼女の机が周りから孤立しているのに気が付いた。

当の本人は、一体なにが起きているのかわからないという表情で

ポツリと一人、佇んでいた。


普段、ギリギリに登校してくる由梨絵がすでに教室に居る所を見ると

彼女の仕業なのだろう。


「あ、おは「ちー、おはよう!」



標的になってしまった奈津の言葉をわざとさえぎるようにして

普段通りに挨拶をしてくる由梨絵。

何故普通にしていられるのか、標的となった奈津の目には、

私はどう映っているのか。

ジェットコースターに乗った時の様な胸の不快感を感じた私は

ぎこちない挨拶しか出来なかった。



授業中もずっと奈津は孤立した机に座り、発言もせず、黒板を一点に見続け、

まるでロボットの様に授業を受け続けた。







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