小説『ONEPIECE世界を過去キャラと満喫』
作者:一匹犬()

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62話「黒ひげ(が)危機一髪」


〜王下七武海・鷹の目のミホークside〜


全く…今日は驚愕の連続だな…アマクサ・シオリの乱入…それだけで全ての流れが変わった。
一つ一つの策が見事に海軍を引っ掻き回す…ヤツはこの時に備え長い間潜伏していた様だな…
さらにヤツは神々しい威圧感を放つ海獣に変身した…東の海で感じた気配と同じだが…あの時とは次元が違うな…これが本気という事か。
そのアマクサに大将達が総攻撃を掛け、おれも7、8割ほど力を出したが…全く堪えないとはな…
これでは戦いとすら言えんな。まさにドフラミンゴが言う様に詰みだろう…
その後白ひげ、アマクサ、雷の男の四連撃が襲い掛かってきた。
なんとか見切れたが…能力者はひとたまりもなかったか…
光速の動きを誇る黄猿はもちろんだが処刑台近くにいたドフラミンゴ、ハンコック辺りは難を逃れたがセンゴクと青キジが重傷を負い、赤犬は戦線離脱の様だな…
アマクサは初めから赤犬だけを標的にしていた…殺気が尋常ではなかったしな…理由など知りようもないが。
この戦い…もはや勝負あったな…だが、剣士として生きてきた自分にとって…このまま尻尾を巻いて逃げるという選択肢はないのでな…アマクサに向かおうとした…その時。

「げっ!?鷹の目!?」

この闘気…何者…!?東の海で潰したドン・クリークか!?短期間でこうも成長するとはな…フ…面白い…?

「逃げぬのか?」

「…ここで逃げたら結局は前と同じだ…どうせなら華々しく散ってやらぁ!!」

「よく吠えた!…餞別に本気で斬ってやろう……硬度5…金斬…金色夜叉!!」

強者にしか使わぬ黄金の覇気の剣撃がヤツを斬り裂いた。







〜海軍本部中将オニグモside〜


えぇ〜い…まさか赤犬大将が倒されてしまうとは!…傾国のシオリめ…恐ろしい化け物よ……
一体誰がこの様な事態になると思ったか……!?アレはヤツの船!?…アレだけでも破壊せねば気が済まぬ!
…近くには…ドーベルマンがいたか!ヤツも気がついた様だな。

「オニグモ!ヤツらを潰すぞ!!」

当たり前だ……ん?周りにいるのは…伝説の怪物と言われるミノタウロスのマスクを被った人間?と…ガイコツのマスクの人間?…ヤツらも傾国の手下か!?

「海賊共!覚悟せい!」

六刀で仕掛ける。

「…指銃…斑!!」

ぬうっ!?六式だと!?

「貴様…何者だ!?」

海軍関係しゃ…!?ヤツの体が…!?

「嵐脚…豹尾!!」

ちぃっ!手強い!…ドーベルマンもガイコツに手間取っておるか!
一体…傾国はどんな手段でこれほどの戦力を…全く…ヤツがルーキーだと!?今となっては笑い話にすらならん!!









〜ガープside〜


「ぬう…」

シオリの一撃で昏倒していたわしはなんとか回復したが…この惨状は…まさかシオリがやったっちゅうんかい…ここまでしてのけるとはのう…見事なまでの非情さじゃ…それを見切れんかったわしも衰えたという事か…
ふと目をやればルフィが妙なハサミ男が作りだした即席の橋を登っておる…
えぇ〜い!迷ってるヒマはないわい!
急いでジャンプしルフィの目の前に立ちはだかる。

「!じいちゃん!?そこどいてくれ!!」

孫…倒せるのかわしは……じゃが…わしは…それでも海兵じゃあ!!

「ここを通りたきゃわしをぶち殺してでも通らんかい!麦わらのルフィ!それがお前達の「骨風船!…ゴムゴムのぉぉ…!巨人のJET砲弾(ギガントジェットシェル)!!!」

ドゴオアアァァ!!!

む…う…見事な一撃…じゃ…迷いを払うとこうも強くなるか…ルフィよ…












〜麦わらのルフィside〜


エース!助けるぞ!待ってろ!……くっそ〜ギア3使っちまったから体が縮んだままだ〜

「麦わらのルフィ〜死になよ〜」

げっ!?ピカピカのヤツ!

「神の裁き(エル・トール)!!」

おぉ!?おれをなんかが通ってったぞ!?……エネルかぁ!?

「ぬっ…!…また君かい…つくづく邪魔を…」

「これだけお膳立てしてもらって、助けられなかったでは済まさんぞ!麦わらのルフィ!
シオリの期待に応えてみせよ!!」

「分かった!!」

「ぐ…執行人!エースを処刑しろ!」

大仏のオッサンが怒鳴った。くっそ〜させねぇぞ!

ドクン…


「やめろおっ!!!!」


ドンッ!!!


「ぐ…マジか…」

青キジがなんか言ってるけど関係ねぇ!

「ル、ルフィ…お前…」

「エ〜〜スぅ!!」

ハンコックにもらったカギで手錠を外したぞ!

「…全くお前は…昔からそうさ。おれの言う事もろくに聞かねぇで無茶ばっかりしやがって!」

「うるせぇ!もうおれは一人前の海賊だぁ!助けたいから助けただけだぁ!!」

「…へっ…全く…(成長したなぁ…)最後まで気ぃ抜くなよ!」

「おう!!」












〜『黒ひげ』マーシャル・D・ティーチside〜


ゼハハハハ!!長い年月、雌伏の時を耐えいよいよこの時がやってきたぁ!
オヤジの元でヤミヤミの実を手に入れる機を待ち、見事に入手成功した!
…だが…これだけじゃあ完璧とは言えねぇ…オヤジ…いや、白ひげのグラグラの力…これも手に入れりゃあ間違いなくおれの天下だ!
そのためにゃあ一つのミスも許されねぇ…オーガー達かなり使える部下共がいるが…もう一押し必要だ…
そこで目をつけたのはインペルダウン…その中でもレベル6といやぁ存在すら公にできねぇ最悪最凶の囚人達…
コイツらを手に入れる事ができりゃあ白ひげを倒せる!
そのために七武海の称号を手に入れたんだからなぁ!
悪魔の実の力を過信したエース隊長をぶちのめし見事七武海となったおれは堂々とインペルダウンに入れたワケだ!そして、レベル6の囚人共を解放しようとしたんだが…
牢獄の大半が水没してやがった…一体何があったってんだ?
…まぁいい…噂の巨大戦艦とかいうのはいなかったが大酒のバスコショット、若月狩りのカタリーナ・デボン、悪政王アバロ・ピサロを手に入れられたんだからな!!天がおれに味方しているのを感じる!!
そんなワケでもうインペルダウンには用はねぇ!さっさとマリンフォードに行くとするか…
んで、到着したが…すげえ戦いだなぁ!どいつもこいつも必死こいて…特にマルコ共が必死すぎるのが泣けてくるぜ。笑いすぎてよぉ〜
しかし…あの傾国…とんでもねぇバケモンだな…海軍共がエライ目にあってせいせいするぜ!
いずれは片付けるが今は無理だな…新世界での最大の敵になりそうな予感がするぜ!
だが悪魔の実の能力者である限りおれには勝てねぇ!


…!白ひげめ!吐血して辛そうだなぁ…ここだ!


「ゼハハハハ!!久しいな!死に目に会えそうで良かったぜオヤジィ!それは末期の酒かぁ!?」

「ティーチ…」

うずくまったままだな…立てねぇとはいい感じにダメージが溜まってそうだぁ…
さっさとぶっ殺して世界をアッと驚かせるショーを見せてやる!

…どうやってここに来れたかセンゴクの野郎が問い詰めてるのをラフィットが答えてるな…
ゼハハハハ!ラフィットの能力はホントに使えるぜ!…それにしても…

「エース隊長ぉ…まだ死んでなかったのかぁ!?
そのまま退散するのか?腰抜けの集まりじゃねぇか!オヤジの腰巾着共がよお!しょせん過去の遺物だなあ!」

「!ティーチィ!取り消せぇ!その言葉!!」

処刑台から麦わらと一緒に来やがったか…能力をいただいたら真っ先に始末してやるか!

「ゴミ山の大将共々おめでたいヤツらだぜテメエらは!ゼハハハハ!」

「『白ひげ』はこの時代を作った大海賊だ!おれの青春の全てだぁ!」

「アホかぁ!!」

!?傾国がエースを殴り飛ばしたぁ!?

「う…シ、シオリ?」

「あんな安っぽい挑発に乗ってんじゃねぇ!この戦争がなんで起きたのか…理解してんのか!?
もう双方に甚大な被害が出てんだ!もしここでやられたりしたらてめぇはそいつらに償えんのか!!」

「!…悪い…けど、オヤジを…」

「んな事をいちいち気にする男じゃねぇってのはお前らが一番知ってんだろ。
黒ひげのはただのガキの癇癪だ。相手にする価値もないんだよ。」

こっこのガキ!?い、いやエースなんかどうでもいいんだ!白ひげを始末した後いつでも消せるんだからな!

「ティー…チィ…」

「ゼハハハハ!今トドメを刺してやるぜ!」

「サッチの無念…オメェを始末してケジメをつける…!」

「死にかけの体でよく吠えるぜ!…闇穴道(ブラックホール)ぅ!!」

「なっなんだ!?黒ひげから黒いナニカがっ!?」

烏合の衆は黙ってろい!
このヤミヤミの力でトドメを刺してやるぜぇ過去の骨董品よぉ…

「…………!」

おおっと!振動パンチなんざ効かねぇんだよ!

「おれの前では『悪魔の実』の力は全て無力になるのさぁ!おとなしくくたばりやがれぇ!闇水(くろうず)!!」

「むぅ…振動を!?…」

「ゼハハハハ!もう地震は起こせねぇぞ!オヤ…「そうかい…だいたい分かった…じゃあ、とっとと消えうせろ…ティーチ!!」

!?なにを言って…ん!?そういやなぜ死に体のコイツがこうも動け…「フン!!」

「!?ぎゃあああ!!?痛ぇ!ちくしょおお!」
薙刀がぁ刺さりやがったぁ…バカな!ありえねぇ!?この力…まるで全盛期の…

「ガベッ!?」

ちょっまて手を離せ首が「…過信…慢心…軽率…全てがお前の弱点だ。」

「オイやべろぉ!オヤヂィおれは息子だど本気で殺す気」ドゴォン!!

「ぎゃあああ!?何が…一体なんだってんだぁ!?…」

「ああ…今の白ひげな…生命力満タンでしばらく『無敵』なんだわ。
俺の秘蔵のアイテムでなぁ…お前にグラグラの実の力、与えるわけにはいかねぇんでな…」

!?ハア!?なんで無関係のコイツがそんな事を知って…ってヤベェ殺される!

「早く助けろぉっ!!!」

「!船長を助けるぞ!」

「イワさん、ウルフパ〜ス♪」

「分かったチャブル!んぅ〜ナ!パァァース!!」

「わったっつったっ」

「エース!オーズにコレ飲ませろ!エクスポーションだ!」

「あ、ああ!」

「母ちゃん!」

「ストレス発散してこい!…『うちでのこづち』!」

なっなにが!さっきから何をしてやがる!?…!?人形?がどんどんでかく…っアレはまさか巨大戦艦…サンファン・ウルフ!!?なんでアイツが傾国に…まさか…おれはアイツに…

「白ひげ…トドメ刺したい気持ちは分かるがちょいと待ってくれ。ちいとばっかり俺もヤツに用があるんでな…」

!?ヤツがリュックから取り出したのは悪魔の実…!?ま、まさか!?

「や、やめろお!傾国ぅ!」

グラグラの実を食わなきゃ…他のじゃダメ「がっ!?」

なっなんて怪力だ!異常すぎる!?アゴが砕けちまうぅ!?

「じゃあゆっくり味わってくれ。何、おそらく心臓が二つあるんだから多分死なねぇだろ…」

!?バッバカな!?なんでソレを…









ゴクンッ!!!









次回、黒ひげ海賊団『完全壊滅』


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