春
俺は、無事
高校受験に合格し
新しい制服に身を包み
学校の門を潜り抜けた
「いやぁ、まさかタケが合格するとはな」
隣で歩いていた幼馴染のカイトが馬鹿にした顔で俺を見る
「おいおい、俺様の実力をみくびんなよ」
「実力?俺の回答をお前は写しただけだよな」
いきなり後ろから声をかけられ
バッと振り向くと、腐れ縁の親友ケイがいた
ケイは全国模試で一位をとるほど
物凄く頭がよろしい
だけど、なぜか普通高校に進学したのには訳がある
俺たちと離ればなれになるのがきっと寂しいに違いない
俺の勝手な考えだけど、間違いない!!
「へぇ、それってなんて言うんだっけ?カンニングっていうよね」
カイトがわざとらしく
大声でわめき散らす
「うるせぇ!!てめぇはいつも大げさなんだよ」
「カンニングはいけないことだからね。大げさどころじゃないぞ」
真顔で言うカイトに俺の心はストレスでたくさんだ
もう合格したのだから
とやく言われたくはない
カンニングは悪い行為だが
ケイも共犯だし・・・
まぁ、いいじゃないか