小説『主人公総受け物語〜アニポケ編〜』
作者:天の河()

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第4話『おじゃましま〜す』


前書き
今回もご都合主義満載ですが温かい目でお願いします。


今回もサトヒカです。
















 サトシの提案を受け入れ、サトシの家に寝泊まりさせてもらうこととなったヒカリ。


ヒカリ(サトシの家まであともう少し…。あ〜、だんだん緊張してきた///)


 サトシの家へ近づくにつれ、想い人と二人っきりで一夜を共にすることを考えて恥ずかしさが増してきた様子のヒカリ。


サトシ「..カリ、ヒカリ?」


ヒカリ「ひゃ、ひゃい!?」

サトシの呼びかけに、思わず変な声で返事をしてしまったヒカリ。


サトシ「やっぱり具合悪いんじゃないか。そんな声出したり、さっきよりもっと顔赤いし。」


ヒカリ「大丈夫!大丈夫! だから心配しないで!」


サトシ「でも、ヒカリの「大丈夫」は大丈夫じゃないんだよな。」


ヒカリ「本当に大丈夫だから!」


必死に話題をそらそうとするヒカリ。ただ傍から見れば、かなり無理をしているのがバレバレである。


ピカチュウ「ピィカァ…。」


ポッチャマ「ポチャア…。」


 そんなサトシとヒカリのやり取りを見て、ピカチュウはサトシの肩に乗りながら、ポッチャマはヒカリに抱きかかえられながら、お互いに目を合わせため息をつく。そうこうしているうちに、サトシの家に到着して全員中へと入っていく。ヒカリはハナコが自分が寝泊まりすることを受け入れてくれるかどうか心配だったが、ハナコは「サトシがいつも迷惑かけているから」と快くヒカリを歓迎した。


ハナコ「サトシ、ヒカリさん、晩御飯が出来るまでゆっくりしてってね。」


サトシ「あぁ、分かったよ。」


ヒカリ「あっ、はい。お言葉に甘えさせていただきます。」


 サトシとヒカリは夕飯ができるまでの待ち時間をリビングで過ごすこととなった。


バリヤード「バリバァリィ!」


ヒカリ「えっ!? バリヤード?」


サトシ「あっ、それは俺がゲットしたバリヤードだよ。そういうのが好きなのか、今は家で家事をしているんだ。」


ヒカリ「そうなんだ。ずいぶんとしっかりしたバリヤードね。あっ、あたしはヒカリ。それでこっちはあたしの一番のパートナーのポッチャマ。これからよろしくね、バリヤード。」


ポッチャマ「ポッチャマ!」


バリヤード「バリバーリィ!」


 家事好きなバリヤードを見て多少驚きを見せたヒカリだが、ポッチャマとともに初対面のバリヤードに対して丁寧に自己紹介をする。バリヤードもそんなヒカリを好意的に思ったのか、丁寧に返事を返す。その後、夕飯が完成してサトシとヒカリは食卓へと向かい、ハナコの手料理に舌鼓を打つ。


ハナコ「ヒカリさん、どうかしら? これといって大したものは作れなかったけれど…。」


ヒカリ「いえいえ、とんでもありません。どれもとてもおいしいです。サトシのママさんって、とても料理上手だなって尊敬しちゃいます。」


ハナコ「そこまで言われるとなんだか照れちゃうわ。」


楽しそうに談笑するヒカリとハナコ。その様子に自然とサトシも笑顔になる。


ハナコ「それにしてもヒカリさんはすごいわね。シンオウのグランドフェスティバルのファイナルまで進んだんですってね。」


ヒカリ「私なんかノゾミに比べたらまだまだですよ。」


ノゾミとは、ヒカリの一番の親友でありライバルである。シンオウのグランドフェスティバルのファイナルでヒカリと対戦し、見事勝利した。そして今は誰もが知っているトップ・コーディネーターとなっている。


ハナコ「それにしてもすごいわ。これからもサトシのことをよろしくね。」


ヒカリ「はい、サトシのことは任せてください。」


 ハナコはヒカリと出会ってまだ間もないが、すっかりヒカリのことを気に入ったようだ。


ハナコ「だったら、サトシのお嫁さんになってくれないかしら?」


ヒカリ「えっ、えぇぇぇぇぇぇぇぇ!?」


 ハナコママ、突然の爆弾発言。当然、ヒカリは驚きの声をあげて顔の方も急に真っ赤になる。


サトシ「おいおい、ママ。俺とヒカリはそんな関係じゃないって。」


ハナコ「あら、私は結構お似合いだと思うわよ。サトシだって、時々頼りないところもあるし、ヒカリさんみたいなしっかりした人ならサトシを支えてあげられるんじゃないかしら。」


サトシ「頼りないって...。そりゃないよ...。」


サトシはハァァとため息をついた。


ヒカリ(サトシのママさん、そ、そんな急すぎます…。あたしまだ心の準備が///)


 想い人の母親から真意は定かではないものの、お嫁さん候補に認定されたのだ。ヒカリの心境は些か穏やかなものではないだろう。こんな変な空気は流れつつ、なんとか夕食を食べ終えて、サトシとハナコは自分の部屋で、ヒカリはリビングでくつろいでいた。ただ、まだ夕飯でのやり取りの余韻が残っていた。


ヒカリ(ま、ママさんから頼まれたってことはこれは脈ありってことだよね? あ〜、でもあたしまだ花嫁修業なんてしたことないし…。サトシとは一緒に旅をしたとはいえ、もう少しサトシのことを知らないと…。)


 その証拠にヒカリの頭の中は目まぐるしく動いていた。


ポッチャマ「ポチャア…。」


 そんなヒカリの様子に若干引き気味のパートナー・ポッチャマ。するとそこへ、


サトシ「ヒカリ〜。お風呂沸いたみたいだから、先に入るか?」


ヒカリ「あっ、それじゃあお先に…。」


 ヒカリはサトシの勧めに応じ、荷物を持って風呂場へと向かう。今回初めて来たマサラタウンでいろんなことがあったが、何はともあれ目まぐるしく動いた一日が終わるのだった…


続く




後書き

ハルカ・カスミ「「ちょっと、待ったぁ〜!!!」」


天「ん? 何か用か?」


ハルカ・カスミ「「大ありかも(よ)ー!!!」」


ハルカ「てか何これ? ヒカリだけオイシイ思いして、ずるいかも!」


カスミ「私たちなんか、プロローグに出たっきりじゃない! それにサトシの家に来て早々、お泊りだなんて羨ましすぎるわ!」


天の河「そりゃ、作者の俺がサトヒカ派だからねぇ。この作品は多少ヒカリ贔屓になっている。」


カスミ「あんた。サトハル、サトカスファンからクレーム受けても知らないわよ。」


天の河「それは十分承知の上で執筆している。だが、カスミやハルカにも出番は用意してあるから安心しろ。一応、この作品のタイトルは男女CP専門の『主人公総受け』だからな。」


ハルカ「そう、それなら楽しみに待ってるわ。」


カスミ「最後にここまでお読みくださった皆様、次回もよろしくお願いします。」

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