小説『俺の人生は《歌声》だった。』
作者:Maifa(アクアマリン)

しおりをはさむ/はずす ここまでで読み終える << 前のページへ 次のページへ >>


―――翌日―――



  【コンコン】


美絵子「明翔ー?
    今日は日曜だから、念の為に病院行ってらっしゃい?」


ドアの向こうで母さんが言う。
それに俺は着換えながら返事をした。


明翔「分かってる。」








居間に行くと、亜樹が鏡を見て服装をチェックしていた。


明翔「亜樹、どこか行くのか?」



亜樹「うん!
   友達と一緒に映画見に行くの!!」


美絵子「前は行けなかったから気合入ってるのよね。」


とても嬉しそうに話す亜樹に続いて台所から出てきて苦笑しながら言う母さん。
そういえば亜樹、前は雨が降って出かけられなかったんだったっけ・・・。
そりゃあ楽しみにもなるしオシャレもするか。
来年には中学生になるんだもんな。


亜樹「お兄ちゃんはどこ行くの?」


亜樹は俺が持っている鞄を見ながら聞いてきた。


明翔「病院だよ。
   ほら、昨日倒れたって言ってただろ?
   ちょっとした診察だよ。」


亜樹「どこも悪くないといいねっ!」


明翔「まぁな。
   ・・・じゃあ俺そろそろ行くわ。
   亜樹、映画楽しんで来いよ。」


亜樹「うんっ!
   行ってらっしゃい!!」


美絵子「気を付けてね。」


明翔「行ってきます。」


俺は玄関に向かい靴を履く。
そして鞄を肩にかけ扉を開け外に出た。


明翔「――――暑っ・・・」


今日は太陽がよく出ていて凄く暑い。

俺は体温が少しずつ上がるのを感じながら病院へ向かった。

-9-
Copyright ©Maifa All Rights Reserved 
<< 前のページへ 次のページへ >> ここまでで読み終える