小説『ボカロ日常記録帳』
作者:螺旋()

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〜昼〜


「わぁ!マスター、すごい!みてみて、桜!!」

「はいはい・・・」

ミクの歓声をよそに、俺は今ひどく後悔していた。

――結局、連れてこられてしまった。

まぁ、ミクだけなら。そう思っていたのに、何故か全員ついてくるし。

周りの人たちからはジロジロ見られるし。

こんな日に限って友達に会いまくるし。

意味分からん。

「マスター、蝶々だよ!」「マスター、花びら拾っていい?」「マスター!」「マスター!!」・・・

「うぅるさぁぁーーい!!!」

ついに俺は耐えられなくなった。

「マスターマスターって、一斉に喋るな!俺は聖徳太子でもなんでもない!!」

そう喚き散らすと、皮肉に、

「マスターあの蝶の名前は何?」

「あれは・・・確k「花びら拾うよ」

「それどうすんn「マスター喉渇いた」

と言ってきやがった。

怒っても無意味なのは知っていたけど。

これは、ひどい。

泣いちゃうよ?俺泣いちゃうよ??

「・・・マスター黙っちゃったよ」

メイコがめんどくさそうに言う。

疲れたよ。疲れた。

「マスター、これでもまだ別々に喋れって言う?」

リンがわざとらしく言う。

「いや、もういいわ・・・」

「やったー☆」

そして、また一斉に喋り出した。

ああ、もう、手のつけようがない。

その後、俺は永遠に続くかのような時間に疲れ果てながらも、なんとか乗り切った。






-6-
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