でも結花は本当に変わった子だ。だってナンパされるの大好きなんだもん。一緒にいる私の苦労を知ってほしい。
「バカ!奈美はいっつもそればっかり!!」
と笑いながら結花怒るのもいつものこと。
「じゃあそろそろいきますか?会長!」
話しかけてきたのは、相馬 燐火(そうま りんか)。ちなみに私の率いる愛紫天龍はこの東京で最強。女子の癖に男子グループと戦っても負けない。ま、信頼から成り立ってるから。
「redskyが俺らにけんか売ってんでしょ?んなら殺ルしかなくない?(笑)」
私は笑いながら平気でこんな言葉を口にする。朝の私と比べたらもう話にならない。
「はい!奈美会長!」
で、この子が九条 リオン(くじょう りおん)。サラシを巻いて男っぽい子。ケンカは結構強い。俺には忠実で一番気に入ってる子。
「じゃ、あさってくるか。」
冷たい笑顔の私に皆は喜んでついてくる。その理由は私にも良くはわかんないけど、やっぱり何かあるんだろう。
「ヨッシャ!!!」
気合の入った返事を聞いて私たちは夜の町を暴走族みたいに走る。バイクで。ま、私が走り屋であったから皆もそうなったのかもしれない。
「会長!!」
「なんだい?リオン」
「何であたいらのグルは愛紫天龍っていうんですか!?」
突然の質問に俺は驚いたが、きっぱり答えた。
「俺らのトレードマークは紫アゲハだろ?愛紫(あいし)は紫を愛してる、天龍(てんりゅう)はま、そのままの意味だよ!」
リオンはバイクの上でコクコクうなずいた。納得したらしい。