小説『異世界旅行券が当たったのでISの世界行ってきます』
作者:読む短刀()

しおりをはさむ/はずす ここまでで読み終える << 前のページへ 次のページへ >>

第35話 祝勝会



修司Side
「んじゃあ、一夏、啓祐。1回戦勝利おめでとさん。」
今は夜、学年別トーナメント1回戦の1日目が終了し、俺の部屋に皆で集まっている。
「ああ、ありがとな。」
「初戦、初勝利。かなり嬉しいな。」
「けどまさか、あんた達が勝つなんてね。あたしは美羽と簪が勝つと思ってた。」
「おふたりには悪いのですが、わたくしもそう思っていましたわ。」
「まあそう思うよね。」
「そう言えば、どうやって山嵐を防いだのよ。」
それは俺も気になってた。
「啓祐のおかげだよ。」
「啓祐の?」
「ラギアクルスの力でな。」
「それがあんたのISの名前なわけ?」
「おう。それで、ラギアクルスの力で放電を使ったんだ。」
「啓祐さんのISも雷を使いますのね。」
確か水中の使用が前提だったよな。啓祐のIS。それで雷使うとか鬼か。
「それはそうと一夏。試合で使っていたあの技は何なのだ?」
「五月雨と龍槌閃のことか?」
「そう言われれば、見たことないわね。」
「まさか試合中に考えましたの?」
「いや、五月雨も龍槌閃もシュウから教わった。」
「シュウから?でもシュウ。あなた武術とか習ってないでしょ?」
「あー、技に関しては秘密の方向で。」
聞かれても応えられねーし。
「修司くんが技を教えてなかったら…。」
「山嵐が決まってたら…。」
「ところで、2人が凄い落ち込んでるよ。修司。」
言われんでもわかってるよシャルル。
「う〜ん、ま、まあ元気だせ。簪。美羽。」
「「……。」」
いやあの、そんな非難の目を俺に向けられても。
「シュウ。」
「何だ楯無?」
「「負けたけど良かったぞ。」みたいな言葉で励ませば問題ないわよ。」
「それで良いのか?」
「お姉さんを信じなさい。」
ふむ、ここは楯無を信用するか。
俺は簪と美羽の頭に手を乗せる。
「シュウ?」
「修司くん?」
「ま、あれだ。確かに試合には負けたけど、2人共頑張ったよ。戦ってる時のお前ら綺麗だったぞ。」
2人の頭を撫でる。
「あ、ありがと。」
「な、なら別に良いかな。」
2人共顔が赤いな。…流石に頭を撫でられるのは恥ずかしいか。
…殺気!
俺は急いで振り返る。
「何やってんのよ。あんたは。」
「修司さん。いったい何をしてらっしゃいますの?」
「シュウ。確かにお姉さん励ませとは言ったけど、やり過ぎじゃない?」
「何をしているのかなあ?修司。」
こわ!!この4人怖いわ!!ちょっと一夏、啓祐、箒!!隅っこで震えて固まってないで助けろ!!
「な、何って、2人が落ち込んでるから、励ましただけで御座いますが。」
「じゃあどうして頭を撫でたりしたのかしら?」
「い、いや、何かそうした方が良い様な気がしたので。」
「「「「ふーん。」」」」
え!?ちょ!?皆さん!?拳を振り上げて何をするつも…誰か助けてー!!





「明日だよな。シュウとシャルルの試合。」
「うん。明日の最後だよ。」
「相手は箒と…」
「ラウラ・ボーデヴィッヒ。」
箒が若干暗い声で言った。
「私としても嫌な相手とペアになってしまった。」
「箒。」
「あいつがした事は間違っている。そんな相手とペアなど屈辱だ。」
「箒さん。」
「だが!!それでも私は負けるつもりはない!!私には勝たねばならぬ理由がある!!2人には悪いが勝たせてもらうぞ!!」
「上等!!つーか元々箒がどんな気持ちだろうと戦うなら全力で倒すつもりだったし。」
「そうだね。僕と修司も負けるつもりはないよ。」
「1年生がここまで頑張ってるんだから、お姉さんもカッコいいところ見せないとね。」
「生徒会長の名に恥じない行動をしろよ。」
「勿論よ。」
「それじゃ、話しはここまでにして騒ごうぜ!!」
『お〜!!』
明日のラウラとの試合、負けるわけにはいなかない。

-48-
<< 前のページへ 次のページへ >> ここまでで読み終える




IS <インフィニット・ストラトス> ポス×ポスコレクションVol.2 BOX
新品 \3680
中古 \
(参考価格:\4200)