小説『異世界旅行券が当たったのでISの世界行ってきます』
作者:読む短刀()

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第12話 代表と授業



修司Side
クラス代表決定戦の翌日。
「では、1年1組のクラス代表は尾上修司君に決定しました。」
しまった。昨日の勝負はこれを決める為だった。途中から完璧に忘れてたな。楯無と簪に「頑張れ」とか「負けない」って言われた時に思い出してればー!
「尾上、クラス対抗戦だが、今年から少し内容が変わった。」
「え?どういうことですか?」
「ああ、今年からはクラス代表とクラス副代表の二対二になった。」
「クラス副代表って、俺の補佐役みたいな物ですか?」
「ああそうだ。だから副代表はお前が決めろ。」
「それじゃあ「でしたらわたくしを!」セシリア?」
「すいません、いきなり大声をだしてしまって。」
「いや、別にいいが。どうしたんだ急に?」
「そ、それは…。」
「シェフ〜。せっしーはシェフと仲良くしたいんだよ〜。」
「の、布仏さん!?何を!?」
「仲良くしたい?俺と?」
「うん、だって昨日せっしーが私達の部屋に来て、日本人を猿と呼んだのを謝りに来たんだ〜。」
それと俺と仲良くしたいのと何か関係あるのか?
「シェフが試合前に「日本人を猿呼ばわりしたことを謝らない限り、仲良くするつもりは無いぜ。」って言ったの忘れたの〜。」
そういや言ったな。すっかり忘れてたぜ。
「そ、その。やはりあれは言い過ぎたと思い皆さんに謝罪をしただけですわ。」
「そっか、それなら別にお前と仲良くしない理由は無いな。これから宜しくな、セシリア。」
「は、はい!そ、それで、修司さんがよろしければ、わたくしを副代表に…。」
「そうだなー。悪い、副代表は一夏にするよ。」
「そ、そうですか。」
あ、落ち込んじまった。そんなに副代表になりたかったのか。実はセシリアって戦闘狂?
「何で俺なんだよ!?」
「黙れ、負け犬に文句を言う権利は無い!」
「くっ!なら理由を聞かせろよ。」
「お前がザコだからだ。」
「はあ!?ならセシリアの方が良いだろ!?」
「つまり、弱いお前が短期間で強くなるには、実戦経験を積むのが一番だからだ。」
「確かに、実戦なら、ISの腕を磨くのにちょうどいいですわね。」
「そう言うことだ。わかったな一夏。」
「わかったよ。」
「では、1年1組のクラス代表は尾上修司、副代表は織斑一夏だ。異論はないな。」
『はい!』





さて、今はアリーナでISの実習授業だ。
「では今日はISの基本的な飛行を実践してもらう。尾上、織斑、オルコット、試しに飛んでみろ。」
そう言われて俺とセシリアはほぼ同時にISを展開する。
「早くしろ、熟練のIS乗りなら展開に一秒もかからないぞ。」
そう言われて少ししてから一夏が白式を展開した。
「よし、飛べ。」
織斑先生の言葉と同時にセシリアが飛び、少し遅れて一夏が飛んだ。俺はまだ飛ばずに織斑先生達から離れる。
「どうした尾上?」
「いや、鳴神が飛ぶ時に周りに被害が出ないように離れてるんです。」
「誰がそんな速く飛べと言った。あの2機より少し速い程度でいい。」
「わかりました。それじゃ。」
俺は一夏とセシリアを追って飛んだ。
「シュウの奴来ないな。どうしたんだ?」
「おそらく、周囲に被害が出ないように離れて来ると思いますわ。」
「え?シュウのISってそんなに速いのか?」
「戦ったのにご存知ないんですの?」
「ああ、俺とシュウの戦いは地上でやったからな。」

ヒュン

「よ、待たせた。」
「シュウ!?何時の間に来たんだよ!?」
「相変わらずの異常な速度ですわね。」
「速すぎだろ。」
「何を仰ってますの一夏さん。修司さんのISの本来の速度はハイパーセンサーで捉えきれないんですのよ。」
「はあ!?マジかよ!?」
「マジだ。ああ、そうだセシリア。」
「あ、はい。何ですの?」
「よかったらお前も一夏の特訓を手伝ってくれないか?」
「一夏さんの特訓ですか?」
「ああ、遠距離がいないんだよ。鳴神の遠距離武装はまだ届いてないし。遠距離武装ある奴もいるんだが、中・近距離だったり練習に向かなかったりしてな。ちゃんとした遠距離担当がいないんだよ。頼めるか?」
「ええ、わかりましたわ。わたくしも一夏さんの特訓にご協力させて頂きますわ。」
『織斑、オルコット。急降下と完全停止をやってみせろ。目標は地表10センチだ。』
「織斑先生。俺は?」
『お前は2人が終わりしだい、普通に降下しろ。』
「わかりました。」
ま、鳴神で急降下と完全停止やったら周りがヤバイもんな。
「では、お先に行かせてもらいますわ。」
セシリアが先に行って見事に成功させた。
「よし、俺も。」
一夏が急降下を行い。

ギュンッ、ドゴオォォン!
見事に地面に激突した。
『尾上。』
「あ、はい。」
『予定変更だ、急降下を行え。目標はあの馬鹿者だ。』
「了解。」
一夏は…ちゃんと白式を纏っているな。一夏の周囲に人はいない。箒は織斑先生に止められてるな。よし、行くか
「と、止まれなかった。アラート!?」

チュドオオォォォン!

「一夏!?」
「ふう、生きてるか?一夏。」
返事はない。
「おーい、一夏ー。」
返事はない。
「あ、死んだわ。」
『ええええええええ!?』
「冗談、冗談。気絶してるだけ。」
「はぁ、篠ノ之。織斑を保健室に運べ。授業はここまでとする。尾上はグラウンドを直しておけ。」
「マジですか!?」
「そうだ。遅刻は許さんからな。」
そうして、俺は1人でグラウンドの穴埋めをした。授業は…間に合わなかった。

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