小説『ONEPIECE世界を過去キャラと満喫』
作者:一匹犬()

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37話「ルッチはキャラ作り失敗やろ逆に目立っとる」


〜ロブ・ルッチside〜


今日もとりあえずのノルマを終わらせ、『同志』と共に酒場に向かう。

「3日前に来た傾国のシオリとか言う海賊…強そうじゃったのう、ルッチ。」

「…おれは見ていないが…それなりに強いようだな…確か1億5000万か。」

カクのスピードを目の当たりにし動じなかったらしいが…そこそこは修羅場を潜っているか。だが…

「…だが、所詮は海賊。ろくな信念も持たん輩など…眼中にはない。」

「相変わらず堅いわね…けど、それゆえにあなたの強さは私達の支えとなるわ。」

「……他人に甘えてる様な弱い奴はいらんぞ…居ても邪魔なだけだ。」

「!そ、そうね、ごめんなさい。今のは忘れて…」

秘書だとそういう事にも鈍くなっているな。
…甘さを見せた奴はロクな死に方はしない。子供の頃から見てきて…味わってきた事だ。

「それよりも…ニコ・ロビンを仲間にしたらしい海賊共がこの島に近づいている様だな。」

「麦わらの一味じゃったか。…しかし可哀相にのう…あの女を乗せてしまった事が不幸の始まりと知らず…」

「海賊なぞしょせんそんなものだ。勝手に死ねばよかろう……」

目の前には酒場。…そういえばブルーノは研鑽を怠っていないだろうな?
…任務とは言え酒場経営とは難儀な商売を…

ガラガラ…

「へい、らっしゃーい…」

トロい声で迎えるブルーノ。長年それを演じているせいで我々のだけの時でもたまに鈍い時があり非常にうっとおしい。
ここに来るまではそうでもなかったのだがな…

……客はチラホラいるか…

『クルッポー、いつもの奴を頼む!ポッポー』

おれのコレも我ながら泣きたくなるな。…最近逆に目立つ気がしてならん…

注文をした後我ら3人はカウンターに陣取り、ブルーノが世間話をする。
月に何度かある定例報告だ。

「…そうか、ついにあの悪魔が…来るのか。」

「計画は……」

「そうね。私も相当信頼される様になったから失敗はありえないわ。
…それにしても、今が仮装祭の時期というのも幸運ね。変装し放題だもの。」

フ…イザとなれば顔を見られる前に済ませば良い事だ。その程度は造作もない。

順調に奴が来た時の作戦を練り上げていたのだが…不意に喧騒が止まっ……何!?

…客共が全員失神している!?


「よーお…邪魔するぜー…お前ら。」

と女…誰だ?

「!傾国のシオリ?…なぜお主がここに…それにこれは一体なんじゃ!?」

確か、船の改造を頼みに来た女海賊か?

「さぁてな、そんな事どうだっていいじゃねぇか…政府の犬のCP9のみなさんよぉ。」

!!この女…なぜ我々の事を……ち、仕方ない。面倒だが消す…!?女がいな「それは止めた方がいいな。CP9歴代最強の男ロブ・ルッチさん。」

!?バカな!後ろに…なんだこのスピードは…このおれが見失うなど…

「ちょっと来てほしいんだが…いいよな?断りゃ…スパンコール?スパゲティー?スパ…ンダム?長官ごと皆殺しだぜ。」

「お主!なぜこんな事を!船の作業に不満があったとでも言うのか!?」

「え〜と…5年だか4〜6年だか忘れたがその間市長や船大工仲間をダマし続けてる外道に言われたくないな〜」

言われ反論できんカク。
どこまで知っている?…しかし…スピードに関してはおれやカクより上だな…認めたくないが…だが何者だ?

「あぁ別にクソ政府とは何の縁もゆかりもねぇよ。どこからどう見ても平凡な一海賊さ。






ちっと古代兵器プルトンに興味はあるけどな。」

とんでもない事を言い出した…

危険とかそんなチャチなモノでは断じてない、あまりに異質な存在…いるだけでまるで嵐の様だ。








傾国のシオリは我々を裏町の岬の方まで連れていく…

「あ奴の船が停めている場所じゃな…仲間も待ち伏せか…」

その通りで何人かいるようだ。…この女ならともかくこいつら程度ならどうとでもなりそうだが…

「実はさーこいつらの相手してやって欲しいんだわ。道力4000ぐらいのルッチはもちろん論外だが1000未満のブルーノやカリファならちょうどいい格上相手なんでな。」

!!?本当にどこまで知っているのだ!?
こいつは道力を…しかも現在の数値まで…

「!?この男、船大工じゃないですか!?なぜさらって…」

取り乱すメガネ。

「船大工の中に殺しが三度の飯より好きなエセ無口やウソップもどきがいたんだよこれが。
で、残念な事に市長は気づいてないワケ。」

人を殺人狂みたいに…否定はできんが…

「…貴様は麦わらの一味、もしくはニコ・ロビンの協力者なのか?」

だとしたら…非常に厄介だな。

「あぁ、そいつらは全くの無関係だよ。ニコ・ロビンの事に関しちゃ一切関わる気はねーから安心しろ。それに明日ここ出るつもりだし。」

「お嬢…こいつらは?」

「政府の諜報機関CP9だ。暗殺がメインの仕事だな。
…で、六式のスペシャリスト、つまりお前らの先を行く奴らだな。


!こいつらも六式を扱うというのか?…まさかこの女が仕込んだのか?

「つってもまだ二、三式しか体得してないし、それだってアンタらほど極めてない。単純な技術対決ならアンタらが全勝するさ。
そうだな…鞭使いのカリファにはフィンガー、ボンちゃん、能力者のブルーノにはクリーク、ベラミー、アーロン、四刀流のカクにはクロ、ギンが挑め。順番はテキトーに決めろ。」

!?我々の力まで…カク達も驚愕している。

「で、最後は俺がルッチ含めた全員と遊んでやるよ。」

…!!この女は…そこまで強いというのか!?

「でさ、ウチのモンと一人ずつ戦ってその都度疲れたら回復薬やるよ。そうでないとテストの意味がないんでな。」

…そして、テストとやらが始まった。

カリファとダブルフィンガーとかいう女の戦い…女は全身がトゲと化す能力者だった。しかし指銃を体得しているとは…
だが、剃に関してはカリファが上手だった様だ。徐々に体力を削り叩きのめした。…鉄塊はそこそこだったな。
傾国のシオリは青いビンをカリファに渡し飲む様に促した。

「……」

「…カリファ、飲んでみろ、責任はおれが持とう。」

なぜかは知らんが、この女は姑息な手は使わんと感じた。

「……!こっこれって…傷が…」

本当に回復したのか…この女…本当に…完全に上から我々を翻弄してくれる…

続く戦いはカリファとオカマ。このオカマは嵐脚が図抜けていた。…おそらくカクに匹敵する技量だ。力を司る指銃、月歩はまだまだか。
お互い、決め手を欠き膠着状態になり女が止めた。

「こりゃ引き分けか、けっこう強なったな、ボンちゃん。」

「でも全身が痛ーいのよーう!あちし!踊ってる!」

………

次の戦いはブルーノと右目の上に傷がある大男。
アレは知ってる顔だな。確かハイエナのベラミーか。それなりに身体能力はあるが…精神が弱すぎるな。そこそこは持ちこたえた所を見ると鉄塊はそれなり、だが他全てが未熟。

続いて現れたのはゴリラに似た大男。…驚いたな。力でブルーノを圧倒した。耐久力も図抜けている。…これは決着がつかん…いや、むしろゴリラが上だ…

「ブルーノに倒されんかったのは大したモンだ。もういいぞ、クリーク。」

!確か海賊艦隊首領クリークか。武器に頼っていたという情報があったが…
大男の次は魚人…鮫…鼻の形からしてノコギリザメか。……強いな。能力を使わないと決めていたブルーノはあっけなく倒されてしまった。が、青いビンを飲まされると回復した。

「次は…No.2の道力2000ちょいのカクかぁ…あ〜あジャブラやカブキ野郎やフクロウも潜入捜査のために来てたら楽だったのに…」

………カクがNo.2と知っているとは…筒抜けとかそういうレベルではないな…

カクには顔色が悪い男が挑んだが及ばず敗北、全てにおいて六式をそれなりに身につけているが…カクとやりあうには未熟。
とはいえ、ブルーノ辺りなら勝てんだろうな。

続いてメガネが相手になったが……速い!あの杓死という技…剃と同レベル…いやそれ以上のスピードだ。
スピードでは信じられんがカクと『今の』おれより上だ…が、攻防力に差がありすぎたな。一度攻撃が当たるとそこから崩れた。

「よし、お疲れ、皆のもの。だいたい自分の位置が分かったろ。
…CP9のみなさん、ご協力ありがとうございました〜
お礼に俺を好きにしていいぜ…ロブ・ルッチさん。」

「いいだろう。全力で貴様を…抹殺してやる!」








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