小説『ONEPIECE世界を過去キャラと満喫』
作者:一匹犬()

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 14話「まさか俺は手配書に載らんよな…」


 〜東の海・ローグタウン近海〜


 〜クリークside〜


船の下の海に潜ってるヤツがこっちを不敵に見下してやがる…
!海中からとんでもねぇ勢いで飛び出してくる!!

「うおっとっとっ!?」

寸でで避したがもう目の前に迫ってきたっ!
拳を振り下ろしてきたので慌てて両腕でガードするが…

ドゴアッッ!!

ヤツの拳にガードを弾き飛ばされそのままアゴにまともに喰らっちまった。なんて馬鹿力だ……野郎っ!!調子乗りやがってっ!
すぐさま反撃しようと右ストレートをかますが…奴は動こうとしねぇ?

ゴッ…

硬ぇ…!?

「けっこうな力じゃねぇか…が、おれには及ばねぇぞっ!」

今度は手のひらから出てきた水滴がおれ目掛け飛んできた!

ヒュン!!

おれのほほをかすり、そのままそれは空を飛んでいたカモメに命中し、爆散した…水滴であの威力…
だが…やられっぱなしじゃすまさねぇぞっ!
余裕ぶってたヤツのみぞおちにこんしんの力でアッパーをかます。

「ぬっおっ!?」

少しぐらついた…ちょっとは効いたかよ?…と、そこへ…

「オラオラオラ〜あんまヌルイじゃれ合いやってるとメニュー追加するぞ〜」

ドンからあんまりな檄が飛ぶ。…それだけはカンベンしてください…ホント。

「げぇっ!?……!おれは勝ってるから対象外だよなっ!?」

「阿呆が。なまりきったクリークをしゅんころできねぇノロマにかける情けはねぇぞ?」

アーロンもビビッてやがる…まだ三日しか訓練してねぇくせに情けねぇ野郎だ…ところでしゅんころってどこの言葉なんだ?



「これでアーロンの全勝か…ま、今はこんなもんだ。あんま気にすんな。」

…おれらは訓練の一環として総当り戦をやっていた。
一位は全勝のアーロン。…後はだんご状態だ。手を抜くと地獄のような特訓が待ってるんで気が抜けねぇ。

ふとドンを見ると、ニュース・クーの新聞を持っていた。…なんか載ってたのか?

「おい、お前ら…おもしれぇのが来てたぞぉ…」

かなり怖い笑顔をしている…あの顔を見た後はたいていロクな目に合わねぇんだが…
で、チラシみたいなのを取り出して……げぇ!?

「「!!??」」

ドンの手には手配書……『モンキー・D・ルフィ』…3000万ベリー…

「…!!麦わらが…さ…3000万…」

「そりゃ妥当だろ〜…1700万のクリークに2000万のアーロン、お前らを倒したんだからな〜
ま、クロの事は知られてない様だがな。」

「「……」」

へこむなぁ〜あの野郎は…どんどん…

「お嬢は…どのぐらいなんすかねぇ?懸賞金…」
とギンがポツリとつぶやく。
そういや、ドンはどういう人だ?賞金首じゃねぇみたいだが…

「……まぁ、3億ぐらいじゃねぇの?…つっても強さイコール金額じゃねぇからアテにならんだろーけど。」

……ヤツの10倍ですか…どんだけなんすか…

「んなことより、もうすぐ街につくぞ。」

「この先といえば…海賊王が処刑された地と言われているローグタウン…そこで何を?」

とクロが聞く。手の平でメガネ直すクセだけは見てるこっちがイラッとするな…他はもう慣れたけどよ。

「まーこれからグランドラインに突入するんだが…色々と下準備とかが必要なんでな。…けどその前にお前らの間に合わせの武器を買っとかんと。」

「武器…」
そういやもう『大戦槍』は無いんだよなぁ…最初は肩辺りに違和感あったがもう慣れちまった。

「クロは格闘家が着ける様な鉄の爪タイプ、ギンは細身のこん棒、フレイル、クリークは槍や槍斧(ハルバード)、アーロンは大刀だが、今はキリバチがあるんで代用品だけでおkだ。」

「…!まさか、この前のは…」

「そうだ。手間かけてキリバチ壊さんように神経使ったぞ〜」

「……」

凹んでやがる。


「ん…見えてきたぜ。あれがローグタウンだ。」







 〜グランドライン・とある冬島〜


 〜ミホークside〜

ここか…相変わらずうろちょろと落ち着かん奴だ…

「うわぁっ!?鷹の目!?何しに来た!?」

「騒ぐな。お前達に用はない。…幹部達は何処だ?」

こんな島でキャンプとは…暢気な男達だ…

言われた森を進むと森林浴をしている集団を見つけた。

太った巨漢、葉巻を吸う白髪、ドレッドヘアの男…いずれも強者だが…

中心に座るは左目に三本傷の赤い髪の男…この者こそ…

「久しぶりだな…『赤髪』」

「よう、鷹の目…こりゃ珍客だ…おれは今、気分が悪いんだが…勝負でもしにきたか…?」

…?この臭気………そういう気分が悪い。か…相変わらず…読めんな…

「フン…片腕の貴様と今更決着をつけようなどとは思わん。」

…せめてあの時にケリをつけていればといつも思う…が、意味の無い事を考えても詮無き事だ。

「面白い海賊達を見つけてな…ふとお前が昔話していた事を思い出した。」

そして、それを赤髪の男、シャンクスに手渡す。

「ある小さな村の…面白いガキの話…」

「なに?まさか!?」

幹部達が驚いているが、よく見ればそこに浮かぶのは笑み。


「来たか……ルフィ。」

フ…覇気は衰えていない様で安心した。……そういえば…赤髪に似ているな…奴は。

「もう一つ…東の海で数年ぶりにスリルのある戦いが出来てな。仲々…いや、化ければ世界最強の領域に手が届くかもしれん奴とな…」

「へぇ…今のお前と戦えるとは…すごいな。」
少年の様な笑みを浮かべる。今の肩書を考えれば信じられんが…昔からこうだからな…

「今から考えれば妙な少女だった。能力者なのに水を自在に扱う…初めて見たぞ。あんな奴は…」

「!少女とはなぁ…興味がそそられるが…どうでもいいさ。運命がありゃあ、いつかは出会うだろう。」

「こちらが何もしなくとも…いずれ世界に名が轟くだろうよ。」

「ハハハ………あっ!こうしちゃいられねぇ。祝!初頭手配記念パーティーだ!飲むぞ!宴だぁっ!鷹の目ぇ!お前も飲めぇ!」

「頭!さっき飲みすぎてたのにまた飲んだら二日酔いになっちまいますよっ!」

「うるせぇ!良いニュースの時に飲まずにいられるかっ」

…かなり酔いが酷いな……今回の話、覚えていればいいが。

「…フン、つきあってやろう。」

宿敵と飲み合うのもたまには良かろう。
さて…奴が動くのは…いつかな?







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