小説『異世界旅行券が当たったのでISの世界行ってきます』
作者:読む短刀()

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この話から、台詞の前の名前を無くしました。




閑話 神の企み



作者Side
此処は神の空間、それも主神ゼウスの空間。そこに、百を優に超える数の神がいて、ある映像を見ていた。
「以上が、我々が異世界旅行券を渡した人間の、ここ最近の映像です。」
そう、映像の正体は、「尾上修司の異世界記録(笑)」である。
「なかなか、愉快な感じじゃないか。」
「ふむ、我々の目的、「暇潰し」をそれなりにやれているな。」
「ダーツで決めた甲斐が有りましたな。」
「如何でした、ゼウス様。」
その言葉に全員が一斉にゼウスを見る。
「あかん。」
『!?』
「どうやっても、アマツマガツチに勝てへん。」

ズコッ!

「やっぱ、初期装備じゃ勝てへんのかー!?」
『あんたいったい何やってんだよ!』
「あん?」
『申し訳ありませんでした!』
皆さん揃って土下座です。
「映像の感想を求められてるんだ。」
「ああ、成る程。サンキュな、スサノオ。」
「早く答えてやれ。」
「取り敢えず、お前ら、土下座止めたらどうや?恥ずかしいぞ。」
土下座の原因が何言ってるのやら。
「えっと、映像を見ての感想やな。おもろかったよ。」
その言葉に神達がホッとする。もしこれでゼウスが「おもろくない。」と言った時はどうなっていたことか。
「でもなぁ、何か物足りひんわ〜。」
『!?』
「物足りない。どこがだ?」
「うん、おもろかったよ。けどな、強いのアイツだけやん。それが何かな〜。」
「しかし、どうする事も出来ませんよ。なにせ転生はそう簡単に行えないのですから。」
「そうやんな〜。かといって異世界旅行券は創るのにかなり力使わなあかんしな〜。」
「なら、こんなのはどうだい?」
声を発したのはこの空間の端の隅っこにいて、本を読んでいる神だ。
「なんや天ちゃん。なんかアイディアでも有るんか?」
「天ちゃんじゃない、僕は[天照大神(あらてらすおおみかみ)]だ。」
「あかんわぁ、天ちゃんあかんわぁ。天照大神がそないネクーラでええんか?答えは否や!よって、天ちゃんは天照大神ではなく、天ちゃんなんや。」
無茶苦茶である。
「もういい。」
「それで、天ちゃん。アイディアを聞きましょか。」
「ならこっちに来てくれ。」
「しゃあないなぁ、はいはい道開けてや〜。」
ゼウスは天照大神の傍に行く。
「それで、どんなん?」
「ゴニョゴニョゴニョ。」
「フン、フンフン。成る程、成る程。カクカクシカジカとゆう訳やな。」
訳がわからない。
「どうだい?やる価値はあると思うよ。」
「採用!」
「で?何が採用なんだ?」
「それはな……と言うことや。」
『ええええええええ!?』
「本気か!?」
「マジやで〜大マジやで〜!」
「しかし、そんなことをして、問題ないのですか!?」
「さあ?」
『……』
作者も神達もゼウスの発言に呆けるしかない。
「何かあったら、あった時や。」
「まあ、貴方が決定したなら、私達はそれに従うだけです。」
「ほな、よろしく頼むで〜。」
「はぁ、忙しくなる。」
何かが起こる。

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