第二話【人の形】
何だあれ!?何か落ちてくる!?
目を細め、見てみると……人?!
「えっちょ、冗談だろ!?おい、兎織!」
っていねぇぇぇぇえええっ!
タイミング悪すぎだろ!?
というか、何で上から「人」なんか…!?
まさか、自殺…?
んな馬鹿な事する奴が
こんな所にいるなんてな…
「っにゃろぉ…!!」
何とか一人の命を救おうと
必死に走る男子高生が此処にはいた。
…俺だった。
「間に合わないかっ…!」
必死に手を伸ばした。
届くかも分からない距離を。
力いっぱい、手を伸ばした。
「ふわっ」
ドサ。
何とかキャッチできた。…そして、お姫様だっこ状態。
ふう、と一息ついてから落ちてきた女の子の顔を見る。
「ん……」
目がゆっくりと開かれて、
目があった。
何故かきょとんとした顔で俺を見つめられる。
「あれ…私……」
「なあ、お前自殺しようとしてたのか知らないが
学校で。っていうのは勘弁してくれよ」
「…貴方は何を言ってるのかさっぱり分からないのだけど…。
それに、自殺って…何のこと?」
「…は?」
【続く】