小説『ONEPIECE世界を過去キャラと満喫』
作者:一匹犬()

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54話「我は…海の王者なり!(CV小野健一風に)」


〜シオリside〜


俺らはLEVEL4の灼熱地獄を抜けLEVEL3の飢餓地獄をひた走る。
後ろからは負傷を押してマゼランが鬼の形相で迫ってくる。
毒竜の追撃をかわしつつLEVEL2への階段前にたどり着く。残って足止めしようとするイワさんに

「俺が相手しとくよ。逃げてたのは…まぁノリ!」

「…おれも残るぜ。署長様に別れのご挨拶をしとかねぇといけねぇからな…」

代わりに俺らが足止めする事にした。

「アンタ達……分かったわ。気をつけっチャブルのよ。」

「ああ…ウルフはイワさんに掴まってろ。」

「わかったっつった!」

「…大丈夫なッシブル?この子?は…」

「俺に懐いてくれたから俺の味方には噛み付かねーよ。…頼むぜ。」

「えぇ。…死ぬんじゃないっブルよ!」


「あのウルフをどう手なずけたかは興味はあるが…それどころじゃあねぇな………なぁ署長(笑)様よ…」

「!?シリュウ!…貴様、まさか…」

息を切らし現れたマゼラン。まぁこの図体じゃ疲れるわな。

「今までのつまらねぇ人生は終わりだ。残りはコイツに賭けた。思いのままにやってやるぜぇ…」

「ぬ…よりによってこの2人が組むとは…黒ひげとかいう連中の追跡もせねばならんのに…」

まだ黒ひげ一味とは遭遇してないか。シリュウを奪ったから毒攻撃食らったらどうしよかと思ったが…

「だが、シリュウ。ここではおれの毒の巨兵、貴様のアレも使えまい…」

「そのために俺がいるんだが?」

アレってアレか…。アレにゃそこそこ驚いたわ。
まさかアレが理由で雨のなんちゃらという異名がつくとは…

「お前は手を出さんでいい。おれがやろう。
…腕がなまっちまってるからな…運動にゃ丁度いい…
月歩も使えるからいちいち心配もしないでいい。」

「分かった。んじゃ念のためコレ渡しとくわ。『万能薬』だ。」

「フン…受け取ろう。」

「貴様ら!どこまでもなめた真似を!…シリュウ!!」

「フン…マゼラン、調子に乗るなよ?剣士のおれがオメェに負けねぇワケ…知らねぇはずがねぇだろ?」

「……ぬう…」











〜LEVEL1・紅蓮地獄〜


インペルダウン入口に全力で急ぐルフィ一行に合流。
その後、そこそこボロボロになったシリュウも合流。

「けっこうやられた様だな。」

「あちらさんは手負い、こちらは運動不足が祟ってな。時間食っちまったよ。」

息抜きに葉巻を点け直す。

「2人共無事だったッチャブルね!」

これで全員揃ったな。お、Mr.1もいる。

しかし…有象無象が多いな。ま、ニューカマーやLEVEL1〜5が混ざっとるしな。

そしてインペルダウンから脱出!…できたかの様に見えたが…

「軍艦が一隻もない…」

見渡す限り海…しかもカームベルトだから泳ぐわけにもいかないやろな。俺以外。

「いや、あそこに軍艦がおる!」

目が良いジンベエが発見。強奪する事になった。
メンバーはクロコ、Mr.1、バギー、そしてジンベエだ。
インペルダウン入口の扉をイカダ代わりにしてそれをジンベエが背負い海を泳ぐ。
…ま、あっちはあいつらに任せりゃ問題ないな。

「貴様ら…」

地獄の底から響く様な恐ろしい声。
あらっ…性懲りもなくマゼランが追ってきたよ。

「ボロボロなのにご苦労なこった。」

シリュウと戦ったせいか傷だらけのマゼランだが彼の頭上に毒々しい怪物…毒の巨兵(べノム・デーモン)・『地獄の審判』が現れる。
…うわ〜ドロドロな感じがナウシカの巨神兵みたいやな。

「チッ…アレを使いやがったか…この場所だと面倒だな…」

「俺がやるよ…」

「傾国のシオリ…貴様が来なければ…こうは…」

「カイザーマーメイド!!」

先手必勝。巨大な人魚を放ち巨兵と激突させる。

「ぬう…こ、この程度で……ぬぅ!?」「連発だぁ!!!」

もう一発マーメイドを放つ。気分はドルオーラ撃った少年勇者。

「ぐうおおおおおぉぉぉぉ…!!け、けいこ…」

マーメイドはメイルシュトロームをも越える巨大な津波となり巨兵ごとマゼランを飲み込んだ。

「…アレに覇気込めりゃ能力者にゃ無敵になるんじゃねぇか…?」

呆れてるシリュウ。

「…つくづく規格外っブルねぇ…ホントにドラゴンに負けたの?」

「あん時とは経験値が違う。今ならそこそこはやれると思う。」

「そ、そう。ひょっとしたら…ドラゴンや四皇なみに強いんじゃないかしら…」

その後ジンベエから連絡が入り、海に飛びこめと言われる。
やかましいバギーや3はスルーして顔面を超巨大化させたイワさんに皆が掴まり地獄のWINKで空を飛ぶ。いや跳ぶ。
…まぁ俺が獣形態になりゃ万事解決なんだけど空気読んどくか。
んで、海にダイブ…する直前に海中からジンベエザメの群れが現れ無事着地した。

『ジンベエ親分の頼みだからね!神様!』

ん?なんか声が…

とにかくそのままジンベエ達の乗る軍艦に合流。…さて…後はアレだけだな…







  〜軍艦〜


「やった〜軍艦にたどり着いたぞ〜!!」

大騒ぎするルフィ達。いや気持ちは分かるけどね。
…生き残りは…ざっと300人ぐらいか…原作がどんぐらいだったか覚えてねーが…あれより少ないって感じではないな。
だがチンタラ走ってたら向こうも軍艦をよこしてきた。それをルフィらが体張って船を守る。

「しかし…正義の門…どうすりゃいいんじゃ…」

原作じゃボンちゃんが決死の覚悟で開けた、天にも届かんばかりの巨大という言葉さえかわいく感じる壁…『正義の門』。
どうやって作ったんだろ〜ね〜金も恐ろしくかかったやろうし…

「任せろ。奥の手を使う。失敗したらもう一つの奥の手をやる。」

「奥の手いくつ持ってんだガネ!?」

さすがのツッコミだな……………さて、目指すは…ウォーダン・ユミル。
精神集中……………………………

「我はシオリ…アマクサ・シオリ!…無限の海の…王者なり!!
…っ!!アクアセイバーっ!…最大出力っっ!!!」

両手から生み出された水の奔流がとてつもない大きさの柱と化し天を貫き雲を割った。

「「「ハアアアアアアッッッ!!??」」」

なんか驚いてるようだが見てる余裕はねぇ!!

「伸びよ!斬艦刀…じゃない…アクア…セイバーッッッ!!」

竜巻の様に荒れ狂う水柱。くぅ…制御がキツイ…

「薙ぎ払え!!星ごと奴をっっっ!!!!」

無数の嵐が暴れ回るのを無理矢理一つにする。そしてそのまま門に振り落ろす。
いや、もちろん星は薙ぎ払えんけどね。


ズパアアアァァァァンッッ!!!!


…正義の門が頂上から底まで真っ二つになった。
よかった。斬れんかったら大恥かくとこやったわ。
しかしウルフの前で使うの複雑やな。声優一緒やし。

「「「ええええええっっっ〜〜〜!!??」」」

さすがに有り得ない光景に全員が驚愕。

この世のものとは思えない轟音を立て沈んでいく門の残骸……う〜ん…一人だけドラゴンボール世界の住人になった気分やな。

………っ!?つっ……ちっ…両手がズタズタだな…骨が砕け血まみれだ。…制御はまだまだだな…

「常識外れにもほどがあるだろ…」

クロコ、シリュウ辺りはようやく落ち着きを取り戻したが…

「ギャ〜!ギャ〜!ギャ〜!」

「人の皮被った怪物だガネ!ガネ!」

錯乱してるバギーと3を殴り正気にする。

「シオリ殿……むっ!…なんと酷い傷を…」

「いや、大丈夫だ。それより俺のバッグから黒いビン取ってくれ。」

この損傷だけならハイポーションでいけるが大技連発してちょびっと疲れたからな…エクスポーション飲んどくか。あと腹減ったな。


「うわぁ〜〜!?まだ軍艦が湧いてきやがる〜!?」

逃がすまいといいたげに10隻以上の軍艦が迫り来る。

「数が多すぎる…回りこまれたら捕まるな…」

「もう一つの奥の手を使う。戦争のための予行練習にちょーどいいんでな…」

「ギャー!なに!その笑顔!!どっから見ても悪役だああ!?」

うるさいな。ま、いいか…さて…
再び精神集中し、海に飛びこむ俺。

「「「?」」」

「変身…獣形態!!」

徐々に俺の姿が変貌していく。下半身は蛇の様になり更に何倍にも太く長くなり上半身も蛇の様に変化する。
島喰いの時と同様の姿に変身するが…心はクールに…

そして変身が終わる。

「な…なんだそりゃ…」

葉巻を落とすクロコダイルとシリュウの葉巻コンビ。

「!んなななななな……そそそそその姿はま、まさか…」

なにやら絶句しているジンベエ。

「「ぎゃああああああああ〜〜〜〜!?」」

…ノド痛めるぞ2人共。
向こうの海軍達もパニックになってるようだ…悪いが…邪魔する以上海の藻屑になってもらわにゃな…海王類に食われなけりゃいいが…

「今すぐ俺の後ろに行け。射線上に出たら死ぬぞ!」

「「「!?」」」

獣がしゃべったので仰天してるな…

さて…リヴァイアサン最大の必殺技…受けてみな…っつても全力にゃほど遠いがな。


















「よいしょっと…」

軍艦に戻る俺。

「「……………」」

呆然としてるみんな。そりゃそーだわな。

「まさか一撃で全て沈めるとはな…規格外どころじゃねぇ…」

「す、すげえ…」

ルフィもさすがに固まってる。

「おお…やはり…この力、姿…どおりでアーロンが…」

なにやらおっしゃってるジンベエ。

バギーや3、大半の囚人は気絶してる。静かでいいな。たしか今頃バギーが演説しとったし。

「お前は本当に人間か…?」

もはや笑ってるクロコ。

「さあな…それよりあと数時間だ。今のうちに体休めとかんとな…」

「そうじゃな…」






…まったり休憩中。

「ルフィ。お前が戦場に出る覚悟は変わらねぇか?」

「当たり前だ!おれは絶対にエースを助ける!」

「なら…絶対に弱音吐くな味方の足を引っ張るな…そして…迷うな。」

「!あ、ああ!」

「倒れても誰かが助けてくれる様な甘ぇ戦場とは違うぞ。
この世の怪物達が集う人外魔境。油断が敗北に繋がる。
…まぁそこら辺は海賊女帝ん所でも言われてるだろうから今さらだがな。
とにかく死ぬ気で気張れ。」

「ああ…分かった。…シオリ。」

「ん?」

「ありがとな。」

「礼を言うのは早ぇ。全て終わってからだ。
メシ食ってこい。お前にゃそれが1番の薬だろうしな。」

「ああ!」

ルフィが食堂に全力ダッシュ。入れ替わる様にジンベエが来た。

「シオリさん…今まで慌ただしかったがようやく色々話せそうじゃな。」

「ああ。そうだな。」

「アーロンの件…度肝を抜かれたわい。あの極度の人間嫌いのアイツが…手配写真を見て分かったが表情が昔とまるで違う…」

「まあ苦労したよ。俺にはすぐに従ってくれたけど他のクルーにはまだ態度がデカかったからな。今はそうでもないけど。」

ツンデレとも言うが。

「それより一つだけ許せん事がある…分かるな?」

「うむ…わしゃ甘かった…最低でも1年に1回は会うべきじゃった…」

「見通しの甘さで一つの村が長年苦しんだ。ルフィのクルーのうちの一人がそうだ。」

「!!そ、そうだったんですかいのう……」

「まぁ会ったら謝ってやってくれ。きっと許してくれるさ。」

「かたじけない…アーロンを引き取ってくれた事といい…何から何まで…」

「気にすんな…全部戦争終わってからゆっくり解決しようや。」





その後海軍の電伝虫が鳴り海軍とルフィが会話する。
そのやり取りでバギーの出自が明らかになりモブ囚人達とのコントが開催される。…なんてポジティブなんだ…ある意味すげーわ。
Mr.1とか感心しとるし。


「!見えてきたぞい!…海軍本部マリンフォードじゃ!」

頼むぞ〜黒ひげ一味のラフィットさんよ〜
星薙の太刀二連発はさすがにキツイからな〜
















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