放課後、今は寮の自室にいる。教室で織斑ー夏が参考書とにらめっこしていて教えて欲しそうな目を向けてきたが無視して自室に来た。だって参考書を電話帳と間違えて捨てるかふつう?しかも必読と書いてあるのに読まないなんてあり得ないだろう。まあそれはおいといて自室に入った訳だが扉を開けた瞬間にまた閉じた。
何故かって?そりゃ普通自分の部屋の扉を開けたら裸にエプロンなんて着ているバカが居たら普通閉めるだろ?まあ結局は入らないと行けないわけだが……
「おかえりなさい♪ご飯にする?お風呂にする?それとも、わ・た・し・?」
「はぁ、楯無………なんの用だ?仕事は暫く無い筈だぞ?」
「あら?ただ貴方に会いたかっただけよ?何か問題でも?」
「おおありだ、ありすぎるわ。特に相手がお前なら尚更だ。」
「心外ね、私だと……不満……?」(涙目上目使い)
「やめろ、そんな目で俺を見るな!」
俺は女が男が偉いなんて関心はないが男として関心が無いわけでは無い。なので女に弱い姿を見せられると戦場以外なら弱くなってしまう。
「相変わらず嘘でやっても戦場以外なら弱くなるわね♪あなたがあのゴーストとは思えないわ。いえ、今はリック・フロストでしたっけ?」
「人前ではリック・フロストでたのむ。それ以外は構わない、好きによべ。」
「あら♪私は特別って訳ね♪」
「ぬかせ、ただの同業者だろうが?」
それを聞いて楯無はシュンとなりながら聞こえない声で「それだけじゃない無いのに……」と呟いた。
「?何か言ったか?」
「………唐変木!」
楯無はいつも持っている扇子で叩いてくる。まあ痛くは無いのだが。
「どういう意味だ?」
「自分で考えなさいっ!!」
ちなみに楯無は日本の暗部である更識家の現当主を務めている。知り合ったのはブラックオプスで情報提供者として知り合った。色々あって命を助けたからか知らないがやたらと付きまとって来る気がする………何故だ?
「と言うか話が流れた、何故此処にいる?此処は俺の部屋の筈だぞ?」
「ああ、そのことね。私も今日から此処に住むから。」
「はぁ?何寝ぼけてる?しかもお前学年上で寮も違うだろ?」
「会長権限♪」
「職権乱用かよ………はぁ、お前はいや……と思わないから此処に要るわけか……」
「察しがいいわね♪お姉さんは頭のいい子は好きよ♪」
「お姉さんて………そんなキャラだったのか?前は全然違うかっただろ?」
「私だって成長したのよ?だからお姉さんてわけ、どのくらい成長したか見たい?」
「そう言うのは好きな相手にやれ。俺にやるな。」
「はぁ、いつになったら気付くのかしら……まあいいわ。ゴースト、一緒に夕食食べましょ?」
「飯か、取り敢えず着替えてこい。あらぬ誤解を招くし鬼に見つかるぞ?俺はあしらえるが。」
「別にあなたが相手なら誤解をされてもいいわよ?嬉しいし♪」
「着替えろ。」
楯無はいじけながらバスルームで着替えて暫くしたら出てきた。
「じゃあ行くか。………おい、なんで腕を組む?」
俺の腕は楯無にガッチリとホールドされている。
「男が女をエスコートするのは当たり前の事よ?」
「あっそ……もういいや、行くぞ。」
諦めて歩みを進めて食堂に向かう。途中女子生徒が黄色い声を上げたり悔しがったりはたまた別件で楯無に殴りかかるボクシング部の生徒がいて俺がCQCで無力化したりとしながら時間も掛からずに食堂につき夕食を取り暫く楯無と食後にコーヒーを飲みながら談笑して部屋に戻った。勿論腕はホールドされながら……そして今日は大佐に定期報告を入れて就寝した。
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