小説『end』
作者:千涙()

しおりをはさむ/はずす ここまでで読み終える << 前のページへ 次のページへ >>


その後、いじめはどんどんエスカレートして行った。

始めは、罪悪感もあって、積極的に奈津に対して何かをすることは無かった。

当然、由梨絵以外は、奈津に対して何の感情も抱いていなかった。

しかし、それが毎日続くと、いじめが当たり前になり、

自ら行動するようになった。


始めはシカト。

それからノートや机への落書き。

上履きを隠したり、教科書を隠したり。

汚いと言って、奈津の近くにある物や、

奈津が触れたモノを避ける。




もう麻痺していたのだと思う。

奈津の困った顔がおかしくて堪らなかった。

みんながみんな、奈津の困った顔を見て笑っていた。


-6-
Copyright ©千涙 All Rights Reserved 
<< 前のページへ 次のページへ >> ここまでで読み終える