小説『ONEPIECE世界を過去キャラと満喫』
作者:一匹犬()

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  22話「鰐っつたらダイ大の方思い浮かぶな〜」



〜クロコダイルside〜


ちっ…橋を落として時間稼ぎとはな…何人いやがる麦わらの一味は…
隣でニコ・ロビンが澄まし顔で話し掛けてくるが耳障りだ。
…とは言え、本物の鍵はここにある。絶望しきった所で一人ずつ殺してやるぜ。
Mr.プリンスとやらが何者か知らんがそいつも必ず殺してくれる…


「!?な…なんだと!?」

目の前に広がるのは全部残らずくたばっているバナナワニ、失神しているMr.3…そして、もぬけの殻となった牢屋…?
海楼石製の網が丸ごと無くなっている!?
…どういう事だ?Mr.プリンスとやらの能力なのか?

…っつくづく雑魚共が虚仮にしてくれる…



追えば目の前にはヒッコシクラブに乗り込もうとしている雑魚共……いい加減、死ね。

王女をさらおうとしたが麦わらの小僧が助け代わりに残りやがった。
生意気な口を叩く小僧は無駄な攻撃をアホみたいに繰り返し、大言壮語を吐く始末。五月蝿いので始末したがな。
しかし…世間知らずの、救いようのないゴミが片腕にヒビを入れるとはな…
おれがロギアじゃなけりゃそこそこは善戦できたろうに…
今更何の意味もないがな……くだらねぇ時間を過ごした。さっさと…?


目の前に5人の集団がいた。
魚人、ゴリラ顔の男、黒服眼鏡にふざけた格好をしたデブ…そして女。

!女が麦わらを助けやがった…なんだ、こいつらは?まさかこいつらも麦わらの関係者じゃねぇだろうな…

「よぉ、七武海。」

女が気軽に声をかけてきた。

「なんだ、お前は?…何か用でもあるのか?」

「あぁ、ちょっと俺らと遊んでくれねーか?」

…何が目的か知らんが…こういう時に目障りだな…

「悪いが遊んでいる暇はない。見逃してやるから今すぐ消えろ。」

「そりゃないよ。なに、10分もかからないしさ…」

「いいだろう…さっさと来い。」

魚人辺りが少し気になるが精々水を放つだけが関の山だ。それだけじゃ敵にすらならん…


謎の集団はまず、魚人を中心にしてゴリラ、眼鏡の計3人が突っ込んできた。…なかなかのスピードだな。
身体能力も悪くない。二人はMr.4辺り、魚人はMr.2レベルだな……が、それ止まりだ。

「砂漠の宝刀(デザート・スパーダ)」

手から砂の刃を適当に放つが流石に避けるか。威力には驚いている様だが。

「どりゃああっ!」

ゴリラが槍を振り下ろすが…いい加減分からせてやるか。

ボゥンっ!!

「やったか!…なんだぁ!?砂ぁ!?」

「まさか、全身が砂なのか……能力者か!?」
と眼鏡。そこそこ分析力はあるようだな。

「そうみたいだな…なら、これはどうだ!?」

魚人が手の平から握拳くらいの大きさの水の塊を投げてきた。……

ベチャッ

「チャンスだっ!行くぞっ」

魚人がノコギリみたいな大刀を振りかぶってきた。

「その程度の水で…おれを制圧できると…本気で思っているのか?……雑魚共がっ!!」

少々お灸をすえてやるか。

「砂漠の向日葵(デザート・ジラソーレ)」

流砂で奴らの足元を崩す。三人が慌ててはい出てくる所を…

「砂漠の宝刀!」

「!」

魚人が大刀で防ぐ……馬鹿が。

「ぐぉ!?」

大刀ごと吹っ飛ぶ魚人。

「…一斉だ!」

二人が、そして遅れて魚人が爪、槍、大刀でおれを貫くが…

「悪いが、効かねぇんだよ。そろそろ消えろ…三日月砂丘(バルハン!)」

右腕で敵の水分を吸収する技で3人の動きが止まる。

眼鏡は右足、ゴリラは右腕、魚人は両足が干からびた。…そろそろ死んでもらうか。

「ここまでだな。あとは俺がやっとくわ。」

女の声が響いたと同時に敵共に大量の水が降り注いだ…!?なっ…なんだぁこの水の量はっ…

「これ以上続けてたら死ぬとこだったな、三人共。とりあえず下がってろ。」

三人を見ると干からびた所が戻ってやがるな…

…魚人、人魚には見えん…何だ?この女は…

「まぁ数億級の賞金首相手によくやったよ。…政府を騙くらかして1億未満に収まってるがな。」

こいつ…そこそこは知ってるようだが…何者だ?
そういえば…あの魚人は多分ジンベエが言ってた…アーロンか。
もう一人はチラッと聞いたドン・クリークとかいう小物だろうが…こいつらが組んでる理由が見つからねぇ…
そのこいつらを顎で使うこの女…気迫もかなりのもんだ。5、6000万級のルーキーに出せるもんじゃねぇ。

「ったく、面倒くせぇ…骨が折れそうだが…邪魔した代償は払ってもらうぞ、女。」


〜シオリside〜

「来い」

「そっちが来いよ。先に一撃入れさせてやるよ。」

とりあえず本気にさせんといかんからな…

「…ちっ…ガキが。」

砂漠の宝刀を撃ってきた。それを…受け止め握り潰す。

「…手から高圧の水を出して、弱めてから受け止めたか…どこの手品師だ?
…もっとも見かけによらず相当鍛えてるな。完全に防がれたのは久しぶりだ。」

「手品師の経験はねぇなぁ…30加圧・ウォータージェット!」

クロコの肩に当てる。

「!…どの程度の水使いか知らんが…過去に挑んで来た大抵の奴らはおれがスナスナの実の能力者ってのを知ってて来る。
てめぇみたいに水を駆使してきた奴も無数にいた…
だがおれは無敗でいる。てめぇらとは潜った修羅場の数が違うんだよ!三日月砂丘(バルハン)!!」

けっこうなスピードで砂と化した右腕を一閃してきた。

「!」

俺の右腕に当たるとみるみる干からびていく。

「ん!」

すぐに元通りになる。

「!?ちっ…体内で自由自在に水を創り操るか…厄介な…
(並の使い手じゃねぇな…渇きの手でも吸い尽せるか分からん…
魚人共じゃなさそうだが…能力者か?)」

「一瞬でアンタを水浸しにする技もあるが…安心しろよ。
ロギアになって自惚れた奴に本気出す事もねーからな。
…ハンデだ。水は使わないでやるよ。そうすりゃ少しは勝ち目があるだろ。」

「!?ガキがっ…いつまで調子乗ってやがる!砂嵐(サーブルス)!!」

砂嵐が徐々に大きくなり俺を襲うが…効く訳がない。
さ〜て、そろそろ実験のために奴を追い詰めねぇとな…

「この程度じゃ吹き飛ばす事も、水分を吸収しきる事も出来ねぇよ…じゃ、そろそろこっちの番だな。」

剃で懐に潜り…覇気を込めた一撃を入れる。

「ぐっ…はっ!?…ば…馬鹿な!水分は感じなかった…何をしやがった!」

やれやれ、七武海なのに覇気を知らねぇってのは…
頂上戦争の時、ドフラが覇気込めてたらホントに首チョンパだったんじゃねぇか?

「さぁな。お仲間の七武海君にでも聞いてみたらどうだい?」

「ぐ…何やったか知らんが…貴様は危険だ…ここで殺す!」

かぎ爪の先端を外すワニ。中から一回り小さい、穴だらけのかぎ爪が現れる。

そして下半身を砂にして猛スピードで迫ってくるのをゆっくり避けようとする。

ザシュっ

左腕にかぎ爪が命中する。

「クハハハハっ!慢心するからそうなる。…最後に勝つのはおれの方だったな…
さあ、苦しんで死んでいけ。」

「…っ!…」

かぎ爪に仕込まれたサソリの毒が全身を蝕む。…もうちょっと欲しいな…

「ま、まだまだ!」

「!?ちぃっしぶといガキが!」

再びかぎ爪が迫るのをわざと受ける。それを3、4回繰り返す。

「…………」

「クーハッハッハッハっ!!…しつこかったが、それまでの様だな…結局はおれの勝ちだ!」

地面に這いつくばる俺を見て勝利宣言するワニ。

「ホントにごめんなさい…」

「あ?今更命ごいか?」

「ホント実験台にして…悪かった。毒も脅威じゃないって事が分かって一安心だよ。」

「な…なぜ立て…いや、平然としていられる!?サソリの毒はそんじょそこらのとは訳が違うんだぞ!」

そりゃ石とかを溶かしてたもんなぁ…えげつねぇわ…
何事もなく立つ俺を信じられないといった表情でうめく。

「毒自体は体内の水を循環させたら消滅した。あと毒に対する抗体も作らせてもらった。」

マゼラン対策のためにね。
よし、海楼石、毒両方問題なさそうだ…これなら…

「じゃ、もう用済みなんでテキトーに痛めつけとくか……武装色・指銃」

「!?…グハっ!!」

通常の指銃よりはるかに強烈な指突でクロコをノックアウト。

意識を失ってるルフィの傷の手当をしロビンが駆け付ける寸前にその場を離れた。

…さ〜て、次の目的地に向かうか。アレも大量に手に入れたし、順調だな〜









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