小説『異世界旅行券が当たったのでISの世界行ってきます』
作者:読む短刀()

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第16話 2組クラス代表



修司Side
天音と出会い、神と話しをして数日。
「ねえ、尾上くん、織斑くん。転校生の噂知ってる?」
「転校生?この時期に?」

カリカリカリカリ。

「うん。なんでも中国の代表候補生なんだって。」

カリカリカリカリ。

「ウチのクラスに来るのか?」
「2組に入るんだって。」

カリカリカリカリ。

「ウチのクラスでないのならさほど気にする程ではないだろう。」
「気にすると言えば、織斑くん。」
「どうした?」

カリカリカリカリ。

「今日の尾上くんの性格って…。」
「ああ、[ガリ勉]だよ。」

カリカリカリカリ。

「あの、修司さん。」

カリカリカ、ピタ。

「どうした、セシリア。用件があるなら手短に頼む。」
「あの、その。修司さんは2組の中国代表候補生の人をどう思いますの?」
「別に、どうも思わないさ。その代表候補生と戦うとしても、勝つだけだ。」
「確かに、修司さんなら余裕ですわね。…一夏さん。修司さんの足を引っ張らないようにお願いしますわ。」
「わかってるよ。」
「頑張ってね。2人とも。今のところ専用機を代表、副代表両方共が持ってるの1組だけだから。」
「その情報、古いよ。」
「え?」
「2組も代表、副代表両方共が専用機持ちになったから、そう簡単には優勝できないから。」
「鈴?お前、鈴か?」
「そ。中国代表候補生、凰鈴音。今日は2組の代表として、宣戦布告に来たわけ。」
「何やってるんだ?スゲー似合ってないぞ。」
「な!?何てこと言うのよ!あんたは!…あーもう、まあいいわ、で、1組の代表の尾上修司って何処よ?」
「俺が尾上修司だが、何か用か?」
「へー、あんたが…って、何よ!?その[ぐるぐるメガネ]と[目指せ!!東大!!ハチマキ]は!?」
「ガリ勉の必須アイテムだ。」
「はあ!?ちょっと一夏。本当にコイツが代表なの?あんたこんなのに負けたわけ?」
「いや、普段はこうゆう奴じゃないんだけどな。」
「用が無いなら勉強を再開して良いか?」
「待ちなさいよ。用ならあるわよ。」
「そうか。ではそれは昼休みにでもしよう。時間だ。」
「は?」

パアン!

「時間だ。教室に戻れ、凰。」
「ち、千冬さん…。」
「ここでは織斑先生だ。さっさと戻れ。」
「は、はい!じゃあね、一夏。昼休みに会いましょ。」
「HRを始める。席につけ。ん?尾上。その格好は何だ?」
「今日1日の俺の性格の必須アイテムです。」
「まあ、授業の邪魔にはならないし、いいだろう。」





昼休み。
「尾上くん。居る?」
教室に天音が来た。
「天音?何のようだ?」
「誰だ?シュウ。」
「初めまして、織斑くん。私、1年2組のクラス副代表、天音美羽って言うんだ。宜しくね。」
「ああ、初めまして、織斑一夏だ。1組のクラス副代表だ。」
「それで、何しに来た。」
「尾上くんと織斑くんを迎えに、かな。」
「迎えに?どう言うことだ?」
「鈴ちゃんに、「先に食堂に行ってるから、一夏と尾上を呼んできて。」って。」
「なにやってんだよ。鈴の奴。」
「文句を言っても仕方ない。食堂に行くぞ。」
「それもそうだな。」
「待て、私も行くぞ。」
「わたくしもですわ。」
「なら行くか、天音。」
「うん。…ところで尾上くん。そのままで食堂に行くの?」
「そのつもりだが。」
「そろそろ元に戻ってくれ。」
「そうだな、その見た目はあれだからな。」
「何時もの修司さんが良いですわ。」
「仕方ない。」
俺はメガネとハチマキを仕舞った。





「待ってたわよ、一夏!」
食堂に着くと既に鈴がラーメンを持って待っていた。のびるぞ。
「お前なぁ、天音さんに呼びに行かせて、自分は先に行くのはどうかと思うぞ。」
「うるさいわね。いいでしょ、あたしが代表なんだから。」
「ここにも職権乱用を行う者がいたか。」
「なによ、あんたまで、ってあんた、メガネとハチマキはどうしたのよ?」
「一夏達から不平不満を言われてな、ガリ勉から素に戻した。」
「つまり今のが本来のあんたってわけ?」
「ま、そうなるな。改めて宜しくな、凰。」
「そ。宜しくね尾上。クラス対抗戦、負けないから。」
「こっちの台詞だ。」
俺と鈴は握手をして、軽く笑う。
「ん、んん!修司さん。料理、出てましてよ。」
「ん?ああ、サンキュ。」
俺は今日の昼飯を持って席を捜す。
「ん?簪?」
席を捜していると簪が1人でご飯を食べているのが見えた。ちょうど周りも空いてるな。
「簪。ここで食べて良いか?」
「うん。良いよ。」
何か若干嬉しそうだな。1人で食べるの寂しいなら誘いに来ればいいのに。…おっと、一夏達呼ばないと。
「おい一夏。簪が問題ないって言ったからここで食うぞ。」
「ああ、わかった。」
ん?セシリアが何か不機嫌になってないか。あれ?簪まで。こいつら、仲悪かったっけ?
「一夏、そろそろどうゆう関係か説明してほしいのだが。」
お、箒が切り出したな。
「修司さん。こちらの天音さんとどうゆう関係か説明して下さいます?」
「え!?シュウ。どうゆうこと?」
何故俺まで天音との関係を聞かれるのだろう?「お姉さんも聞きたいわね。その関係。」
「まずお前は何時現れた?」
「私が何時来たなんて、今は関係無いでしょ。言わないなら。」
楯無が手をワキワキし始めた。こいつ、くすぐる気か!?
「関係も何もただ鳴神の調整して帰った時に会って、お互いに挨拶した程度だよ。」
「うん。その時はまだクラス代表だったから、同じ代表として挨拶しただけだよ。」
「そうですか、なら良いですわ。」
「良かった。」
「ふーん、なら良いわ。…特に何も無かったのよね?」
楯無が小声で聞いて来る。まあ、天音と会った後は部屋に帰ってもずっと考え込んでたからな。心配するか。
「ああ、何もねーよ。だから心配すんな。」
「そう…シュウがそう言うなら信じるわ。」
さて、飯を食うか。
「ねえ、尾上。」
「どうした?」
まさか鈴が話し掛けて来るとは思わなかったな。
「あんたが一夏にISのこと教えてるって、ほんとなわけ?」
「正確には、凰と天音を除く今一緒にいるこいつら全員で教えてるな。」
「どんだけの人数に教わってんのよ一夏。…まあ、そんなにいるんじゃ、あたしが教える必要は無さそうね。」
「いや、そんなことはない。一夏には少しでも多くの実戦経験が必要だからな、人数は多いに越したことはない。」
「まさか、コイツも参加させるつもりか!?」
「別にいいだろ、お互いにメリットは有るわけだし。」
「メリット?」
「1組のメリットは一夏がより多くの実戦経験が積めて、さらに2組の代表、副代表のISの情報が得られる。」
「そして私達は尾上くんと織斑くんのISの情報が得られる。そうゆうことだね。どうするの?鈴ちゃん。」
「確かに情報が有るのと無いのは違うわね。…わかったわ、あたしも一夏のISの特訓に協力してあげる。美羽、あんたはどうするの?」
「悪いけど、私は遠慮させてもらうね。」
「わかったわ。そうゆうことだから一夏。放課後楽しみにしてなさいよ。」
「凰のISスーツ姿をか?…冗談だ、だから殺気を抑えてくれ。」
おい、鈴。冗談って言ったんだから体を隠すな。

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