小説『ONEPIECE世界を過去キャラと満喫』
作者:一匹犬()

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59話「傾国のシオリ海賊団…参戦(後編)」



 〜海軍本部マリンフォード〜


〜ベラミーside〜


うう、いいいいいよいよだ……今までにねぇ規模の戦争……こんなおれが果たしてどこまでやれるのか……
迷ってたらボン兄さんに殴られちまった……けどフィンガー姉さんの言葉でどうにか勇気が出てきた。
そうだ……ここでやらなきゃリリリリリーダーに拾ってもらった甲斐がねぇ!
ここで生まれ変わるんだ! リーダーが授けてくれたおれだけの力を今ここで試す!
天国のサーキース達見守っててくれ!(←生きてます)

「まーはっはっはっはっ! なあにイジイジしてんだあ! バネ夫! せっかくのこのおれ様の檜舞台だってのによお!」

うう……一体どうしたらこんなに前向きになれるんだ。カバのくせに……

「フェーッフェッフェッフェッ!! そんな所でうじうじしてんじゃあねぇぞ! 男だったらバチっとやったらんかい!」

「キャー! オヤビ〜ン!カッコイイ〜!」

なんでこんな時にお前らの漫才見なきゃなんねぇんだ…
ポルチェとハンバーグも危ねぇんだからさっさと中に引っ込んでろよな……
つーかカバと割れ頭二人が同時にしゃべったらどっちがどっちか分からねぇっつうの!!

「ホロホロホロ〜なかなかやる気になってるじゃないか! ちょっと差っ引いてやろうか?」

止めてください。いやマジで……

コイツらをシメれるのリーダー以外じゃクリークのアニキしかいねぇんだから参るよなぁ〜クロさんは完全無視してるし、アーロンさんは便乗して騒ぐし……ハッ!? ダメだアホ共にかまけてる時間は無いんだ! 行くぜいい加減!





ビリリッ!

うっ! あっちこちから殺気が突き刺さってくる……嫌だなあ……
と、とにかくヤバいヤツには見つからないように……ドフラとかドフラとかド(ry

うお! 来やがった! よ、よーし!

「スプリング……ストーム!!!」

息を思い切り吸い込みバネを肥大化させ宙に舞い拳の嵐を放つ。
この技を見た七武海のクロコダイルとかいう怖い顔の人(絶対カタギじゃねぇ! マフィアだきっと!)が鬼みたいな形相になってた気がしたがそんな事はなかったと思いたい。

順調に敵を追い払ってたらリーダーに合流できた。
! そうだ! リーダーの側なら安全「おっベラミー! いいとこ来たな! 試したい技あっから俺の腕に巻きつけ!!」

リ、リーダーの腕にですか? もろに触れてしまうんですけど……ドキドキするなぁ…
おれより背が低くいらっしゃるのでなんか妙な絵面になってるんですけど……

「バネ人間が仲間になるとは思わなかったからな! 夢を実現するぜ! じゃあ引っ張るぞ!」

は、はい……ってイテテテテッ!?

リーダーがバネになったおれの片足を引っ張るんだが痛すぎる!

「武装色……」

!? アチチチチッ!? あっつ! 体あっつ!!

「くらえやドフラ! スプリングバズーカ!!!」

なんかリーダーの背後にパンチパーマの牛超人がドヤ顔してる幻影が……
ってちょっと! ドフラってマジっすか!?

リーダーは思いきりおれを振り絞った後、引いていた手を離しおれを解放した。そしておれは風になっ「ん?……ぐへっ!?」

ギャーー!! ドフラミンゴだぁーー!!? まともに当たったぁー! 言い逃れ出来ねぇー!

「ぐぬっ……!? テメェ……ベラミーじゃねぇか……このおれによくもやってくれやがったなぁ?」

怖い! 笑顔がめっちゃ怖い! リーダーに匹敵してるぅ!!

「ナイッシューWWWWW
よードフラ〜♪ 悔しい? ねぇ悔しい?」

「!? やってくれるぜぇ〜つくづくこのおれを引っ掻き回すとは……考えられねぇな〜」

「よし、ベラミーもういっちょだ。」

「やだーっ! 殺される〜!!」

「本気でやりゃなんとかなる。ここらで一皮むけんかい!」

「うぅ……やってやる!」

拳を地につけて精神集中……
体内の血を加速させ全身にめぐらす……

「ギア……2!」

体中から蒸気が噴出する。なんでもこの現象を多大なリスクなしで発動出来るのは全身がゴムかバネで出来た人間くらいらしい。
要は選ばれし者……なんか向こうで麦わらのルフィとかいうヤツが同じ様に蒸気出してる気がするが……気にしないでおこう……

「スプリング……マッハピストル!!」

この技を命名する時JET〜は使うなって言われたけどなんでだろう。
んで、通常より加速されたバネの拳がドフラミンゴに伸び迫る。

「おおっと!」

アッサリかわされ、ドフラミンゴが指をクイッとしたらなんかでっかい人が突っ込んできたぁ!?

「ぎゃあああ!?」

吹っ飛ぶでっかい人。

「アトモス隊長〜〜!?」

「やってくれるじゃねぇか〜ベラミーちゃんよ〜」

リーダーには及ばないけど怖い!「若ハゲのくせに」
「そんなに死にてぇのか?」

ぎゃあああ声に出てたぁ〜終わったぁ〜!?

「よく頑張ったな〜たいしたもんだ。という事でとりあえず休んでこい!」

リーダーにマザーバンガードまでぶん投げられちまった……

そうだよな……心臓が止まりそうだ……休憩しよっと……










〜ワポルside〜


まーはっはっはっはっ!! いよいよだぁ! おれ様の鮮烈デビューの日がやって来た!
この日をキッカケに我が覇道は誕生するのだ!
……その際、まぁシオリ君には世界の半分……いや3分の2ぐらいはくれてやるかな。多分これで篭絡できるはすだぁ!
それはそうと……おれ様が鋭気を養っている間に坊主や執事メガネやゴリラやチンピラや鼻長魚人やオカマや姉ちゃんやネガティブノッポのバネ夫がさっさと出ていきやがったな!
……まぁ主役は最後に登場するというしな。おおめに見てやろうではないか!

さぁてと……今日の献立は……斬撃、衝撃、炎、熱、風、閃光、水貝が二つずつに……バズーカ砲二丁、ライフル銃10丁、火薬ごはん一升、そんでシメにパシフィスタとかいうくまみたいなヤツだったかな?
こんなにたくさん食えたのはシオリ君に協力して以来だな全く……いつ餓死するかドキドキしたからなぁ。
ときどきものすごく死にかける変なモン食わせるし……ホントに悪魔だ。口に出したら殴りおるから言わんがな!

「ますます人間離れしてやがるなぁ……」

我が同志フォクシーが尊敬の眼差しで見つめている。

「人として付き合うのはもう手遅れだな〜ホロホロホロ〜」

そんなにほめるでないぞゴースト娘よ。

「つくづく変態だな……こうはなりたくないものだ。」

シルクハットのハト野郎も嫉妬の眼差しを向ける。

「いや……こりゃあもう新種のイキモンとして見た方がいいだろ……てかブルーノ死ね!」

「フィンガー……ああ……無事でいてくれ。」

「……ダメだこりゃ。」

「チャパパパ〜女にモテてないから辛そうだな〜」

「よよい! 恋に生きるは男の本望! 止めてくれないで……あっ! くだせぇ〜!!」

「やかましい! うぅ……残るのはおっかないボス、ポルチェちゃん、ロリっ娘か…………ポルチェちゃんかなぁ……カリファもなんかメガネ執事と怪しいし……」

「な、なにを言ってるの!そ、そんな事はないわ!セクハラですよ!」

「堂々と口説くなんて大胆な人だわん。」

「え? そ、そう? 今度デートしねぇ?」

「守備が主な任務とは言え……そんなていたらくでは死ぬぞジャブラよ。」

「うるせぇカク! テメェにおれの気持ちが分かるかってんだ!」

「アブサロムと気が合いそうだな〜なんちゃって狼は〜」

「誰がなんちゃって狼だぁ! 全く……? アブサロムって誰だよ!」

「透明人間になれるスケスケの実の能力者で顔の下半分がライオンの腐れスケベ人間だよ。」

「バケモンじゃねぇか!? てかスケスケの実ぃっ!? このおれが長年探してた実じゃねぇのか!? やむを得ず別の実を食ったが……くそう許せん!」

「…………駄目じゃこやつなんとかしないと……」

さっきからくだらん雑談が続いとるな!そんなにヒマなのかぁ!?

「何を下々の者共が騒いどるんだ! さぁ王者が出陣するぞ!!」

「「「あーはいはい気をつけていってらっしゃいませ(棒)」」」

「んじゃワポ公よ。おれは好きに行かせてもらうぜぇ〜フェーフェッフェッフェッ!!」

おおう、早いな! もう見えなくなったぞ!

「ホロホロホロ〜それじゃ私もみんなのサポートしてくるか〜」

ゴースト娘も行きよった。う〜む……お付きの者がいないのは物足りぬが仕方あるまい! 王の出陣じゃあ!!






「うわっ!? なんだコイツ! カバかっ!?」

「誰がカバだぁ〜! ショルダーキャノン発射ぁ!!」

背中に生まれた二丁のバズーカをぶっ放す。

「うおおおっ! ガンキャノンみてぇ!」

シオリ君がなんか言っとるな。

「コイツ……動くぞ!」

「やかましい! アックスボンバーだ!!」

両肩に内蔵された斬撃貝の力で思い切りショルダータックルでザコ共をぶっ飛ばす。

「この図体だ!スピードで……」

「ウインドブーストだぁ!!」

背中に内蔵された風貝から強烈な風が噴出しスピードを強化だ!
まっはっはっ我が王の行進を止めれる者はおらんな〜

優雅につき進んでいると…おお!? あれは麦わら小僧ではないか!

「我が名はステンレス! 死ねい!麦わらのルフィ!」

「うわっ! 痛てぇ!? なんで打撃が効くんだ〜!?」

「まーはっはっはっ! ブザマだなぁ麦わらぁ! しょうがないからザコ共の掃除はこのおれ様がしてやろう!」

「なんだこのカバは!? ……まぁ良いこの「やかましい! ヘルズベアーモード! ……ヘルズベアービィィィィム!!」」

口からレーザービームを放ちカイゼルヒゲのザコをぶっ飛ばす。

「ぐ……なんのこれしき…」「いい加減消えうせい! インパクト……ダブルパーンチ!!」

両手に内蔵した衝撃貝から繰り出されるパンチをぶちかましたら…

「ぎゃあああ〜!!」

空の彼方へ消えた。おお! 凄まじいパワー! さすがおれ様!

「おのれよくもステンレスを! このおれモザンビアが相手「やかましい! トリプルファイヤー!!」

火薬ごはんと炎、熱貝を合体させた火炎放射器が強烈な炎を放つ。なんか家丸ごと飲み込めるぐらいの炎が出たな〜

「ぐわぁ!? なんだこの炎は!」

「インパクトォォ……ダブルパンチ!! ……スクリューモードだぁ!!」

続けて高速回転したインパクトパンチをぶちこんであげたら絶叫あげながら空の彼方へ吹っ飛んでいった。
フッ……おれ様強すぎるな……

「す、すげえな邪魔口……お前もシオリのトコいたのかぁ?」

「まーはっはっはっ! シオリ君の力になってやっているのだ! おれ様は寛大だからな!」

シオリ君は近くにいないだろうな? 聞かれたら殴られる……

「ま、いいやサンキューな!」

うぬう……このおれ様への感謝もそこそこにどっかに……ん? あのノッポはどっかで見たな。

「あららら……麦わらのルフィに……この珍獣は……元ドラム国王ワポルかぁ。とんでもない事してくれるじゃないの〜」

「げっ青キジ!? くそっあんな強ぇのに捕まるわけにはいかねぇんだ!」

麦わらがさっさと逃げおったな。ん? こっちになんかノッポのオッサンが来おったぞ。

「ぎゃあああお前ら早くどきやがれぇ〜!?」

「なんだぁこの赤っ鼻は!」

なんという珍獣だ。こんな鼻をしてるヤツはそうはいまい。

「かわいそうなツラしてやがるぜ。」

同志もこっちに来たな。

「誰がかわいそうな赤っ鼻じゃあ!? 割れ頭にカバ野郎がぁ!」

「われあたま……」

「誰がカバじゃ!」

失礼がすぎるぞこのピエロ野郎は。

「なっなんなんだガネ! バギー並のバカが2人も……」

ん? このくたびれたオッサンは誰だぁ?

「なかなか愉快なツラしたヤツらだが、とりあえず始末しとく……うぉっと!?」
ノッポを水のレーザーが襲いおったな。

「すげえ! なかなか見れねぇぞ。こんなに珍獣が勢揃いするのは……生きてて良かったぁ〜♪
なぁ……青キジ……いや、優○よぉ…」

お! シオリ君も来たなぁ!

「傾国のシオリ……やっと再会できたなぁ〜この前はよくもアラバスタまで投げてくれたなぁ〜……ん? ユーサクって何よ?」

「あぁ……関係ねぇから気にすんな。それ言い出したらルッチも優作だから。つかこっち来いよ。」
「掴まれたらこっちが終わっちまうからな〜その手に乗らないよ〜……ん? ルッチ? ……CP9をなぜ知ってる? ヤツらは行方知れずのはずだが。」

コイツがかくまっとるけどな!

「えぇ〜い! 今のうちに逃げる! 頼むぜアマクサよぉ〜」

「フェッフェッフェッフェッ……誰か知らんがエライ小物みてぇだなぁ! 立派なのは口の悪さだけかぁ!? おもしろっ鼻!」

お前も口悪いぞ。まぁ寛大なおれ様は許してやってるが。

「誰がおもしろっ鼻……っていい加減邪魔すんな! 青キジに見つかるじゃねぇか! ……おい? Mr.3どうした?」

「ボス……ん? あぁなんでもないガネ。」

珍妙な二人はどっかに行きおったな。
まぁ良いわ! 近寄るヤツは片っ端からぶちのめしてやるぞぉ! まーはっはっはっ!!









〜時間は遡って、マザーバンガード・戦場到着前〜


〜ロブ・ルッチside〜


「それでは、私は先に行かせてもらうか。」

エネルがコートを脱ぎ妙な作りのズボンを履く。

「ヤハハハ……心がざわつくな。もうすぐ青海の猛者達が集う戦場か……デビューにはこれ以上はない地だ。」

たしか心網(マントラ)という見聞色の覇気とかいう技能の一種だったか。
聞けばもう既に無数の声が聞こえるという。

「万単位の者がぶつかりあっておるな……
ああ、もちろん一人一人感じてたらキツイのでな。必要のないものは遮断しているさ。」

それでもとんでもないな……覇気……か。強くなるためには無視する事は出来ん様だな。

「私の力がどこまで通じるか……後悔しない様思い切りやってやるか……それではな。」

バリッ……

エネルが雷に包まれ姿を消した。

「雷のロギアか……スピード以外の身体能力は我々と大差ないが、それ以外が規格外じゃのう…」

アマクサ・シオリと実践組み手をしている所を何度か見たが……人同士の戦いとは思えなかったな。
雷速のスピードで動けるという、まさに雷の化身のエネルに普通に反応出来るアマクサ……道理でスピードで翻弄される訳だ……しかも信じられん事にエネルは一度も勝てないという……
一度6000万Vの電撃を喰らったが一発で戦闘不能になったというのに……ヤツは1億Vまで耐え、2億Vをも紙絵で回避したというからバカげている……

「アレに麦わらが勝ったというのじゃからなぁ……その時から化け物じゃったのかの?」

絶縁体であるゴムだったためエネル唯一の天敵だったらしいな。二連敗した事で自分の未熟さに気づき修業に励んでいる様だが。

「……ルッチ、顔がにやけておるぞ……全く……どこまでも貪欲じゃのう。」

当然だ。おれは……上を目指す。スパンダム長官も、ニコ・ロビンも、麦わらのルフィも……とりあえずは保留だ。コイツらについて…強さを手に入れる!

そして船は戦場に着き素顔を隠し外に出る。
おれとカクが船の周囲を残りは船の甲板上に陣取り侵入者に備える。
しばらく雑魚を蹴散らしていたが……



数時間にも感じる時間が過ぎる。その間にも様々な事態が立て続けに起き海軍は大打撃を受けた。
……アマクサめ。まさかこのような事態を引き起こすとはな……こうなってしまってはもはや勝負は決したな。
我々ももう掃討戦に切り替える……む!



「まさか…………まで倒されるとは……オニグモ! せめてヤツらの船だけでも潰すぞ!!」

何者かが近づいているな。遠くていまいち聞き取れんが。だが大人しく降伏すればいいものを……

「当たり前だ……ん? 貴様は……伝説の怪物と言われるミノタウロスのマスクを被った人間?とガイコツのマスクの人間?……貴様らも傾国の手下か!?」

「…………」

オニグモ中将にドーベルマン中将とは……まぁ良い……敵が強ければより高みに昇れるのだからな。

「海賊共!覚悟せい!」

確か蜘蛛の能力者か……漆黒の体から生えた腕が握る四刀と両手に持った刀の計六刀で仕掛けてくる。しかも覇気使い……近距離戦では勝てんかも知れんが……限界までやるのも一興か。

ドーベルマン中将の方はカクに任すしかないか……実力差を考えるとジャブラ以外助太刀しようもないしな……

「……嵐脚・乱!!」

「ぬうっ!? 六式だと!? 貴様……何者だ!? まさか……」

む……やはり六刀で全て捌かれるか……正体を悟られる訳にはいかんし人獣形態にはなれんな。

「斑蜘蛛!!」

!? むっヤツの蜘蛛の尻の部分から糸が……くらうとマズイな……しかし汚い。

「甘いわ!」

!?フェイントか!

「鉄塊!」

ズバァ!

ぐ……鉄塊を貫くとは……刀に圧力を感じた。覇気か……

「ほう……我が一撃を耐えるか……スピードも素晴らしいし少しはできる様だな。だが……それ止まりだ。おれとやり合うには30年早い。」

! ……ふざけるな……おれはもう誰にも負けるワケにはいかん! ……やってやる!

「!? な、何……姿が……これは、豹だと!?」

「嵐脚…豹尾!!」

「ちっ」

く……やはり覇気を纏った刀には通じんか……アマクサには遠く及ばんとはいえ……まだ差があるか……


ヤツと長い間やり合うが……常に劣勢。このままでは死ぬか………………

「これでトドメだ! 奥義! 土蜘蛛!!」

!六刀全てに覇気……!……体が動かん……死……か……? …………

「!? なっ……全て避けただとぉっ!?」

紙絵を使った訳でもないのに全ての攻撃が読めた? 何だ? ……いや、そんな事より隙が生まれた! ここだ!

「六王銃!!!」

「くっ……六王銃程度で倒せると……ぐはぁ!? ……バ、馬鹿な……これは武装色の…………死の淵で目覚めたと……」

フゥ……上手い事決まってくれた様だな……しかし……今の感触は……

「ぐわぁっ…………怖い顔ですまぬ……」

!? ……ドーベルマン中将のあの様子は……ゴーストの女の技か?

「ホロホロホロ〜〜決まったな!」

「いやいやおれ様のビームが当たったからだぜ。」

「……ワシが決死でヤツの動きを封じたんじゃがのう……ま、なにはともあれ……おぬしらが来なければ殺られていたわい。感謝する。」

「フェーフェッフェッフェ!!いいって事よ!」

無力化したドーベルマン中将も切り捨てられ戦闘不能になったな。
しかし……まさかあれ程の能力を隠していたとはな……両方共に一秒をも争う戦場では喰らえば終わりだな。
……まだまだおれも甘いという事か……









〜エネルside〜


みなに先行して一足先に戦場に着く。

さて、まずは見聞色の覇気を巡らす。
……フーム……驚いたな。海軍には強大な覇気を纏った者が……5人。三大将にこの前のガープという男に処刑台に佇む初老の男か……
後は5人に遠く及ばないのが10人ほどといった所か。それでも私にとっては気を抜けん相手ではあるが。接近戦は控えるべきであろうな。
次は七武海とやらだが……4人しかいないのはどういう事だ?……しかし全員から強い覇気を感じるな。
味方らしい白ひげ海賊団は……頭領である白ひげという老人はシオリに及ばないもののとてつもない規格外の様だ。他にも強者がけっこういるな。
驚いたな……こんなにもいるのか青海には……まこと、恐ろしくも……楽しい世界よ。




……お! アレはシオリだな。全く……恐ろしい笑顔で何やら楽しそうだな。
それにゴム人間……麦わらのルフィもいるな。他にアーロンの知り合いに砂のロギアの男となかなか強者がいるが……うお! なんだ!? あの巨大な顔面の男?は……骨格がおかしいのではないか? しかしそこはかとなくボン・クレーと同じ匂いが……
後は特に注目……む!? あの刀を持った葉巻の男……凄まじい覇気だな。
ん? 何か大量に……アレはぴーえっくすだったか。この前と違いうじゃうじゃと……
シオリがやけに嬉しそうだったのはコレを知っていたからか。今回も欲しいとか言っていたし、あのマサカリの男もいるし挨拶といく……と思ったらシオリがマサカリをぴーえっくすから引き離していくな。気をつかわせたか。

……さて、まずはぴーえっくす共を駆逐して体を温めておくか。

「神の裁き(エル・トール)!!!」

今さら神の……と言うのは気恥ずかしいがそういう技名だから仕方あるまい。直撃を受けたぴーえっくすは半壊してしまった。少し電圧が強すぎたか。

「ピピピ……アンノウン……」

アンノウンとは何だ? ま、それよりレーザーとかいうのを撃ってくるが覇気が込められていない攻撃など痛くもかゆくもない。

「1000万V放電(ヴァーリー)!」

さっきはやりすぎたからな。加減せんと……うむ、3体目撃墜。

「うわぁ〜!? なんだぁ!? なんでさっきから雷がっ……」

「アイツだ! ワケが分からんがアイツが雷を呼んでいるんだ!」

「呼んでいるのではない。私自身が雷なのだ。電光(カリ)。」

雑魚に気を取られる訳にはいかんからな。とりあえず目に写る敵は駆逐する。

「お前達は下がっているんだ!」

やけに細長い兜を被った……いや、頭が長いのか!? 驚いたな……こんな人間もいるのか?

「ストロベリー中将!」

「ぬう……ロギアまでいるとはな……だが自惚れるなよ!?」

二刀流で襲いかかってくる……剣に圧力を感じる……覇気を込めているか……だが。

「いくら攻撃力があっても当たらなければな……6000万V雷龍!!!」

「ぐうおっ!?」

雷獣がストロベリーとやらを貫く。

「うわぁー!? なんだこの雷の化け物!? 中将がぁ!!」

雑魚達がパニックになる中全身に火傷を負い倒れるストロベリーとやら。
こちらは毎日の様にシオリや格闘術の達人と鎬を削っているのだ。それに比べれば遅いにも程がある。




しばらくほっつき歩いているとマザーバンガードが着陸し、クロ達が出陣した。ヤハハハ……各々が思い切り暴れておるな……ワポルの荒唐無稽さには驚かされたが。

「コイツら誰なんだ! それぞれが強すぎる!」

「いや! アイツら……見覚えがある! あのメガネ、東の海のクロネコ海賊団船長キャプテン・クロ……通称『百計のクロ』だ! 死んだって聞いてたのに!?」

メガネの位置を手首で直し悠然と佇むクロ。

「あ、あのゴツイのは東の海の最大勢力だった海賊艦隊クリーク海賊団船長の首領・クリークだ! しかも戦闘総隊長の鬼人のギンまでっ!?」

二人とも注目を浴びて満足そうだな。

「アイツ! 魚人海賊団の幹部だったノコギリのアーロンだ!」

アーロンはこの海では有名なようだな。

「あのオカマとけしからん格好の女もバカ強い!」

バロックワークスとかいうのは犯罪組織だったか? 流石に個人までは知られていないみたいだな。

「あのめちゃくちゃなカバあのドラムの元国王のワポルだ!」

そういえばあの傲慢さは昔の私みたいだな。自分が最高最強の存在と思いこむ様は……まぁあの方がヤツらしいか。

「あのバネ人間ルーキーでも評判の『ハイエナのベラミー』だぞ!」

ベラミーがマザーバンガードから這い出てくるが、いつものオドオドしている表情ではなく今日は精悍な顔つきをしておるな。

「あの雷人間何者なんだ!? 圧倒的すぎるぅ!」

まぁ私はこの海では新人も良いところだからな。もっと暴れんといかんな〜

「あの割れ頭見覚えがある! 『銀ギツネのフォクシー』だ。生で見るとおもしろい!」

相変わらず打たれ弱い……克服する気はないのか割れ頭よ。

「あの女変なモノ出しやがる! ぐあっ……僕はゴキブリです……」

……ペローナのあの力は本当に……えげつないなぁ。



「ようアマクサァ……ソイツらか? オメェの部下は……どいつもこいつもまだひよっこだなぁ……」

葉巻の男……シオリと知り合いの様だが……そういえばシオリの胸の間に人形みたいなものがあるが……
とにかくみなが一カ所に集まった。

「まぁ鍛え始めて間がねぇからな。いっぱしの強さに到達するにゃもちっと時間がかかる。」

と、のんきに会話してる所に……


「シリュウ! 貴様……マゼランはどうした!? インペルダウンはどうなった!?」

「よう……センゴク元帥久しぶり。テメェが今聞いた事は全部アマクサァが片付けちまったよ……んで、おれぁ……コイツと組む。以後よろしく。」

「ぐ、ぬう……傾国のシオリ……どこまで……」

「俺の目的は……」

シオリが静かにしゃべりだす。その圧迫感は壮絶の一言。

「この世のゴミである天竜人……奴ら全ての排除……後は『行き過ぎた正義』の間引きだ。」

「!? バ、馬鹿な…正気なのか!?」

うろたえるセンゴクとやら。いや彼だけでなく全ての海兵が衝撃を受け大半の者がシオリに殺気をぶつけたのだが……

「とりあえずザコは減らしとくか。無双みたいに薙ぎ倒すのが好きなんだが今回んなひまはねぇからな……」


どんっ!!!


シオリからかなりの覇気が放たれる。確か覇王色の覇気だったか。
それにより数千人の海兵が倒れ伏す。

「ありゃりゃ2割の強さで半分近く削っちまったよ。やりすぎた!」

「覇王色の覇気……傾国なら使えても不思議じゃないがぁ……まさか敵味方を完全に区別出来る程のコントロールとはねぇ〜」

光人間が感心している。確か覇王色は使える者が極端に少ないらしいな。

「な、何が起きた!? 貴様ら何者なんだぁ!?」

「俺達は……傾国のシオリ海賊団! よく覚えときな!! 海軍!!」

シオリを中心に敵地のど真ん中で堂々と佇む私達だった。







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