小説『勇者と魔王と仲間の物語』
作者:あきら()

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マンションを出てみんなにドアのことを話した

あのドアは俺がここをした見に来る時に見つけた

ドアは基本魔力がないものが開けても異世界には通じずただのドアとドア枠になる

そしてマンションの管理人さんらしき人がドアを開けたときそこには無数のお札と赤い文字で

『ひらけ』

と書かれていた

見るからに禍々しく俺たちがその部屋を使用しているのはこれのおかげで激安家賃だからである

俺はあれ以来あの部屋に鍵をかけ誰も入るなと言ってあるのであのドアを知っているのは俺だけだった

りくが見てみたいというから俺たちはマンションの一室に戻りその部屋の鍵を開いた

電気をつけないととても暗くよく見えない

電気のスイッチを押すとやはりドアがぽつんとあるだけだった

だが今ならわかる異様な魔力がその部屋の中に充満している

俺は右目を黒鳳凰の目にしドアノブをひねる

ドアが空いたとこにあったのは洞窟のような場所だった

あきら「これは・・・」

洞窟内に俺の声がこだました

いつもの服を着ていつもの剣を腰にぶら下げ洞窟に入る

その洞窟はやはり異世界だったようで仕切りをまたぐと剣が重くなった

奥へ進んでいくが魔物がいない・・・・多分ここら辺は泉の間から行けるヨルンヘルツではないのだろう

俺たちのこの判断は後に後悔という形に変わる

進んでいくといきなりドアが出てきた

石戸だ・・・・

俺の頭の中に声が流れ込んできた

「この魔力は・・・多分黒玄武だろう」

俺は皆を止めた黒玄武は聖獣レベルだろうからうかつに近づいて攻撃でもされたら死んでしまう

「大丈夫だ基本的に聖獣は人を襲うことはない」

その言葉を聞き安心しドアを開けた

「何者だね」

おじいさんのような優しい声が聞こえる

そこにいたのはご老人の男性だった

ニコニコし穏やかそうな顔をしている

あれ?ここに居るのは黒玄武じゃなかったの?

「何を言って言っておるやつは人間にへんげした黒玄武だ」

あきら「我が名はあきら黒鳳凰と契約を結びし者なり」

「ほうあの黒鳳凰とか」

あきら「汝を黒玄武と推測する違うか」

「ほっほっほっほいや正解じゃ我が名は黒玄武じゃ」

ご老人の周りから霧が発生し前が見えないくらいに濃い霧になった

そして霧は直ぐに晴れた

そこにいたのは氷山のような甲羅を持ち大蛇の数倍もある蛇がしっぽとなっていた

そして甲羅も蛇も黒かった

りく「コイツが・・・黒玄武・・・・」

大きさは黒鳳凰と同じくらいだ

それにしてもこの魔力はすごい

せい「あなたは回復呪文を心得ていますね?」

「ふむいかにもだがなぜじゃ?」

せい「さっきの霧に少しだけだけど回復効果がありました」

「ほうあの霧に・・・」

せい「多分私以外は気づかなかったと思います」

俺たち4人は全く気づかなかった

「あの霧から見破るとは来いったぞ我が人生その他に預けようぞ」

そういい黒玄武のしっぽの蛇はせいの手の甲をつついた

すると黒玄武も黒鳳凰のようにせいの体の中に入っていった

せいは少し顔を歪めたが直ぐにいつもの笑顔に戻った

せいの手の甲に黒い刻印が現れる

せいは黒玄武と契約を結んだ

こうして2つ名を持つ者がまた1人増えた

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