33話「オヤビンとワポルの声同じなんはコンビとしては困るね」
〜シオリside〜
出来た!俺がデザインし、ボンちゃんとフィンガーが協力して創りあげた海賊旗!
ドクロに蛇が巻き付いている絵柄だ。
当初は女に蛇が巻き付いてる案があったがどこの○○マリやねんって事で却下された。
…ありふれた絵柄だが俺の特徴って変身できるの除いたらなんもないからな〜難儀したわ。
リヴァイアサンもパッと見巨大な海蛇にしか見えんし…
ま、これで一応は海賊団の程はなしてきたかな…
…さ〜て、もうすぐロングリングランド?だっけか…あの島…あそこに前々から狙ってた奴がいる。
銀ギツネのフォクシー…ノロノロビームを使いこなす割れ頭。あのビームは使える。
万が一大将にすら効いたらまさに必殺の一撃だ。
それにまがりなりにもギア習得前のルフィと殴り合えてたし意外に体強ぇんだよな。
奴に徹底的に剃と覇気を仕込めば…恐怖の移動砲台の完成だぜぇ…クークックックッ!!
…もう俺の笑い方クークックックッにしよかな…クルル好きだし…けど、ヒャッハー!も捨て難いなぁ…
…お!島が見えてきた。ちょーど良い具合にフォクシー共も来てやがる。
とにかくサッサとケリ着けんとルフィらに追いつかれるから気ぃつけよ。
んで、上陸する。
「……何もないっすね…」
「…!?なっ…あれは……熊!?」
!?えっ!?くま!?……あぁ熊かよ。ビビったぜ。
!…うわーシュールすぎて引くわー
木や動物などあらゆるものが長い。ウソップもこの島に永住したら鼻が10メートルぐらい伸びるんじゃね!?
と、その時…
「そこのお前ら!ちょっと待ちなぁ!」
!うぉぉ!フォクシーだ!生で見たら面白すぎる!ありえねぇだろ!その顔は!
「なんだぁ!?おぉっ!頭が割れてるぅ!?」
つい本音が……あ、地面に平伏してる…ホントに打たれ弱ぇーな…
「いやん!オヤビン!落ち込まないで!」
…あの女の子…名前なんだっけな…オヤビン一人じゃあんまりだから取り巻き二人もゲットしてみるか。
で、いちいち名乗りをあげてきてこっちの名前を聞いてきた。
…危ねーな…タイミング違ったら海賊団名名無しのまま戦うトコだったわ。
「傾国のシオリ海賊団だ。」
一応名乗るが…イマイチ語感が悪ぃな……ククっしかし…アッサリ乗ってきたなぁ…1億5000万なら警戒されるはずだが…まだ手配書届いてないんか?
「我々フォクシー海賊団は傾国のシオリ海賊団に対し!オーソドックスルールによるスリーコイン『デービーバックファイト』を申し入れる!!」
おーおードヤ顔で決めてやがるぜ。割れ頭のくせに。
…そういや声、ワポルと同じじゃねーか!両方島田さんかよ!上手すぎだろ!…こりゃ困ったな…
「!デ、デービーバックファイト!?」
いちいち驚くなベラミー…だがここは…
「知っているのか!?雷電!」
「ラ…ライデンって誰っすか…と、とにかくヤバいっすよ!デービーバックファイトってのは人取り合戦なんすよ!」
分かってないなぁー…解説役に対しての返しの定番なのによ。
ここは、なっなんだってー>>>>ΩΩΩ
と言いたいトコだが…
「へぇー知らなかったーこわいー(棒)」
とにかく自然に演技、自然に…
で、受けるか聞いてきたのでOKの返事をする。
「フェーフェッフェッ!よく言ったぁ!…さぁ空に向けて銃を撃て!それが合意の合図だぁ!」
で、割れ頭が撃った。…クークックックッ…バァカめ…飛んで火に入る夏の虫とはこの事…
「クークックックッ…俺も受けるぜ!ヒャッハー!」
おっと、つい声に出しちまったよ。いかん、抑えんと…
で、俺らはフォクシー共に試合会場まで案内される。着いた当初はガランとしていたが急ピッチで試合会場などが組み立てられていく。
テキトーに屋台で腹満たしとくか…あっ…俺が勝ったらチョッパーの手配書ってどうなるんやろ………ま、いっか!
屋台食を頬張ってる間にも取り巻き女…どうやらポルチェとか言うらしい…が敗戦における3カ条の説明をしてる。
「……守ると誓いますか?」
「誓う。」
「…誓う。」
なんか割れ頭が俺を見てビクビクしてるがなんだってんだ…
「ドン!…顔がいつもより怖いっす!」
いつもよりってどういう事や。
んで、奴らがオーソドックスルールに参加するメンバーの取り決めの話に来た。
…計7人か…ワポルとベラミーは外しとくか。
ドーナツレース…魚人のアーロンに…空を飛べてかつ能力者じゃない…クロ、ギンか。噴風貝も10個渡した。
グロッキーリング…クリークにボンちゃん…で、エネル。一応保険だ。仮に一回戦負けたら出張ってもらう。
で、コンバット。…ちょいとノロノロビームで実験せにゃならん事があるし当然俺がやる。
「まず、作戦だが…妨害は俺が対処しとくから気にすんな。
で、アーロンは先頭で万が一船が破損したら泳いで引っ張ってくれ。
体はかなり鍛え上げたから屁でもないだろうしな。で、お前らは月歩で空中からあのカジキっぽいのをボコっとけ。
後は要所要所で噴風貝でブーストだ。割れ頭は俺がやっとく。
じゃあ、お前ら。作戦は分かったな?」
「「ウッス!」」「了解致しました。」
作戦タイムが終わる頃に試合開始時間になった。
『位置について…レディ〜〜〜〜ーイ…ドーナツ!!』いきなり覇王色!!
どんっっ!!
バタバタバタっ
開始0秒で武器を持ってた奴らを気絶させる。で、大岩はウォータージェットで爆破。とりあえずザコ共の掃除は完了…後は。
「「月歩!」」
クロ達がカジキ魚人をぶっ飛ばしだいぶ先行する。
要所要所で割れ頭が妨害してくるが空回り。噴風貝を使いまくりゴール手前まで来た。
向こうもポルチェちゃんとサメの一人と一匹だけで健気に追ってくる。
…確かに30秒あれば追いつかれるかもしれんな。
割れがアーロン達と同一線上にまで来たが…
割れとゴリラの背後にこっそり忍び寄り、眠って貰った。
『しょ…勝者!フィッシャータイガー二世号!
な…なんと…一回戦『ドーナツレース』を制したのは!傾国のシオリ海賊団チームだぁ〜!?
なんという波乱!なんという強運!…我らがフォクシー海賊団は一体どうなってしまうのか!』
なにガチンコナレーターごっこしてんだよWWWWW
「いや〜〜ん!なあんでぇ〜オヤビン助けてくれなかったの〜」
わめくポルチェちゃん。すまないねぇ…
『さぁさぁ!では待望の戦利品!!相手方の船員一名か海賊旗指名してもらうよ!…お姉さんどうぞ!』
ゴクっ…フォクシー海賊団全員が固唾を呑む…あちこちからまさかおれかおれかという声がするが…
「お嬢様、一体どうなさいます?」
「2、3回戦の奴らから取っちまえば…」
「その必要はねーよ。お前らにはちょっとは苦労してもらわんといかんからな……まずはポルチェちゃん貰っとくわ。」
『あぁーっと!指名したのはオヤビンの長年の相方にして心のオアシスのポルチェちゃん!なんという非情!奴の心に良心はないのかぁ!?』
「ありがとう。最高の誉め言葉だ。」
『ギャー!悪魔だぁー!?』
ちっ…言ってくれるな…おっ、オヤビンが起きたな。ハハ!ポルチェちゃんに怒られてやんの。
「いや〜楽勝だったな。いざって時はアーロンに死ぬ程頑張ってもらう予定だったんだが。例えば排撃貝や衝撃貝使わせまくるとか。」
「ナイスお前ら!おかげで命拾いしたぜ!…いやホントに…」
別に死にゃしねぇよ。と、そこに。
『さぁ〜第二回戦『グロッキーリング』が始まるよ〜』
二回戦か…ここはまぁ負けても問題ないが…
奴らの船の船首部分であるキツネ像の口から相手が降りてきた。
「おぉ、デケェな…魚人っぽい奴なんて10メートル近くあるんじゃねぇか?」
「巨人と魚人のハーフだったな…ま、それより、普段の力が出せりゃ勝てる。奴の体はヌルヌルしてるから…待ちガイル…じゃなかった、遠距離から嵐脚で削れ。
エネル、お前は好きにしてていいぞ。見てられん事態になったら加勢してもいいが、まぁ…そこら辺はテキトーに任す。」
「分からんな…負けてもいいのか?」
「万が一負けてもポルチェちゃんが抜けるだけだし問題ねぇよ。お前じゃ本気出すまでもなく楽勝出来るから張り合いがない…し、なに、クリークらを信じとけ。
おい、球印はエネルにする…お前らはエネルに指一本触れさせんなよ。ミスったら罰ゲームな。」
「がははははっ!任せといてねん!アマちゃん!」
「腕がなるぜ……罰ゲームの事は気にせんとこ…」
クリークはだいぶ鍛えあがってきた。ゾロに負けてない。情報さえありゃあの程度は敵じゃねぇ。
すると、割れ頭が挑発してきた。
「へ?なんか言ったか?割れ割れちゃん。良かったら四つ割れにしたげるけどどう?」
いや、四っつに分かれたら流石にキメェな。
『さぁさぁさぁさぁ待ったなし!傾国チームはボールマンのエネルが敵陣サークルについたよ!
それではぁ…試合開始ぃ!』
「やるどー!!」
ピクルスとやらがエネルに突っ込むが…
バリっ…
「んな!?き…消えた!?」
「それではお前たち、精進してくるのだな。」
エネルが後方で伏せ寝をする。
『なんだぁ〜!?あの態度は〜やる気があるのかぁ〜!?』
「冗〜談じゃ!ないわよーう!」
ボンちゃんが空を舞う。
『えぇ〜!?なんだぁ?オカマが空を飛んでいる〜!?』
シュールだろな…
「飛ぶ!飛ぶ!飛ぶあちし!!…オカマ拳法…嵐の白鳥アラベスク!!!」
脚を振り下ろすと衝撃波が生まれ魚巨人をぶっ飛ばした。おぉ、嵐脚に関しては1番だな。すげぇ成長スピード…
「ビッっビッグパンん〜!?おのれぇ〜テメ…」
ガシっ
「なっ何しやがる…!?な、なんてパワーだ!?」
「お前はとりあえずどっか消えてろや……ジャイアントスイング!!」
ピクルスとやらをブンブン振り回して空の彼方…というのは無理だがコート外へぶん投げた。
サガフロンティアの技を教えといて良かったな。……DSCとかいけるかね?
「ぐ…ぐがー!!」
復活した魚巨人が二人に迫るが…
「空気投げ!」
クリークが魚巨人を宙に浮かし…
「爆弾白鳥アラベスク第二幕!!」
ボンちゃんの飛ぶ蹴撃が魚巨人を地面にたたきのめした。
「あわわわわわ…」
残るは1番小柄なハンバーグとやら。
二人が迫るとアッサリ降参した。で、魚巨人を無理矢理引きずりリングに叩き込む。
『ま、まさかのフォクシー海賊団二連敗〜次は一体誰が取られてしまうのか〜!?』「そこのハンバーグとやらで。」
毎回ドキドキしてる船員達を無視してオヤビンの取り巻きラストワンを指名した。
『あぁーっと!今度はハンバーグが取られたぁ!結成当初からオヤビンを支えてきた二人が共に奪われてしまったぁ〜!傾国のシオリは鬼か悪魔か!?』
「だから誉めんなよ。」
『やっぱり鬼だぁー怖すぎるぅー!!』
さて、そろそろいいか。…割れ頭が俺の事を知らなかったてのはラッキーだったな。予想より全然楽に進めたわ。んじゃトドメといくか。
俺の手配書を進行係に渡す。なんかエライ驚いてるがスルーだ。
『さぁー!ついにゲームの花形!最終戦『コンバット』!!泣いても笑ってもこれで最後だー!』
バトルフィールドの場所を決める大砲を回すと割れ頭の船を向いて止まるが知ってた事なんで驚かない。
「敵フィールドからスタートかよ…大丈夫っすか?ドン。」
「ん?あぁ…よくやったなお前ら。おかげで練りに練ってた罰ゲームが不発だったよ。」
「いや〜流石に罰ゲームは勘弁ですわ…死ぬ気で全力出したらあんなデカイ巨人ぶっ飛ばせるもんですね。ヌルヌルして気持ち悪かったけど…」
「お前は力と耐久力を重点的に鍛えたからな。その分剃と月歩はかなり遅れてるが…さあーてといよいよ本番だぁ…」
っと…ライン設置が終わった様だな。ククッ…割れ頭、手配書見て驚いてんな。
が、もう遅い。
進行係が俺ら二人を紹介し、俺らはバトルフィールドに足を踏み入れる。
…ちょっとテンション落ちてんな。しゃあねぇ、元気づけてやるか。
割れ頭に勝った時の賞品を伝えると元気になった。単純だな。
『それでは決戦のゴング〜〜〜!』
カァーン!「ノロノロビ〜〜ム!」
鳴り終わる前に攻めて来た…ま、当然だわな。で、ワザと食らってみる。
「…」
全速でパンチを打ってみるが…おぉ!確かにノロい!これなら…
「九尾ラッシュぅ!!」
怒涛(笑)の攻撃が全速弾命中。30秒後にダメージが来るが…せいぜいダメージは1ポイントだ。かすり傷ですらない。
うろたえた奴が再び撃ってきた。さて…今度は…
「武装色の覇気。」
体全体を覇気で包む…さてさてどうなるか…
「今度こぶべ!?」
何か言いかけたトコを俺の拳が貫く。
「う〜ん…覇気を使うと防げるか…こりゃ鍛えるしかねーな。が、スピードの問題に関しちゃ100点満点だ。」
クックックッ…徹底的に鍛えに鍛えぬくぞ〜〜
将来が楽しみだぁ〜…っと!妄想は辞めにしてサッサと終わらすか。
「じゃ、もういいや、終わらすぞ。…ウォーターバズーカ。」
水の大砲でオヤビンを海へぶっ飛ばした。