小説『黄泉路への案内人』
作者:楽一()

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第四話


葵「ここか?」

な「うん♪」

フェ「じゃあ入ろうか」

―コンコン 

は「どうぞ〜」

―シュゥン

部隊長の部屋のの扉が開き、

葵「失礼するぞ」

リオ・コ「「お帰りなさい!」」

葵「あぁ、ただいま」

 今は白の服に着替え、はやての隊長室にいる。

 そこには孤狐、ヴェル、リオ、コロナがいた。

な「孤狐さんにヴェルさん、お久しぶりです」

フェ「リオとコロナも久しぶり」

 すると、はやてがこちらに来て、

―ギュッ!

な・フェ「「ああっ!!」」

は「・・・久しぶりやな葵君」

な「はやてちゃんずるいの!!」

フェ「そうだよはやて! 離れて!!」

は「ふっ。私が知らんとでも? 二人とも出会ってそうそう葵君に抱きついたやろ?」

な・フェ「「うっ」」

は「でもなんでこんなに一気に大人数で?」

 質問しながらも、抱きついたままというこの現状。

葵「連絡はしたはずだぞ。白から三人局員を派遣すると」

は「なっ、え!? じゃあ葵君らが!?」

葵「あぁ」

 そういってはやての抱擁を一回解き、

葵「独立機動部隊ガーディアン所属神無月葵、階級は一等空佐。六課の要請により出向いたしました」

孤「同部隊所属孤狐。階級は三等空佐。右に同じ!」

ヴェ「同部隊所属ヴェル。階級は准等空佐。理由は二人に同じだ」

 そういって私たちは敬礼した。

は「お、お疲れ様です! って、私より上官ってどうすればいいん!?」

葵「名目上は隊長補佐兼教導。ビシバシしごいてやるからな」

は「お、お手柔らかに・・・・」

孤「フェイトちゃんはボクがやるよ〜」

ヴェ「なのはは私だ」

は「一応皆に紹介するからロビーに集まってもらおうか」

 いわれるがままにロビーに召集命令がかかり私たちも三人のあとを追うように向かった。すると、そこにはかなりの人数が集まっていた。

 壇上にはすでにはやてが上がっており、説明を始めていた。

は「えっと、今日は新しい仲間を紹介します。引き継ぎなどで少し遅れましたけど、今日ようやく来ました!」

 そういって壇上に上がり、

葵「神無月葵だ。よろしく頼む」

孤「孤狐で〜す! よろしく」

ヴェ「ヴェルだ。よろしく頼む」

 そう言うと、周りでは

局員「神無月って・・・あの白の!?」

局員「たしか黄泉路への案内人っていう異名もちの!?」

局員「確か八神部隊長より上官じゃなかったかしら?」

 などなどいろいろな話が出ていた。

葵「えっと、私は一応八神部隊長より確かに上官に当たる。だが階級で呼ぶのはなるべく控えてもらえるとありがたい。あまりそう言うのは好きではないのでな。フレンドリーに頼む」

 そう言うと、皆があっけらかんとした顔をしていた。まぁ、その後は壇上から降りて、はやての解散を合図に持ち場に戻った。

 すると、

エリ「お久しぶりです葵さん!」

葵「ここにいるということは魔導師になったのか?」

エリ「はい!」

葵「そうか。エリオ、お前はまだ子供だ。分からないことや知らないことがたくさんある。そう言った時は私やフェイト、皆を頼るといい」

エリ「でも、迷惑では?」

葵「知らないこと、わからないことを聞くことは恥でも何でもないし迷惑でも無い。むしろそのまま放置にした方が後々に大きく響く。それに聞くときはフェイトに聞くと良いだろうな。喜ぶだろうし」

 頭をなでながら、頬笑みそういった。エリオは少し考え、

エリ「・・・分かりました!」

 エリオと話していると、後ろからオレンジ色の髪と青色の髪をした女性が近づいてきた。

ス「あ、あの・・・・」

葵「スバル・ナカジマ。かな?」

ス「あ! は、はい! 遅くなりましたけど、あの時はありがとうございました!」

葵「そうか。成長したな!」

 そういって頭をなでる。

葵「そう言えばお姉さんの方は元気か?」

ス「は、はい/// お、おかげさまで姉ともども元気です///」

 そしてスバルの隣にいたのは。

葵「ティアも元気そうで何よりだ」

ティア「はい。兄がいつもお世話になっています」

 そういってティアナもスバル同様に頭をなでる。

な「あれ? ティアナのお兄さんって?」

葵「部下だ。ティーダ・ランスター。我が部隊の頭脳だな。それにしても二人ともきれいになったな」

ス・ティ「「っ///!?」」

葵「キャロ・ル・ルシエだったかな?」

キャ「は、はい!」

葵「エリオにも言ったが君たちはまだ子供だ。分からないこと知らないことばかりだと思う。皆を頼るといい」

 エリオたちと同じように頭をなでる。

キャ「(なんかお父さんの手みたい)は、はい。ありがとうございます」

は「ほぉほぉ。ということはほとんどの子たちは顔見知りなんか?」

葵「そうなるな。エリオはフェイトから、スバルはあの時に、ティアは兄から。キャロもさっき自己紹介してもらったしな。あと隊舎内部の案内を頼めるとありがたい」

は「ならリインに任せよか」

リイン「はいですぅ!」

 リインは私の右肩に乗り色々な場所を案内してもらった。

 その後リインの案内のもと隊舎内部の構造を把握したため食堂に来た。

 すると、そこには

ヴィ「あ、葵!?」

 声がした方を見ると、

葵「ヴィータか。それにシグナムとシャマル、アインも。アリシアも久しぶりだな」

シ「ど、どうしてお前が!?」

アリ「あ、葵!? なんで!?」

シャ「えっと、何か用ですか? 部隊関連で?」

アイン「シャマル、ならなぜ孤狐とヴェルまでいる。ん? 確か今日は白から派遣される者がくるといっていたな」

リイン「はいですぅ。アインお姉さま! 葵パパと孤狐さん、ヴェルお姉さまが今回六課に派遣されてきた局員ですぅ!」

 まぁ、そんな感じだな。

葵「というわけだ。しばらくの間よろしくな」

孤「明日からはみんなと一緒の制服を着る予定だよ」

ヴェ「皆と同じ職場というのは初めてだな」

 確かに。今までは別々の職場でこういった一団となるのは初めてだな。

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