小説『異世界旅行券が当たったのでISの世界行ってきます』
作者:読む短刀()

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第25話 昼食



修司Side
午前の実習を終え、俺、一夏、シャルル、箒、セシリア、鈴、美羽、簪、楯無の9人で屋上に来ている。
実習?そんなの大した事は無かったな。しいて言うなら。
・鈴とセシリアが織斑先生にしばかれる。
・鈴とセシリアが山田先生と模擬戦をして簡単に負ける。
・専用機持ちで一般生徒の面倒をみる。
そんなぐらいだ。
屋上に来たのは、一夏から誘われてだ。
「どうしてこうなった。」
ああ、箒が若干落ち込んでる。
「食事は大勢で食べた方が旨いよな。」
「良いのかな?僕も一緒して。」
「ま、どうせ食堂は生徒で一杯だろうからな。落ち着いて食える場所はここくらいだろ。」
「でも…。」
「それに、今更他の場所で食べるのは俺達に失礼だぞ。」
「うん、わかった。」
物分かりがよくて、よろしい。
「はい、一夏。これ。」
「おお!!酢豚だ!!」
「前に食べたいって言ってたでしょ。だから作ってきたわけ。」
「さんきゅ、鈴。」
一夏の奴鈴から酢豚を貰ったようだな。
「はい、修司。あんたにも。」
「うえ?」
「何よその返事。」
「え、いや、俺もか?」
どうして俺まで酢豚が貰えるんだ?
「朝作った時についでにね。まあ、ついでよついで。」
「ついでって。…まあ貰うけどさ。」
うん。旨そうだ。
「お姉さんのお弁当オープン。」
「相変わらず豪勢だな、楯無。」
楯無の弁当?重箱?が開かれて中の食べ物が現れる。
「私も作って来た。」
「簪が?珍しいな。」
「目が覚めたから。」
そう言って簪が弁当箱を取り出す。
「考えることは皆同じだね。」
美羽が自分の弁当箱を取り出しながら言った。
「どうゆうことだ?美羽。」
「…自分で気付いて。」
自分で気付け、か。わかるのは、危険物が召喚されようとしていることだ。
「実はわたくしも、たまたま、偶然、目が覚めまして、何の気まぐれか作って来ましたの。」
セシリアがバスケットを取り出した瞬間、俺と美羽の顔がひきつった。
通じろ、アイコンタクト!
『美羽。通じてるか?』
『出てきたね、セシリアちゃんの料理。』
『だな、確か甘いんだったっけ。あのたまごサンドに見えるの。』
『うん。どうするの?修司くん。』
『そうだな…。』
「へえ〜、旨そうだな。セシリア。1ついいか?」
「ええ、構いませんわよ。」
俺がセシリアの料理をどうするか考えていたら、一夏がサンドイッチ?を1つ食べた。
「うっ!?」
一夏の顔が青ざめていく。
「どうですの?」
「あ、ああ、旨いぜ。」
「ありがとうございますわ。修司さんも、おひとついかがですか?」
まずい、俺に矛先が。
『シュウ。』
『!一夏か。』
一夏からアイコンタクトが送られてきた。
『大丈夫なの?織斑くん。』
『ああ。それよりも気を付けろ、さっき食べたハムサンド、辛かった。』
『辛いの(か)!?』
なんてこった。甘いだけじゃなく辛いもあるのか。
「修司さん?どうかなさいましたの?」
「え!?あ、いや…。」
そんな不安そうな顔するなよセシリア。…知らないとはいえ、一夏は食ったんだ。覚悟を決めるか。
「いただきます。」
俺はセシリアのバスケットを持ち上げ、中のサンドイッチを全て口の中に入れた。
「「シュウ(修司くん)!?」」

もっしゃっ、もっしゃっ、ゴクン。

「悪いセシリア。あんまり旨そうだったからつい全部食っちまった。」
「い、いえ。問題有りませんわ。…それで、どうでしたか?」
「ああ、旨かったぜ。」
セシリアの顔が誰が見てもわかるくらい嬉しそうだな。
『シュウ。』
『修司くん。』
『俺…いったい何を食べたんだろうな?』
『!?』
『口の中に甘味、苦味、辛味、酸味、しょっぱさが広がり、ドロドロ、ジャリジャリ、ガッチガチの食感がやって来た。』
『……。』
『…あ!なんか川が見えてきた。あれって渡って良かったっけ?』
「「駄目(だ)ーーーー!!」」
「え!?何よどうかしたの!?」
「どうかしたの?2人共。」
「一夏、何だ急に。」
「いったいどうなさったんですの?」
「あれ、シュウ。どうしたの?」

ドサッ!!

『!?』
「え!?ちょ、シュウ!!どうしたの!?」
「修司さん!?」
「どうしたのよ!?修司!?」
「しっかりしろ!!修司!!」
「修司!?」
「シュウ!?」
「まずい、早く何とかしないと。」
「修司くん!!しっかりして!!」
……。
「はっ!?」
「大丈夫か?」
「危うく川を渡るとこだった。」
「危なかったね。」
「ああ…セシリア。」
「あ、はい。何ですの?」
「お願いします。料理、勉強して下さい。」
俺はセシリアに土下座した。




「今日は疲れた。」
朝は女子に追われ、昼はセシリアの料理。キツかった。
「まあ、セシリアは料理の勉強をするって言ってたんだから、良かったじゃないか。」
あの後、俺と一夏でセシリアを説得し、なんとか料理の勉強をしてもらえるようになった。
「それにしても大変だったね、2人共。」
「シャルル…お前だけ無事だったよなコノヤロ〜。」
シャルルのホッペを引っ張る。
「い、いひゃい。いひゃいよひゅうひ〜。」
「落ち着けよ、シュウ。犠牲者が俺達だけで良かったじゃないか。」
「まあいいか…あ、そうそう、セシリアに、味見は一夏がしてくれる。って言っといたから。」
「な!?なんてことを。」
一夏がワナワナ震えてる。
「頑張れ。」
「ふざけんなー!!」
「ひょろひょろひゃなひて。」
「あ、わるいわるい。」
シャルルのホッペから手を離す。
「そういや、シャルルは一夏の部屋だっけ。」
「あ、うん。」
「これから相部屋か、改めて宜しくな、シャルル。」
「うん。こっちこそ宜しく、一夏。」
「俺だけ仲間外れ、か。」
「いや、落ち込むなよ、シュウ。」
「良いよな〜、一夏は同性のルームメイトができて。俺なんか、転校生が沢山来るから部屋割り調整できなくて、今だに楯無と簪と相部屋なんだぞ。」
「あれ?更識先輩は2年生だよね。どうして1年寮に?」
「生徒会長権限だ。」
「そ、そうなんだ。」
「自由人だもんな、楯無さん。」
「一夏、チェンジ。」
「断る。」
「何だと!?」
「簪はともかく楯無さんと一緒じゃ身が持たない!絶対嫌だ!」
くそ!そこは変われよ一夏。ん?あれは…ご愁傷様一夏。
「そんなに嫌われてたなんて、お姉さんショックだな〜。」
「!!」
「よ、楯無。生徒会の仕事終わったのか。」
「まあね。それで寮に帰ってたらシュウ達を見掛けたから、近付いてみたら。」
「た、楯無、さん。さ、さっきのは、その…。」
「何度か一緒に遊んでたから、お姉さんとしては仲良いと思ってたのに〜。」
「失礼な奴だよな。」
「だから、そんな子には〜。」
楯無が手をわきわきさせ始めたな。
「お仕置きだ〜!こちょこちょこちょ〜。」
楯無の必殺!!「くすぐり」発動!!
「な、はは、はははははは!!ちょ、はは、たてな、はは、しさ、ははは、ん。ははは、勘弁、はは、しては、ははは、くれま、はは、せんか。はははははは!!」
「あっはっはっはっは!!最高!!一夏!!ザマーミロ!!」
「ちょ!?一夏!?更識先輩!!止めて下さい!!修司も笑ってないで、止めなきゃ!!」
「はははははは!!…仕方ない。楯無、その辺にしといてやれ。」
「しょうがないわね。」
楯無がくすぐりを止めると、一夏がその場で力なく倒れた。
「一夏!?大丈夫!?」
「はー、はー、はー、はー。ああ、大丈夫だ。」
「フム、予想以上に体力が残ったな。」
「第二ラウンドいく?」
「いきませんよ!」

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