「諒くんいらっしゃーい。ほら海斗、お粥」
姉ちゃんだった。
「あ、こんにちは海斗の姉ちゃんさん」
諒が挨拶する。
「姉ちゃんさんってなんだよ…」
俺が静かにツッコミを入れると、
「琉璃って呼んでー☆」
と姉ちゃんが笑った。
「はい、わかりました。琉璃さん、後は俺がやっとくんで大丈夫です」
諒がそう言うと、
「はーい、じゃあよろしくね諒くん」
と姉ちゃんはドアを閉めて去った。
「…さて、お前、粥くらい一人で食えるよな?」
「当たり前だコノヤロwww」
そう言って俺が粥を食っていると、
「海斗、宿題終わったか?」
と諒が聞いてきた。
「宿題?ナニソレオイシイノ?←」
「オイコラwww」
そう、俺らには一つだけ宿題が出された。
それは、「春休み中一番楽しかったこと」。
小学校じゃねぇんだから、と愚痴を垂れてもどうにもならない。
「諒は書いたのか?」
「書いてねぇよw」
「俺も書いてねぇや」
俺は机を見た。
どこにしまったっけなぁ…?←
「お前今、「どこにしまったか忘れちゃったてへぺろ☆」とか思ってるだろww」
「バレたwww」
「実は俺も忘れたwww」
「www」
「あ、そうだ、海斗」
諒が急に真面目な顔つきになった。
「なんだよ」
「…襲っていいか?」
「ハッ?www」
襲っていいかとか大真面目に聞くなしwww
「何言ってんだよ俺男だぞ?」
「知ってる」
「いやいやいや冗談だろ?からかうなよ」
「からかってねぇよ…なぁ、俺…もう、抑えきれねぇ…!」
「は?意味わかんねぇって。BLじゃねえんだから…って、ちょっと待て、…!」
諒が俺に馬乗りになる。
「…なーんてな!」
「おうわっ!?」
諒は途端に笑顔になって、布団の上から俺に被さるように寝転がった。
「なーに想像してんだよ!冗談に決まってんだろうが!」
「や、やっぱりな…って、なんちゅー冗談抜かすんだよお前は!!」
大体演技上手すぎだろ。顔まで作れてたぞ。
「っつか重い!お前重い!!」
「www」
「笑ってねぇで降りろっ!」
「はいはいwww」
諒は降りて、
「いやぁ、でも海斗あんな顔すんだな。撮っておきたかったぜ」
「やめろし」
みたいな会話をした後、俺らは笑った。
あーもう、宿題とかめんどくさ。記事これでいいよもう。
…諒くんに襲われかけました、ってか?
完璧変態だろ。先生にもバレたら俺もう本当生きていけない。
…あ、そもそも俺宿題なくしてるんだったwww