小説『男女戦争』
作者:UMA.m()

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第6章 集められた男達





「起きろっ!!!」
警棒でガンガン檻を叩く音とともに、新は目を覚ました。

鉄格子の窓から差す光で目をしかめた。
朝か・・・・・。
こんなに寝たのは初めてだ。それ程疲れていたんだろう。

新は目をこすりながら体を起こした。すると、
「おいっ!!その横の男も起こせっ!!」
見ると、檻の外でいかつい形相でこちらを睨みつける監守がいた。
そして新の横には昨日知り合った加藤 大がまだ寝ていた。

「加藤さん。起きて下さい。朝ですよ。」
新は加藤の肩を揺らした。すると、加藤は寝ぼけながら体を起こした。

「起きたな。さぁ、服装を整えて、ここから出ろ!!お前らについてきてもらう所がある。」監守は言った。

ついてきてもらう所?

檻から出るのか?もう?
まさか処刑台・・・・・!?

悪い事しか頭に浮かばないが、言う通りにするしかなかった。
手錠をかけられ、檻から出された。
訳の分からないままどこかに連れていかれる。



連れてこられた場所は、体育館のような場所。
そこには数百人の男達が集まっていた。
全員、女性を支持して捕まった男達だろうか。
そこは異様な雰囲気しか漂ってなかった。

そこで新と加藤は手錠を外され、ここで待つようにと言われた。
一体何を待てばいいのか。



「全く。この国は一体何がしたいんだ。」加藤は不満そうに言う。
今だに自分達の状況が掴めていない新達は、ただ困惑するしかなかった。

連れてこられて何分経ったか、
目の前のステージに一人の男が現れた。
軍服を着た、肉体的な男だ。
その男はマイクを持って喋り出した。

「私は大崎と言うものだ!今日はお前達の甘ったれた根性を叩き直しにきた!」
まだ何も分からない新達。
ただ、ろくでもない事しか起こらないのは分かっていた。

「女性を支持するなんて事はもう二度と、出来ないようにしてやるからなっ!!」
やはり、ここに集められたのは、新と一緒の理由で捕まった男達だったのだ。
結局、この男は何が言いたいんだ?
根性を叩きなおすって・・・・・。

新も加藤も小首をかしげたが、なんの説明もないままそれは始まった。

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