小説『男女戦争』
作者:UMA.m()

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第14話 女性国の陰謀





ここは、女性国の四国。
男女決別令が発令されてから、女性国もかなりの変貌を遂げていた。
特に、四国の変わりようは異常で、何が異常かというと・・・・・。





女性が一人もいない。
尾高友春の命で、女性しかいなくなってしまった四国には、その女性すらも姿を消していた。
すっかり人がいなくなった四国は、今や無人の大きな離島に過ぎなかった。

男女決別令により男女が別れ、女性国は女性国で、新たな国会議事堂、新たな法律、新たな総理が生まれた。
その新しい総理の命令で、四国から女性を追い出した。
何故そんな事をする意味があるのかというと・・・・・・。





ドーーーーーーーーーーン!!!!!





凄まじい音とともに、四国の中央で、巨大なきのこ雲があがった。
多くの建物は吹き飛ばされ、焼け、そして倒壊した。
多くの木々も一気に燃え尽きた。
その破壊力は抜群だった。

それを、高知県に設置された基地で眺めている人物がいた。
これこそ、女性国の総理、美輪春美だ。
女性が独立してすぐに、春美は四国を無人化し、核兵器実験場にした。

女性国の軍事力は、かなりの高度で進み、
今回の実験で炸裂した核兵器は、かなりの威力だ。

「今、北海道で我ら女性国をおびやかす、男性国が進行してきている。私達がどれだけの力なのか、男性国に思い知らせてやるのだ。」美輪は、不適な笑みを浮かべ言った。
その横に立っていた、美輪の秘書、西田歩(あゆみ)は不満そうな顔でこう聞いた。
「総理。私達の軍事力を持てば、確かに男性国の軍事力など蚊にさされるようなもの。ですが、男性国が侵攻してきた時にそれは発揮すれば良いでしょう。なのに、あなたはわざわざ男性国に宣戦布告の通達まで送った。」それを聞いて、美輪は再びフッと笑い、
「今の内に、私達の威力を見せ付けていれば、男性国も無駄な抵抗もしなくなり、よからぬ事も考えなくなるでしょう。男性国がいつ襲ってくるかをずっと恐れているより、こっちの方が良いのです。」と言った。
それを聞いた歩は俯いてしまった。

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