小説『FAIRY TAIL PSIを使って大暴れ』
作者:OR()

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第3話 ライズ強すぎ!!

ナツとの勝負が終わって一息つけると思った瞬間次の勝負を申し込まれた。
正直もう十分力を試せたし、やらなくてもいいんだがさっき売られた喧嘩は買う主義って言っちまったからなぁ。

「まぁちょっと疲れてるけどいいぜ。やろうか」

そう言ってオレは再び広場の中心に立つ。

「ああ、早速やろう。そういえばまだ名乗っていなかったな。エルザ・スカーレットだ」

エルザが自己紹介してオレと向かい合う。

「ああ、よろしくなエルザ」



「準備はいいかの?それでは始め!!」

「換装!!」

エルザの体が光に包まれ着ていた鎧が別のものに変わった。
確かこれは天輪の鎧。

「おお、天輪の鎧だ!!」

「エルザのやつ本気だぜ!!」

ギルドの奴等がエルザの鎧を見て口々に言った。

「周りの反応を見る限り本気っぽいな。それじゃあオレもちょっと本気出すかな。
|暴王の月 円盤ver(メルゼズ・ドア ディスクver)

オレは暴王の月の防御プログラムである円盤を発動した。

「さっきのものとはまた別の魔法か、面白い。いくぞ!!」

エルザは天輪の鎧で呼び出した無数の剣をオレに向かって放つ。

「無駄だ!」

|暴王の月 円盤ver(メルゼズ・ドア ディスクver.)はオレの半径5メートル以内に入ったPSI(魔力含む)を持ったものを半自動で補足し、全て喰らい尽くす。魔力によって操られているエルザの剣は全て破壊された。

「な!?剣があの黒い円盤に|喰われた(・・・・)!?」

エルザは剣が喰われたことに驚いていた。さてどうやって攻撃しようか。さすがにこれでエルザを攻撃するわけにもいかないからな。

「プログラム解除」

オレはあらかじめ組み込んでおいたオレの意思によってPSIを解除するプログラムを使って|暴王の月 円盤ver(メルゼズ・ドア ディスクver.)を解除した。

「それを解除してもいいのか?ずいぶん強力な魔法だったが」

エルザが意外そうに言う。

「いいんだよ、こんなもんで攻撃したらお前が死んじまうからな」

「いいのか、そんな気遣いをしていると負けるぞ」

そういうとエルザが今度は自分自身も一緒に突っ込んできた。

「はぁあああああああ!!」

エルザが連続攻撃を仕掛けてくる。感覚能力のライズ“センス”を使い、反射神経を最大限まで上げて攻撃をかわす。

「スゲェ、エルザの攻撃をかわしてる」

「何もんだあいつ?」

ギルドのみんなもオレの動きに驚いていた。

「くっ!!」

エルザは攻撃が当たらず焦り始める。オレは距離を取り、腕を構えた。

「今度はオレからいくぞ!ドラゴンウィング!」

オレはPSIで龍の翼を形作りそれを横に振った。

「くっ!!何て破壊力だ!」

エルザは剣を前方に集中させ衝撃を防いだが代わりに剣が粉々になってしまった。

「っ!?剣が!!くそ、換装!黒羽の鎧」

エルザはすぐさま換装したが、もう遅い。オレはエルザの懐に入り込んだ。
戸惑うエルザの足を払い転ばせる。そして再びPSIを発動させた。

「|M・J:“凶気の鎌”(マインドジャック:インサニティ・サイズ)

オレはトランスでできた大鎌をエルザの首元に添えた。

「勝負あり、だな」

エルザは一瞬目を見開き、そして笑った。

「フッ、完敗だな。負けるのは久しぶりだ」

「勝負あり、アゲハの勝ち!!」

『何ぃ━━━━っ!!?』

「あのエルザが!?」

「信じられねえ」

ジイさんがオレの勝利を告げると同時に、周りが驚きの声をあげた。グレイ、エルフマンも信じられない、といった表情を浮かべている。
そりゃそうか、あのエルザがあっさり負けちまったんだもんな。うん、ライズ強すぎ。
それにしても降参してくれて助かった。|凶気の鎌(インサニティサイズ)ってトランスでできてるから殺傷能力ないんだよね。まあ、威嚇には今のところ一番適してるけど。

「立てるか?ほら」

オレが手を差し出すと、エルザは少し恥ずかしそうにしたがオレの手を取って立ち上がった。

「ああ、ありがとう。それにしても強いなアゲハ。どうやってあんなに早く動いたんだ?身体強化の魔法でも使えるのか?」

「あれか?あれはオレの能力の一つでライズっていうんだ。身体能力を上げたり反射神経などの感覚器能を高めることができる。ライズ使わないとオレの筋力はそこまで高くねえよ」

改めて考えるとすごいな。オレ、エルザの剣全部避けてたんだし、ライズ本当に強すぎ。

「そういうことだったのか」

エルザはオレの説明を聞いて納得したような表情を見せた。
しっかし割とPSI使ったな、少し頭がくらくらする。今使えるPSIじゃ人間相手に殺さないように倒すのは難しいな。マテリアル・ハイぐらい使えるようにすればよかった。そんな事を考えていると……

「アゲハ━━━━っ!!もっかいオレと勝負しろォ!!」

声のした方を振り返ると復活したナツがまた勝負を仕掛けてきた。

「ナツ、さっきやったばっかだろ?」

オレが呆れたように言うとエルザもそれに同調するように口を開く。

「そうだぞ、ナツ。それに私に勝てないお前がアゲハに勝てるわけないだろう」

「ナツ〜諦めようよ、エルザの言う通りだよ」

ハッピーがナツをなだめる。

「ぐぬぬぬぬ、くそぉ━━っ!見てろよ、絶対アゲハより強くなって見返してやる!!」

「おう、いつでもかかって来い」

ナツと再戦を約束してオレ逹はギルドへ戻った。

-4-
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