小説『ONEPIECE世界を過去キャラと満喫』
作者:一匹犬()

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47話「鴨(戦桃丸)葱(パシフィスタ)」


〜クリークside〜


おれらの目の前にはやけにデケェくまの様な大男。
ドンが言うには七武海の一人の量産型らしいんだが…コイツがとんでもなく強ぇ。
口や手からビームとかいうのをバンバン撃ってきやがる。
さっきも喰らったがけっこう痛くて泣きそうだ。地味に痛いのなんの。
ビームを喰らったおれを見てみんなが血相変えてやがったし。
やっぱビームがえげつねぇんだろうな…アーロンとか「硬すぎるだろ…」とか言ってたが。

ちなみにエネルは途中でいなくなるし、ペローナは戦わなくていいから呑気に観戦してやがる。
あとワポルは邪魔なんで引っ込んでもらった。

それにしても、そのクロやボンの動きがもうメチャクチャで目が追いつかねぇ。
ドンにはほど遠いがCP9のルッチやカク並のスピードになってやがる。
クロに至ってはルッチをも超えてやがる…
今100回戦っても1回も勝てる気がしねぇ。

「科負(とがおい)!!」

クロが黄金の爪を頸動脈あたりに突き刺しやがった。さらにもう片方の爪は側頭部を強襲。
…なんでか熊の爪に貫かれた中国の超人を連想しちまった。
が、硬すぎるのか深くは刺せなかったようだ。

「オカマ拳法!秘蹴・花のワルツ!!」

ボンが敵の周りをとんでもないスピードで旋回しながら蹴りを放ってる。
蹴りが出せていい音じゃねぇんだが…
アイツの脚力は異常だな…だがそれでも揺らがねぇ。

「スプリング…ガトリング!!」

以前は脚しかバネに出来なかったベラミーが今や全身をバネに出来る様になった。まぁそれもドンの地獄すら生温い特訓のおかげなんだが。
しかし…アイツの新しい戦法…どっかで見たよーな…
だが、アッサリ跳ね返されちまった…不憫すぎる…

「鉄塊指銃・スティンガー・ヘッジホッグ!!」

ダブルフィンガーはCP9ジャブラのセールスポイントである鉄塊を掛けながら動けるという荒業をドン以外で唯一こなしやがった。
この前この攻撃喰らったが危うく大ケガするとこだったぜ。

「鬼哭流…黙礼仏駄義理(だまれ!ぶったぎる)!!!」

ギンがトンファーを二つ合わせて脳天に叩きこんだ。なんか口から火噴いてるが…
それより、ヤンキーの使う当て字みたいだ…つか鬼哭流ってなんや。

フォクシーも所々で攻撃当ててるが全く効いてねぇな。
まぁノロノロビームでかなり助かってんだが。

「うぉっ…なんか暴走してやがる…しゃらくせぇ!鼻銃・怒裏流!!」

アーロンが鼻を中心に回転しだした。シャークオントゥースと似てるが…圧迫感がハンパねぇ。
アーロンの突撃であっちやこっちにビームをぶっ放してたくまをぶっ飛ばした。
ってうおおおっっ!?おれの目の前に来やがったぁ!!

「どきやがれ!兵伐槍撰!!!」

槍の猛連打をかます。とりあえず下がるか……アレ?

「…動きが止まったな…」

「フゥ〜…疲れたわ…」

「もう一戦やれって言われてもキツイわねい!」

「スーパールーキーってのがダメージ与えてなかったらどうなってたか分からねぇな……つか鼻が痛ぇ…」

そりゃ鼻で突っ込むからだろ。自分の鼻に恨みでもあんのか!?
にしても…

「にしても…いつの間にかみんなバケモンみたいに強くなってるな…クロは早すぎるしボンは蹴りがえげつねぇしアーロンの鼻はスゲェし…」

「「「いやいやいや…お前の頑丈さが1番おかしい。」」」

とギン以外。

「ビームの直撃を受けて痛いで済むとかもうね…シオリちゃんに迫ってんじゃないの?頑丈さは。」

「やはり…お嬢様に1番殴られているからか…人としておかしい領域に到達しているな。」

よく分からん事言ってるクロ。んなバカな…
だいたいビームなんてドンのゲンコツに比べりゃ屁でもないぞ。

「ところでコレ食っていいのか?」

食うなよ!ドンに止められてんだから!

「…さて、もう用はないな。では指令通りやるぞ。クリークとアーロンは12番グローブでの用事が済んだ後、船に。
ベラミー、ギンはキッド、ローとかいう海賊達を追って待機、で奪取後同じく船に、他の者はエネルと合流した後に帰還していてくれ。」

なんか細かい作戦立ててるがとんでもない事企んでそうだな〜ドン。












12番グローブ〜


〜エネルside〜


麦わらの一味とパシフィスタとやらが死闘を繰り広げている。なんとか決着はついた様だが…
更にもう一体と巨大なマサカリを担いだ変な前掛けの男が現れた。
思いもよらぬ出現に長鼻などは悲鳴を上げておる。
で、戦い…いや、これはもう敗走だな。すでに戦える力はない。
しかもあのマサカリの男…覇気使いか…麦わらが歯が立たん…



そこに…


ピカァー!

三刀流の剣士の近くに黄猿とかいう者とシオリが現れた。

「!おやあ〜戦桃丸君〜…やっとるねぇ…」

「オジ…キ!?なっ…ケガしてるじゃねぇか!何があったってんだ!」

「いや〜傾国のシオリがとんでもなく強くてねぇ…苦戦してるんだよぉ〜お互い攻め手に欠けてね〜困ったもんだね〜」

「ハア!?オジキが倒しきれないって…んなバカな!?」

流石にシオリの強さに仰天しているな。

「シ、シオリ!?」

ボロボロのルフィが驚く。

「べっ別に助けに来たワケじゃないんだからね!………黄猿とタイマンしてたらここまで流れてきた。」

なんだ?その気持ち悪い声は?…たまに青海人すら知らん事を言うな。

「黄猿…その男、海軍大将の黄猿よ!」

確か考古学者のロビンという女。この者は海軍に詳しい様だな。

「大将って…青キジレベルかよっ!?勘弁してくれよぉっ!」

「こっちはバテバテだってのに…冗談キツイぜ…」

長鼻が絶望的な表情で喚き、黒服が悪態をつく。

「青キジと!?んにゃろ!!」

麦わらが決死の表情で立つが…

「この前クザンとやり合ったんだって〜?傾国と違い一方的にやられた様だけど〜
よくそんなのでエニエス・ロビーを落とせたね〜…誰かに助けてもらったのかい〜?」

「!…おれらがフランキーと単独でやっただけだ!」

今にも倒れそうだぞ。三刀流の剣士よ。

「君らみたいな未熟者がねぇ…まぁそんな事はどうでもいいさ〜
悪魔の子ニコ・ロビンはもちろん君ら全員が危険分子だからね〜悪いけど捕まってもらうよ〜
PX-1君〜」

するとシオリが剣士の前に出た。

「ピピピ…懸賞金1億5000万ベリー…海賊『傾国のシオ「3000加圧アクアセイバー!!」

「「!!??」」

ぴーえっくすなんとやらを一刀両断にしおった。攻撃力がもう別次元だな。

「んなっ!?おれ達が必死に倒したヤツを一撃でぇぇぇ〜〜〜!?」

長鼻が恐慌に陥る。

「…………」

剣士も唖然としているな。

「い、一撃でPX-1をっ…おめぇ一体…」

前掛け男がマサカリをかまえる。

「止めとけ…そこそこの覇気使いじゃあ…俺には勝てん。なんならとっても頼れるオジキにも聞いてみるかい?」

「!…オジキ…」

「……残念だがぁ…実力差がありすぎるねぇ…この女は…世界有数の強さを持っとるよぉ…」

「んなっ!?そ、そんな…」

パッ…

「……………」

!?なんだ!?急に新しいぴーえっくすが現れ…いや、今までのモノとは気配が違う…

「ままままままた出たぁ〜!?どうなってんだよぉ!?もう勘弁してくれぇ〜!!」

長鼻が再び喚きだす。

「(コイツ……本物だ…)」

剣士は知っておるようだな。

「よーまさかアンタが来るとはなー(棒)」

シオリ…もう少し感情を込めんと…

「傾国のシオリか……なるほど、なぜかは知らんが…この様な展開になるとはな…」

「遅かったじゃないか〜?バーソロミュー・くまぁ…」

「『冥王』と接触…振り切るのに手間取った…」

「…へぇ…『冥王』が近くにいるのかい…ますます厄介だねぇ…」

「生きていたかロロノア。」

「お前の慈悲のおかげでな…貸し借りはもう無しだ…やるってんなら…死ぬまでやってやるあ!!」

「…無理だな。お前にもう力は残っていまい。そもそもアレで死ななかった事自体奇跡だ…
さて、旅行するなら…どこへ行きたい?」

「「!?」」

「なにワケ分からん事を…三…刀…りゅ…う…おに…」

膝をつく。もうボロボロだな。
…む!?くまという男が右腕を一閃すると…剣士が消えおった!?

麦わら達が大騒ぎになるが…

「…くまぁ…何考えてるんだい…説明はあるんだろうねぇ〜?」

「政府の息のかからない事例では我々が海軍と仲良くする義理はない…質問には答えない。」

「…言うねぇ…くまぁ…が、『今』七武海と対立する訳にはいかんからねぇ…まぁ後々聞く事にするよぉ…」

なかなか混沌としてきたな。くまが麦わらの一味を謎の力で次々と消し…そして最後の一人となった麦わらをも…消した。

今、この場にいるのは黄猿、戦桃丸という男、くま、シオリ、そして見聞色の覇気で姿を隠している私だ。
と、そこに…

「ドン〜どうしたん…げぇ!?海軍大将ぉ!?」

「うわあああああ黄猿だあああああ!?」

クリークとアーロンが来たがうるさいな。特にアーロンどうしたというのだ?

「おやあ…ジンベエの弟分の…せっかく釈放してもらったのにまた賞金首になるとはねぇ…」

「おう。2人はPX-4とPX-1を持って帰ってくれ。
エネルは金太郎…じゃなかった。戦桃丸を足止めしといてくれ。
2人が安全圏についたら帰っていいぞ。」

「「了解!!」」

「分かった。」

「あぁ!?なにふざけた事抜かしてんだ!PXシリーズにはとんでもない金額がかかってんだ!みすみす奪わせる…ぐへ!?」

私の一撃、神の裁き(エル・トール)を食らい吹っ飛ぶ男。

「こそこそ隠れてた輩が出てきたねぇ〜それに…その能力はぁ……」

「私は雷人間…やすやすとやられはせんよ。」

といっても接近戦は危険だな。念のため中距離に専念するか。

「おやおや…まさかロギアの人間まで部下にしているとは…危険という言葉さえかわいく聞こえるねぇ…
君は『何者』だい?傾国のシオリ君…」

「だから何度も言ってるだろ。正体知ったらガッカリするってな。とにかく知らん方がええよ。
さて…そろそろ体もあったまってきたな!ちょいとギア上げてくか!」

「くまぁ…手伝…おぉっと…まさか『冥王』…アンタまで来るとは…」

現れたのはオークション会場で見かけた白髪の男。
だが…なんだ…?あの時とは圧迫感が段違いだ…

「どうやら…遅かった様だな…しかし、シオリ君。君がこれ程の強さとは…驚いた。」

「まだ色々隠してるけどな。が、まだ見せる時じゃねぇから三大将には見せねぇよ〜」

「ことごとく…やってくれるねぇ…1億5000万…笑えない金額だぁ…
それに君も…ロギアともなればとんでもない初頭手配になるよぉ…」

「けっこうだ。私もこの世界で名を上げたいのでな。」

まぁシオリより高くなることはあるまい。












 〜数刻後〜



クリークとアーロンがPXとやらの残骸を担いで逃亡に成功。
安全圏に到達した所で私とレイリーという老人も脱出。
そしてシオリも遅れて帰ってきた。


「あー死ぬかと思った。まがたま撃ちまくるんだもんなー…
けどまぁ…大漁大漁♪PXが4体も手に入るなんて上出来だぜ!」

えらくテンションが高いな。もうガラクタにしか見えんのだが…

「いや、ワポルの力いかんではとんでもない切り札になれるかもしれねぇぜ。
もっとも『アレ』が発見出来ればの話だがな…そこら辺は気長にやるさ。」

噴風貝をアレに使ったり色々ととんでもない事を考えていそうだな。
……まぁ私も楽しみな所はあるがな。






-49-
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