いたみとリナが別れてから数分後。同学園内、生徒立ち入り禁止区域の屋上にて。 「もしもし。こちらANRI」 『どうした』 「ターゲットを捕捉。これより教室に向かいターゲットと合流し、ターゲットの監視を開始します」 『了解。健闘を祈る』 淡白な業務連絡を済ませて、少女は電話を切る。 「……業界で注目視されているだけ者かどうか品定めしてあげるわ。護摩壇いたみ……」 真新しい学園の制服に身を包んだ少女は、小さく笑みを浮かべて屋上を後にした。