小説『異世界旅行券が当たったのでISの世界行ってきます』
作者:読む短刀()

しおりをはさむ/はずす ここまでで読み終える << 前のページへ 次のページへ >>

オリキャラ登場。





第14話 衝撃の出会い



修司Side
代表就任パーティーをした次の日、記憶が正しければ鈴がやってくる筈なんだが、来なかった。少し原作と時間軸がずれてるっぽい。だからこの日は普通に授業受けて放課後に一夏の特訓をした。





「よーし、今日はここまで。」
「し、死ぬかと思った。」
「へろへろね、一夏くん。」
「そりゃそうですよ。今日のメニュー考えたらわかるでしょ。」
「今日一夏がやったメニューは、vsセシリア、vs簪、vs楯無の三連戦だな。」
「死ぬわ!!」
「生きてるじゃねえか。」
「そう言う問題じゃないんだが。」
「ですが、少しずつではありますが、ちゃんと強くなってきてますわよ。」
「一夏は呑み込みが早い。」
「そうなのか?その割りには全く勝てないんだが。」
「当たり前だろ、ほんのちょっと強くなった程度で代表候補生、ましてや国家代表に勝てるわけないだろ。」
「いや、それはそうなんだが。」
「安心しろ。お前は本番のみ、力が発揮できる男だ。」
「本番のみ、ってどう言うことだよ!?本番のみって!!」
「そう言う意味だ。」
「ケンカしないの。」
楯無が俺と一夏の間に入って、扇子を開く。「みんな仲良く」、いったい、いつ書いた?
「まあいい、全員おつかれさん。俺は鳴神の調整してから帰るから、皆は先に帰っててくれ。」
「わかったわ。それじゃあ皆、寮に帰るわよ。」




「思ったより時間が掛かったな。夕飯には…間に合うな。」
俺は鳴神の調整を終えて、寮に帰り始める。
「あれ?尾上くん?」
「ん?」
寮に向かってる途中、後ろから声が掛けられたので、振り返ると、当然だが、女子がいた。誰だっけ?何処かで見たことあるんだけどなぁ。
「え〜と、ごめん。誰だっけ?」
「わからなくて当然だよ。だって尾上くんと織斑くんは有名だから皆知ってるけど、私は尾上くんと話すのはこれが初めてだもん。」
「あ〜、納得。」
そうなんだよな、こっちが知らなくても向こうが知ってるのが普通だよな。俺らの場合。
「自己紹介させてもらうね。私は1年2組のクラス副代表、[天音美羽(あまね みう)]って言うんだ。宜しくね尾上くん。」
「んじゃ、俺も自己紹介。1年1組クラス代表、尾上修司だ。こっちこそ宜しく。」
「知ってるよ。」
「だとしても、自己紹介はちゃんとするもんだろ。」
1年2組のクラス副代表か。…あれ、てことはしばらくしたら鈴が2組に転入してクラス代表になるから、今のクラス代表が副代表になる。つまり、天音とは戦わないんだな。なら今の代表の名前を聞いとくか。
「なあ天音。よかったら2組のクラス代表の名前を聞いてもいいか?」
「うん、いいよ。」
「ありがとな。」
「別にいいよ。えっと、2組のクラス代表だよね。それだったら“もうすぐIS学園に転入して来る、[凰鈴音(ファン リンイン)]さん”だよ。」
は?凰…鈴音?
「あれ?もしかして、ちゃんと聞こえなかった?だったらもう一回…「どう言うことだよ。」何が?」
「だから、俺は2組のクラス代表を聞いたのに、何でIS学園に転入して来る奴の名前が出てくるんだよ!?」
「だって、尾上くんは知ってるよね?彼女が転入して来て2組の代表になるって。だから私もクラス代表じゃなくて、この後になる副代表って言ったんだよ。」
つまり、2組の今のクラス代表は天音で、鈴がやって来てクラス代表になるのを知ってるから副代表を名乗った?とゆうか何で天音は鈴が来るなんて知って…待てよ、思い出した。何処かで見たことがあると思った。そうだ、俺は知ってる。こいつを“元の世界”で見たことがある。そうだ、天音の姿は「神のみぞ知るセカイ」の「中川かのん(なかがわ かのん)」そのものだ。
「もしかして、ようやく気付いた?なら、改めて挨拶するね。」
そう、漫画のキャラの見た目で先の事を知ってる。つまり天音美羽は…。
「改めて宜しくね、尾上くん。同じ“転生者”として。」
俺と…同じ、異世界の人間。

-26-
<< 前のページへ 次のページへ >> ここまでで読み終える